日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

アクテムラ点滴静注用200mg基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:トシリズマブ(遺伝子組換え)注射液

製薬会社:中外製薬

薬価・規格: 45807円(200mg10mL1瓶) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

IL-6阻害薬詳しく見る

  • 炎症をおこす要因となるIL-6の働きを抑え関節リウマチの症状を改善し、骨などの損傷を防ぐ薬
IL-6阻害薬の代表的な商品名
  • アクテムラ

効能・効果詳しく見る

  • 関節リウマチ
  • キャッスルマン病のアルブミン低値の改善
  • キャッスルマン病の全身倦怠感の改善
  • キャッスルマン病のフィブリノゲン高値の改善
  • キャッスルマン病の赤血球沈降速度亢進の改善
  • キャッスルマン病のC反応性蛋白高値の改善
  • キャッスルマン病のヘモグロビン低値の改善
  • 全身型若年性特発性関節炎
  • 多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎

注意すべき副作用詳しく見る

肺炎上気道感染発疹抗核抗体陽性発熱白血球減少眩暈紅斑胃腸炎間質性肺炎アナフィラキシーコレステロール増加ニューモシスチス肺炎上気道炎呼吸困難咳嗽嘔吐好中球減少心不全潮紅筋痛結核肝機能異常腸管穿孔腹痛血圧低下血小板減少鼻咽頭炎鼻炎アナフィラキシーショックアレルギー性鼻炎悪心総蛋白減少

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 1.関節リウマチ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを4週間隔で点滴静注する
  • 2.全身型若年性特発性関節炎、キャッスルマン病:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを2週間隔で点滴静注する
    • なお、症状により1週間まで投与間隔を短縮できる

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 活動性結核
    • 過敏症
    • 重篤な感染症
    • マクロファージ活性化症候群
    • MAS

副作用

主な副作用

肺炎上気道感染発疹抗核抗体陽性発熱白血球減少眩暈紅斑胃腸炎間質性肺炎アナフィラキシーコレステロール増加ニューモシスチス肺炎上気道炎呼吸困難咳嗽嘔吐好中球減少心不全潮紅筋痛結核肝機能異常腸管穿孔腹痛血圧低下血小板減少鼻咽頭炎鼻炎

重大な副作用

悪心アナフィラキシーアナフィラキシーショックアレルギー性鼻炎総蛋白減少胃潰瘍咽喉頭疼痛咽頭不快感インフルエンザ嘔吐悪寒外耳炎肩こり喀血眼瞼炎関節痛感染症気分不良気管支炎逆流性食道炎丘疹急性腹症急性膵炎胸痛胸部不快感胸膜炎憩室炎頚部痛う歯血圧上昇血圧低下血栓性静脈炎結膜炎下痢倦怠感高血圧口腔カンジダ症高コレステロール血症高脂血症口唇炎口内炎呼吸器症状呼吸困難骨粗鬆症痔核耳下腺炎ざ瘡四肢痛湿疹脂肪肝消化不良上室性期外収縮食欲不振白内障腎盂腎炎腎結石心室性期外収縮蕁麻疹頭痛性器出血咳嗽舌炎赤血球数減少喘息創傷感染体重増加帯状疱疹胆石症中耳炎注射部位疼痛潮紅動悸尿蛋白尿糖膿瘍敗血症歯痛麦粒腫背部痛蜂巣炎鼻出血皮下出血皮膚感染皮膚乾燥皮膚潰瘍皮膚そう痒症鼻閉鼻漏貧血頻尿腹部膨満副鼻腔炎腹部不快感浮腫不眠症ヘマトクリット減少ヘモグロビン減少膀胱炎便秘ほてり耳鳴無顆粒球症痒疹リンパ節腫脹リンパ節炎高トリグリセリド血症フィブリノゲン減少白血球数増加脱毛症尿路感染好中球数増加注射部位腫脹皮膚水疱眼乾燥注射部位反応浮動性眩暈皮膚白癬膣感染骨密度減少糖尿病増悪注射部位静脈炎感覚減退リンパ球数減少結膜出血注射部位紅斑末梢性ニューロパシービリルビン増加フィブリン分解産物増加血中尿酸増加好酸球数増加咽頭紅斑血中カリウム減少血中リン増加抗トシリズマブ抗体発現爪感染血糖増加霰粒腫血清フェリチン減少尿中赤血球陽性トリグリセリド増加感染性胃腸炎注射部位発疹胃ポリープ皮膚嚢腫ヘルペスウイルス感染季節性アレルギー歯周病嵌入爪皮膚角化症非結核性抗酸菌症突発難聴感染性関節炎腸ポリープ若年性関節炎増悪注射部位血腫

上記以外の副作用

Al−P上昇CPK上昇GOT上昇GPT上昇γ−GTP上昇LDH上昇アナフィラキシーショック意識消失嘔気悪寒気管支拡張症胸膜炎口渇頭痛そう痒感ALT上昇T波逆転AST上昇敗血症網膜出血リウマチ因子陽性重篤な感染症CK上昇日和見感染FDP増加血中カルシウム減少BUN増加血中リン減少NAG増加硝子体浮遊物尿中白血球陽性CRP増加耳不快感子宮頚管ポリープT波振幅減少発汗障害DNA抗体陽性LDL増加HDL増加Dダイマー増加免疫グロブリンG減少致命的経過

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 活動性結核
    • 過敏症
    • 重篤な感染症
    • マクロファージ活性化症候群
    • MAS
  • 希望禁止
    • 易感染性
  • 慎重投与
    • 間質性肺炎
    • 感染症
    • 結核
    • 血小板減少
    • 好中球減少
    • 易感染性
    • 白血球減少
    • 腸管憩室
    • 胸部X線上結核治癒所見
  • 注意
    • B型肝炎
    • 間質性肺炎
    • 肝障害
    • 結核
    • 心疾患
    • 易感染性
    • 活動性肝疾患
    • 肺外結核
    • B型肝炎ウイルスキャリア
    • 肝障害を起こす可能性のある薬剤と併用
    • 胸部画像検査で陳旧性結核
    • 結核患者との濃厚接触歴
    • 結核既感染
    • HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性
    • HBs抗原陰性かつHBs抗体陽性
  • 投与に際する指示
    • 結核
    • 易感染性
    • 肺外結核
    • 胸部画像検査で陳旧性結核
    • 結核既感染
    • 結核患者との濃厚接触歴

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
生ワクチン 感染
肝障害を起こしやすい薬剤 トランスアミナーゼ値上昇
抗リウマチ剤 トランスアミナーゼ値上昇

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    1.既存治療で効果不十分な次記疾患:関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、全身型若年性特発性関節炎。
    2.キャッスルマン病に伴う諸症状及び検査所見(C反応性蛋白高値、フィブリノゲン高値、赤血球沈降速度亢進、ヘモグロビン低値、アルブミン低値、全身倦怠感)の改善(但し、リンパ節の摘除が適応とならない患者に限る)。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    1.関節リウマチ及び多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎:過去の治療において、少なくとも1剤の抗リウマチ薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に投与する。
    2.全身型若年性特発性関節炎:
    1).全身型若年性特発性関節炎:過去の治療において、副腎皮質ステロイド薬による適切な治療を行っても、効果不十分な場合に投与する。
    2).全身型若年性特発性関節炎:重篤な合併症としてマクロファージ活性化症候群(MAS)を発症することがあるので、MASを合併している患者ではMASに対する治療を優先させ本剤の投与を開始しない(また、本剤投与中にMASが発現した場合は、投与を中止し、速やかにMASに対する適切な治療を行う)。

    用法・用量(添付文書全文)

    1.関節リウマチ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを4週間隔で点滴静注する。
    2.全身型若年性特発性関節炎、キャッスルマン病:トシリズマブ(遺伝子組換え)として1回8mg/kgを2週間隔で点滴静注する。なお、症状により1週間まで投与間隔を短縮できる。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.血清中トシリズマブ濃度が維持されない状態で投与を継続すると、抗トシリズマブ抗体が発現する可能性が高くなるため、用法・用量を遵守する。
    2.全身型若年性特発性関節炎:症状改善が不十分であり、かつCRPを指標としてIL−6作用の抑制効果が不十分と判断される場合に限り、投与間隔を短縮できる。CRP:C反応性蛋白。
    3.キャッスルマン病:投与毎にCRPを測定し、症状改善が不十分と判断される場合に限り、CRPを指標として投与間隔を短縮できる。
    4.希釈方法:本剤の各バイアル中のトシリズマブ濃度は20mg/mLである。患者の体重から換算した必要量を体重25kg以下の場合は50mL、25kgを超える場合は100〜250mLの日局生理食塩液に加え、希釈する。
    <体重あたりの換算式>
    抜き取り量(mL)=体重(kg)×8(mg/kg)÷20(mg/mL)。
    5.投与方法:
    1).本剤はインラインフィルターを用いて投与する。
    2).投与開始時は緩徐に点滴静注を行い、患者の状態を十分に観察し、異常がないことを確認後、点滴速度を速め1時間程度で投与する。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    キャッスルマン病、関節リウマチ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎及び全身型若年性特発性関節炎の国内臨床試験の安全性解析対象症例計828例(各々35例、625例、19例、149例)において、副作用は802例(96.9%)に認められた。
    主な副作用は、上気道感染574例(69.3%)、コレステロール増加310例(37.4%)、発疹239例(28.9%)、LDL増加163例(19.7%)、胃腸炎148例(17.9%)等であった(再審査終了時)。
    キャッスルマン病、関節リウマチ、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎及び全身型若年性特発性関節炎の製造販売後調査の安全性解析対象症例計9,726例(各々384例、8,747例、178例、417例)において、副作用は4,237例(43.6%)に認められた。主な副作用は、上気道感染546例(5.6%)、肝機能異常499例(5.1%)、白血球減少402例(4.1%)、肺炎281例(2.9%)、発疹230例(2.4%)等であった(再審査終了時)。
    「重大な副作用」及び「その他の副作用」の発現頻度は、国内臨床試験及び製造販売後調査の結果を合わせて算出した。
    1.重大な副作用
    1).アナフィラキシーショック(0.1%)、アナフィラキシー(0.1%):血圧低下、呼吸困難、意識消失、眩暈、嘔気、嘔吐、そう痒感、潮紅等が現れることがあるので、本剤投与中は、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬を投与するなど適切な処置を行うとともに症状が回復するまで患者の状態を十分に観察する(また、投与終了後も症状のないことを確認する)。
    2).感染症:肺炎(3.3%)、帯状疱疹(2.0%)、感染性胃腸炎(0.7%)、蜂巣炎(1.4%)、感染性関節炎(0.5%)、敗血症(0.6%)、非結核性抗酸菌症(0.4%)、結核(0.1%)、ニューモシスチス肺炎(0.3%)等の日和見感染を含む重篤な感染症が現れ、致命的経過をたどることがあるので、本剤投与後は、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    3).間質性肺炎(0.5%):関節リウマチ患者では、間質性肺炎が現れることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかにCT及び速やかに血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスチス肺炎との鑑別診断(β−D−グルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行う。なお、間質性肺炎の既往歴のある患者には、定期的に問診を行うなど、注意する。
    4).腸管穿孔(0.2%):腸管穿孔が報告されており、本剤投与により、憩室炎等の急性腹症の症状(腹痛、発熱等)が抑制され、発見が遅れて穿孔に至る可能性があるため、異常が認められた場合には、腹部X線、CT等の検査を実施するなど十分に観察し、適切な処置を行う。
    5).無顆粒球症(0.1%未満)、白血球減少(4.5%)、好中球減少(1.6%)、血小板減少(2.1%):無顆粒球症、白血球減少、好中球減少、血小板減少が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    6).心不全(0.2%):心不全の報告があるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    2.その他の副作用:次のような副作用が認められた場合には、休薬・中止など適切な処置を行う。
    1).抵抗機構:(1%以上)ヘルペスウイルス感染、(0.1〜1%未満)インフルエンザ、口腔カンジダ症、耳下腺炎、創傷感染。
    2).呼吸器:(1%以上)上気道感染[鼻咽頭炎、上気道炎等](10.6%)、気管支炎、咽喉頭疼痛、(0.1〜1%未満)咳嗽、副鼻腔炎、鼻炎、鼻漏、胸膜炎、喀血、喘息、咽頭不快感、咽頭紅斑、鼻閉、鼻出血、(0.1%未満)気管支拡張症。
    3).代謝:(1%以上)コレステロール増加(4.9%)、トリグリセリド増加、高脂血症、高コレステロール血症、LDL増加、(0.1〜1%未満)LDH上昇、HDL増加、高トリグリセリド血症、血中尿酸増加、CK上昇(CPK上昇)、総蛋白減少、糖尿病増悪、血中カリウム減少、血糖増加、血中リン増加、血清フェリチン減少、(0.1%未満)血中リン減少、血中カルシウム減少。
    4).肝臓:(1%以上)肝機能異常、ALT上昇(GPT上昇)、AST上昇(GOT上昇)、(0.1〜1%未満)γ−GTP上昇、ビリルビン増加、Al−P上昇、脂肪肝、胆石症。
    5).循環器:(1%以上)高血圧、(0.1〜1%未満)血圧上昇、血圧低下、動悸、T波逆転、T波振幅減少、上室性期外収縮、心室性期外収縮、(0.1%未満)ST部分上昇、ST部分下降、T波振幅増加。
    6).血液・凝固:(0.1〜1%未満)リンパ球数減少、貧血、白血球数増加、フィブリノゲン減少、好酸球数増加、フィブリン分解産物増加[FDP増加、Dダイマー増加]、ヘマトクリット減少、ヘモグロビン減少、リンパ節炎、リンパ節腫脹、好中球数増加、赤血球数減少、(0.1%未満)TAT増加。
    7).消化器:(1%以上)口内炎、下痢、胃腸炎、腹痛、(0.1〜1%未満)悪心、便秘、嘔吐、腹部不快感、口唇炎、腹部膨満、食欲不振、胃ポリープ・腸ポリープ、逆流性食道炎、痔核、消化不良、舌炎、胃潰瘍、急性膵炎、歯周病、う歯、歯痛、(0.1%未満)口渇。
    8).精神神経:(1%以上)頭痛、(0.1〜1%未満)浮動性眩暈、感覚減退、不眠症、末梢性ニューロパシー。
    9).耳:(0.1〜1%未満)中耳炎、眩暈、突発難聴、外耳炎、耳鳴、(0.1%未満)耳不快感。
    10).眼:(0.1〜1%未満)結膜炎、麦粒腫、眼乾燥、結膜出血、霰粒腫、白内障、眼瞼炎、(0.1%未満)硝子体浮遊物、網膜出血。
    11).皮膚:(1%以上)発疹[湿疹、痒疹、丘疹等]、皮膚そう痒症、皮膚白癬、皮膚感染、(0.1〜1%未満)爪感染、蕁麻疹、紅斑、皮膚潰瘍、皮下出血、嵌入爪、ざ瘡、皮膚乾燥、皮膚水疱、皮膚角化症、脱毛症、皮膚嚢腫。
    12).筋・骨格:(0.1〜1%未満)関節痛、背部痛、筋痛[筋痛、肩こり]、四肢痛、骨粗鬆症、骨密度減少、頚部痛、若年性関節炎増悪。
    13).泌尿器:(0.1〜1%未満)膀胱炎、尿路感染、BUN増加、尿中赤血球陽性、腎盂腎炎、尿糖、尿蛋白、腎結石、NAG増加、頻尿、(0.1%未満)尿中白血球陽性。
    14).生殖器:(0.1〜1%未満)膣感染、性器出血、(0.1%未満)子宮頚管ポリープ。
    15).その他:(1%以上)膿瘍、発熱、(0.1〜1%未満)浮腫、倦怠感、免疫グロブリンG減少、胸痛、胸部不快感、季節性アレルギー、CRP増加、悪寒、潮紅、アレルギー性鼻炎、気分不良、ほてり、注射部位反応[注射部位紅斑、注射部位腫脹、注射部位血腫、注射部位疼痛、注射部位静脈炎、注射部位発疹等]、血栓性静脈炎、*DNA抗体陽性、体重増加、*抗核抗体陽性[*:関節リウマチ第3相2試験でのDNA抗体の推移は、217例において陰性化10例(4.6%)、陽性化0例であり、抗核抗体の推移は216例において陰性化24例(11.1%)、抗核抗体陽性化18例(8.3%)である]、(0.1%未満)リウマチ因子陽性、発汗障害。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    1.感染症:本剤投与により、敗血症、肺炎等の重篤な感染症が現れ、致命的経過をたどることがある。本剤はIL−6の作用を抑制し治療効果を得る薬剤である。IL−6は急性期反応(発熱、CRP増加等)を誘引するサイトカインであり、本剤投与によりこれらの反応は抑制されるため、感染症に伴う症状が抑制される。そのため感染症の発見が遅れ、重篤化することがあるので、本剤投与中は患者の状態を十分に観察し問診を行う。症状が軽微であり急性期反応が認められないときでも、白血球数、好中球数の変動に注意し、感染症が疑われる場合には、胸部X線、CT等の検査を実施し、適切な処置を行う。
    2.治療開始に際しては、重篤な感染症等の副作用が現れることがあること及び本剤が疾病を完治させる薬剤でないことも含めて患者に十分説明し、理解したことを確認した上で、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤を投与する。
    3.関節リウマチ患者及び多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎患者では、本剤の治療を行う前に、少なくとも1剤の抗リウマチ薬の使用を十分勘案し、また、本剤についての十分な知識といずれかの疾患の治療経験を持つ医師が使用する。
    4.全身型若年性特発性関節炎患者では、本剤についての十分な知識と全身型若年性特発性関節炎治療の経験を持つ医師が使用する。
    (禁忌)
    1.重篤な感染症を合併している患者[感染症が悪化する恐れがある]。
    2.活動性結核の患者[症状を悪化させる恐れがある]。
    3.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    (慎重投与)
    1.感染症を合併している患者又は感染症が疑われる患者[感染症が悪化する恐れがある]。
    2.結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線上結核治癒所見のある患者)[結核を活動化させる可能性が否定できないので、胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意する]。
    3.易感染性の状態にある患者[感染症を誘発する恐れがある]。
    4.間質性肺炎の既往歴のある患者[間質性肺炎が増悪又は再発することがある]。
    5.腸管憩室のある患者。
    6.白血球減少、好中球減少、血小板減少のある患者[白血球減少、好中球減少、血小板減少が更に悪化する恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    1.アナフィラキシーショック、アナフィラキシーが現れることがあるので、適切な薬物治療(アドレナリン、副腎皮質ステロイド薬、抗ヒスタミン薬等)や緊急処置を直ちに実施できるようにしておき、異常が認められた場合には直ちに投与を中止する。
    2.本剤投与中又は投与当日にInfusion Reaction(発熱、悪寒、嘔気、嘔吐、頭痛、発疹等)が発現する可能性があるため、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置(抗ヒスタミン薬、解熱鎮痛薬の投与等)を行う。
    3.感染症を合併している患者に本剤を投与することにより、感染症が重篤化する恐れがあるため、次記の点に留意する。
    1).投与開始に際しては、肺炎等の感染症の有無を確認する。なお、キャッスルマン病、全身型若年性特発性関節炎、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎、関節リウマチの臨床症状(発熱、倦怠感、リンパ節腫脹等)は感染症の症状と類似しているため、鑑別を十分に行う。
    2).易感染性の状態では、日和見感染が顕在化する恐れがあることから、投与を避けることが望ましい(なお、リンパ球数減少が遷延化した場合(目安として500/μL)は、投与を開始しない)。
    3).感染症を合併している場合は感染症の治療を優先する。
    4.抗リウマチ生物製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又はB型肝炎既往感染者(HBs抗原陰性かつHBc抗体陽性又はHBs抗原陰性かつHBs抗体陽性)において、B型肝炎ウイルス再活性化が報告されており、本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認し、B型肝炎ウイルスキャリアの患者及び既往感染者に本剤を投与する場合は、最新のB型肝炎治療ガイドラインを参考に肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意する。
    5.本剤投与により、急性期反応(発熱、CRP増加等)、感染症状が抑制され、感染症発見が遅れる可能性があるため、急性期反応が認められないときでも、白血球数、好中球数を定期的に測定し、白血球数変動、好中球数変動及び喘鳴、咳嗽、咽頭痛等の症状から感染症が疑われる場合には、胸部X線、CT等の検査を実施し適切な処置を行う。また、呼吸器感染のみならず皮膚感染や尿路感染等の自他覚症状についても注意し、異常が見られる場合には、速やかに担当医師に相談するよう、患者を指導する。
    6.本剤投与に先立って結核に関する十分な問診(結核の既往歴、結核患者との濃厚接触歴等)及び胸部X線検査に加え、インターフェロン−γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認する。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談する。次のいずれかの患者には、原則として本剤の投与開始前に適切に抗結核薬を投与する[1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者、2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者、3)インターフェロン−γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、結核既感染が強く疑われる患者、4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者]。本剤投与中は、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに担当医師に連絡するよう説明する。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与せず、結核の治療を優先する。
    7.本剤投与中は、生ワクチン接種により感染する恐れがあるので、生ワクチン接種は行わない。
    8.臨床試験において胸膜炎(感染症が特定できなかったものを含む)が報告されているので、治療期間中に胸膜炎(所見:胸水貯留、胸部痛、呼吸困難等)が認められた場合には、その病因を十分に鑑別し、感染症でない場合も考慮して適切な処置を行う。
    9.総コレステロール値増加、トリグリセリド値増加、LDLコレステロール値増加等の脂質検査値異常が現れることがあるので、投与開始3カ月後を目安に、以後は必要に応じて脂質検査を実施し、臨床上必要と認められた場合には、高脂血症治療薬の投与等の適切な処置を考慮する。
    10.肝障害を起こす可能性のある薬剤と併用する場合や活動性肝疾患又は肝障害の患者に投与する場合には、トランスアミナーゼ値上昇に注意するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなどの適切な処置を行う。
    11.全身型若年性特発性関節炎及びキャッスルマン病の場合:本剤を休薬・中止する際には、IL−6の作用が過剰に発現し病態が悪化する可能性が否定できないので、必要に応じて副腎皮質ステロイド薬の追加・増量等の適切な処置を考慮する。
    12.臨床試験において心障害が認められていることから、患者の状態を十分に観察し、必要に応じて心電図検査、血液検査、胸部エコー等を実施する。心疾患を合併している患者に投与する際は、定期的に心電図検査を行いその変化に注意する。
    13.本剤と他の抗リウマチ生物製剤の併用について安全性及び有効性は確立していないので併用を避ける。また、他の抗リウマチ生物製剤から本剤に切り替える際には、感染症の徴候について患者の状態を十分に観察する。
    (高齢者への投与)
    一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[本剤の妊娠中の投与に関する安全性は確立されていない、また、カニクイザルにおいて本剤は胎盤関門を通過することが報告されている]。
    2.授乳婦に投与する場合には授乳を中止させる[授乳中の投与に関する安全性は確立していない]。
    (小児等への投与)
    低出生体重児、新生児又は乳児に対する安全性は確立していない。
    (適用上の注意)
    1.調製時:
    1).希釈時及び希釈後に泡立つような激しい振動を与えない[本剤はポリソルベートを含有しているので、泡立ちやすい]。
    2).用時調製し、調製後は速やかに使用する(また、残液は廃棄する)。
    2.投与時:
    1).本剤は点滴静注用としてのみ用い、皮下・筋肉内には投与しない。
    2).本剤は無菌・パイロジェンフリーのインラインフィルター(ポアサイズ1.2ミクロン以下)を用い独立したラインにて投与する。
    3).他の注射剤<日局生理食塩液以外>、輸液<日局生理食塩液以外>等と混合しない。
    (その他の注意)
    1.本剤投与により抗トシリズマブ抗体発現したとの報告がある(国内臨床試験・疾患別、関節リウマチ:601例中18例(3.0%)、多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎:19例中1例(5.3%)、全身型若年性特発性関節炎:128例中11例(8.6%)[以上、効能追加時]、キャッスルマン病:35例中1例(2.9%)[承認時])。
    2.本邦において、本剤と抗リウマチ薬<DMARD>との併用療法における有効性及び安全性は確立していない。なお、海外の関節リウマチを対象とした臨床試験では、トランスアミナーゼ値上昇の発現頻度が本剤単剤療法時に比べてDMARD併用療法時で高かった。関節リウマチを対象とした臨床試験では、基準値の3倍を超えるALT上昇(基準値の3倍を超えるGPT上昇)あるいは基準値の3倍を超えるAST上昇(基準値の3倍を超えるGOT上昇)の発現頻度は、DMARD併用療法:本剤8mg/kg+DMARD群103/1,582例(6.5%)、プラセボ+DMARD群18/1,170例(1.5%)、単剤療法:本剤8mg/kg群6/288例(2.1%)、MTX単剤群14/284例(4.9%)で、これらの異常は一過性で肝炎や肝不全に伴うものではなかった。
    3.国内の臨床試験では2.9年(投与期間0.1〜8.1年の中央値)まで、海外の関節リウマチを対象とした臨床試験では4.6年(投与期間0.0〜5.8年の中央値)までの期間で実施されており、これらの期間を超えた本剤の長期投与時の安全性は確立していない。
    4.ヒト肝細胞を用いたin vitro試験において、IL−6が肝薬物代謝酵素(CYPs)発現を抑制することが報告されていることから、ヒト肝細胞にIL−6をトシリズマブ共存下で添加したところ、CYPsの発現に変化は認められなかった。また、炎症反応を有する患者では、IL−6の過剰産生によりCYPsの発現が抑制されているとの報告がある。関節リウマチ患者を対象とした臨床試験において、本剤投与後にIL−6阻害に伴ってCYP3A4、CYP2C19及びCYP2D6発現量が増加することが示唆された。このことから、過剰のIL−6によって抑制されていたCYPsの発現が本剤投与により回復し、炎症反応の改善に伴って併用薬の効果が減弱する可能性は否定できない。
    5.動物実験(マウス)において、gp130を介したシグナル伝達が心筋細胞の保護作用を有することが報告されている。gp130を介してシグナル伝達に関与するサイトカインは複数知られており、IL−6もその一つである。本薬はIL−6の作用を阻害することから、心臓への影響は否定できない。
    6.本薬はヒトとカニクイザルのIL−6レセプターに対しては中和活性を示すが、マウス及びラットのIL−6レセプターに対しては中和活性を示さない。このため、がん原性試験は実施されていない。
    7.関節リウマチを対象とした本剤の海外臨床試験において、本剤8mg/kg投与時の重篤な感染症の発現頻度が体重100kgを超える患者群で高い傾向が認められたため、海外における1回投与量の上限は800mgとされている。
    8.関節リウマチを対象とした海外臨床試験において、本剤との因果関係は不明であるが脱髄関連疾患が認められたとの報告がある。
    (保管上の注意)
    遮光、2〜8℃保存。

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