基本情報

薬効分類

分子標的薬(トラスツズマブ エムタンシン〔抗HER2抗体チューブリン重合阻害薬複合体〕)詳しく見る

  • がん細胞の増殖に必要なHER2という物質に結合し、抗体依存性細胞障害作用(ADCC)及び細胞増殖のシグナル伝達抑制作用、細胞分裂の周期停止及び細胞の自滅(アポトーシス)を誘導する作用などにより抗腫瘍効果をあらわす薬
分子標的薬(トラスツズマブ エムタンシン〔抗HER2抗体チューブリン重合阻害薬複合体〕)の代表的な商品名
  • カドサイラ

効能・効果詳しく見る

  • HER2陽性の再発乳癌
  • HER2陽性の手術不能乳癌

注意すべき副作用詳しく見る

出血倦怠感悪心発熱肝機能障害頭痛呼吸困難心障害悪寒末梢神経障害浮腫血小板減少症食欲減退鼻出血しびれインフルエンザ下痢便秘口内乾燥味覚異常咳嗽嘔吐四肢痛好中球数減少疼痛発疹眩暈筋骨格痛粘膜炎症肺炎背部痛腹痛血中カリウム減少貧血関節痛アナフィラキシーカンジダ症眼刺激胃腸炎

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • トラスツズマブエムタンシン(遺伝子組換え)として1回3.6mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注する

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 重篤なInfusion reaction
  • 患者の属性に応じた注意事項
    • 妊婦・産婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)

副作用

主な副作用

出血倦怠感悪心発熱肝機能障害頭痛呼吸困難心障害悪寒末梢神経障害浮腫血小板減少症食欲減退鼻出血しびれインフルエンザ下痢便秘口内乾燥味覚異常咳嗽嘔吐四肢痛好中球数減少疼痛発疹眩暈筋骨格痛粘膜炎症肺炎背部痛腹痛血中カリウム減少貧血関節痛

重大な副作用

アナフィラキシー胃腸炎悪寒眼刺激カンジダ症間質性肺炎肝不全気管支痙攣胸痛胸部不快感血小板減少症結膜炎口渇高血圧高血糖口唇乾燥紅潮口内炎紅斑鼓腸挫傷痔核嗜眠消化管出血消化不良視力障害視力低下蕁麻疹頭蓋内出血咳嗽喘鳴体重減少体重増加多汗症脱水低血圧動悸熱感粘膜乾燥肺臓炎白血球数減少歯肉出血皮下出血皮膚炎皮膚乾燥皮膚そう痒症疲労鼻漏頻脈腹部不快感腹部膨満不眠症平衡障害片頭痛ほてり末梢性浮腫霧視眼充血鼻乾燥血小板数減少肺浸潤脱毛症筋痙縮尿路感染上気道感染嗅覚錯誤急性呼吸窮迫症候群眼乾燥爪異常回転性眩暈全身性浮腫流涙増加結節性再生性過形成AST増加ALT増加GOT増加GPT増加リンパ球数減少血中ビリルビン増加結膜出血左室駆出率低下口腔内痛血中尿酸増加鼻咽頭炎眼そう痒症インフルエンザ様疾患筋骨格硬直胃食道逆流性疾患膣出血間質性肺疾患重度出血重度過敏症歯周病口腔咽頭痛重度心障害うつ病うっ血性心不全

上記以外の副作用

肝機能検査値異常間質性肺炎気管支痙攣紅潮紅斑喘鳴低血圧疼痛肺臓炎疲労頻脈肺浸潤重度肝機能障害左室駆出率低下間質性肺疾患門脈圧亢進症Infusion reactionLVEF低下うっ血性心不全

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • 重篤なInfusion reaction
  • 慎重投与
    • 肝機能障害
    • 冠動脈疾患
    • 狭心症
    • 高血圧症
    • 心筋梗塞
    • 血小板数減少
    • 左室駆出率<LVEF>が低下
    • アントラサイクリン系薬剤投与歴
    • 胸部への放射線治療歴
    • 抗凝固剤治療中
    • 胸部への放射線治療中
    • 治療を要する重篤な不整脈
    • 症候性肺疾患
    • 安静時呼吸困難
    • うっ血性心不全

患者の属性に応じた注意事項

  • 禁止
    • 妊婦・産婦
    • 新生児(低出生体重児を含む)
  • 慎重投与
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
血液凝固阻止剤 出血

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    HER2陽性の手術不能乳癌又はHER2陽性の再発乳癌。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    1.HER2陽性の検査は、十分な経験を有する病理医又は検査施設において実施する。
    2.本剤の手術の補助化学療法における有効性及び安全性は確立していない。
    3.本剤は、トラスツズマブ(遺伝子組換え)及びタキサン系抗悪性腫瘍剤による化学療法の治療歴のある患者に投与する。

    用法・用量(添付文書全文)

    トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)として1回3.6mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注する。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.他の抗悪性腫瘍剤との併用療法について、有効性及び安全性は確立していない。
    2.初回投与時は90分かけて投与する(初回投与の忍容性が良好であれば、2回目以降の投与時間は30分間まで短縮できる)。
    3.副作用により、本剤を休薬、減量又は中止する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて次の基準を考慮する。減量後に再度増量はしない。
    減量の目安:
    通常投与量:3.6mg/kg。
    1段階減量:3.0mg/kg。
    2段階減量:2.4mg/kg。
    3段階減量:投与中止。
    1).左室駆出率(LVEF)低下による休薬及び中止基準:
    (1).40%≦LVEF≦45%・ベースラインからの絶対値の変化<10%:継続:3週間以内に再測定を行い、LVEFを確認する。
    (2).40%≦LVEF≦45%・ベースラインからの絶対値の変化≧10%:休薬:3週間以内に再測定を行い、LVEFのベースラインからの絶対値の変化<10%に回復しない場合は中止する。
    (3).LVEF<40%:休薬:3週間以内に再測定を行い、再度LVEF<40%が認められた場合は中止する。
    (4).症候性うっ血性心不全:中止。
    2).AST(GOT)、ALT(GPT)増加による休薬、減量及び中止基準:
    (1).AST Grade2[>3〜5×ULN](GOT Grade2[>3〜5×ULN])、ALT Grade2[>3〜5×ULN](GPT Grade2[>3〜5×ULN]):減量せず継続。AST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GOT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GPT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)の場合は中止する。
    (2).AST Grade3[>5〜20×ULN](GOT Grade3[>5〜20×ULN])、ALT Grade3[>5〜20×ULN](GPT Grade3[>5〜20×ULN]):休薬:Grade2以下に回復後、1段階減量して再開可能。AST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GOT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GPT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)の場合は中止する。
    (3).AST Grade4[>20×ULN](GOT Grade4[>20×ULN])、ALT Grade4[>20×ULN](GPT Grade4[>20×ULN]):中止。
    3).高ビリルビン血症による休薬、減量及び中止基準:
    (1).高ビリルビン血症 Grade2[>1.5〜3×ULN]:休薬:Grade1以下に回復後、減量せず再開可能。AST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GOT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GPT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)の場合は中止する。
    (2).高ビリルビン血症 Grade3[>3〜10×ULN]:休薬:Grade1以下に回復後、1段階減量して再開可能。AST>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GOT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)又はALT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN(GPT>3×ULNかつ総ビリルビン>2×ULN)の場合は中止する。
    (3).高ビリルビン血症 Grade4[>10×ULN]:中止。
    4).血小板減少症による休薬及び減量基準:
    (1).血小板減少症 Grade3[<50000〜25000/mm3]:休薬:Grade1以下(75000/mm3以上)に回復後、減量せず再開可能。
    (2).血小板減少症 Grade4[<25000/mm3]:休薬:Grade1以下(75000/mm3以上)に回復後、1段階減量して再開可能。
    5).末梢神経障害による休薬基準:末梢神経障害 Grade3、末梢神経障害 Grade4:休薬:Grade2以下に回復後、減量せず再開可能。
    GradeはNCI CTCAE(v.4)による。
    ULN:正常値上限。
    4.本剤の投与時には、添付の日局注射用水8mLにより溶解してトラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)20mg/mLの濃度にした後、必要量を注射筒で抜き取り、直ちに日局生理食塩液250mLに希釈し、点滴静注する。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    HER2陽性の手術不能又は再発乳癌患者を対象とした国内第2相試験(JO22997試験)のうち本剤が投与された73例において、副作用が67例(91.8%)に認められた。主な副作用は、倦怠感32例(43.8%)、鼻出血30例(41.1%)、悪心29例(39.7%)、発熱23例(31.5%)、食欲減退21例(28.8%)、血小板数減少20例(27.4%)、AST(GOT)増加15例(20.5%)等であった(承認時)。
    HER2陽性の手術不能又は再発乳癌患者を対象とした海外第3相試験(TDM4370g試験)のうち本剤が投与された490例において、副作用が427例(87.1%)に認められた。主な副作用は、倦怠感201例(41.0%)、悪心165例(33.7%)、血小板数減少145例(29.6%)、AST(GOT)増加100例(20.4%)、ALT(GPT)増加79例(16.1%)等であった(承認時)。
    1.重大な副作用:海外第3相臨床試験(TDM4370g試験)及び国内第2相臨床試験(JO22997試験)でみられた発現頻度を示した。前記試験以外でみられた事象については頻度不明とした。
    1).間質性肺疾患(1.1%):呼吸困難、咳嗽、疲労、肺浸潤、急性呼吸窮迫症候群等の症状を伴う肺臓炎又は間質性肺炎が現れることがあり、死亡に至った例も報告されているので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    2).心障害(1.6%):左室駆出率低下(LVEF低下)、うっ血性心不全等の心障害が現れることがあり、重度心障害に至った例も報告されているので、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    3).過敏症(1.4%):アナフィラキシー等の重度過敏症が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    4).Infusion reaction(1.2%):呼吸困難、低血圧、喘鳴、気管支痙攣、頻脈、紅潮、悪寒、発熱等を含むInfusion reactionが現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。また、重度Infusion reactionが現れた場合には直ちに投与を中止して適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察する。
    5).肝機能障害(28.2%)、肝不全(頻度不明):AST増加(GOT増加)(20.4%)、ALT増加(GPT増加)(15.5%)、血中ビリルビン増加(3.6%)等の肝機能障害が現れることがあり、肝機能検査値異常を伴う重度肝機能障害、肝不全が認められ、死亡に至った例も報告されているので、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。また、結節性再生性過形成が現れることがあるので、門脈圧亢進症の症状等について観察を十分に行い、発現が疑われる場合には肝生検等の実施を考慮し、結節性再生性過形成が診断された場合には、投与を中止する。
    6).血小板減少症(29.3%):血小板減少症が現れることがあり、頭蓋内出血等の重度出血(0.4%)により死亡に至った例も報告されているので、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    7).末梢神経障害(16.9%):しびれ等の末梢神経障害が現れることがあるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、休薬等の適切な処置を行う。
    2.その他の副作用:次のような副作用が現れた場合には、症状に応じて休薬、減量等の適切な処置を行う(海外第3相臨床試験(TDM4370g試験)及び国内第2相臨床試験(JO22997試験)でみられた発現頻度を示した。前記試験以外でみられた事象については頻度不明とした)。
    1).精神神経系:(5%以上)頭痛(14.0%)、味覚異常、(1%〜5%未満)眩暈、不眠症、嗜眠、(1%未満)平衡障害、片頭痛、嗅覚錯誤、うつ病。
    2).消化器:(5%以上)悪心(34.5%)、便秘(14.2%)、下痢(13.9%)、嘔吐(13.5%)、口内乾燥(11.9%)、腹痛、(1%〜5%未満)口内炎、消化不良、歯肉出血、腹部不快感、腹部膨満、消化管出血、(1%未満)鼓腸、胃食道逆流性疾患、口腔内痛、口唇乾燥、歯周病、痔核。
    3).循環器:(1%〜5%未満)高血圧、動悸、ほてり。
    4).呼吸器:(5%以上)鼻出血(17.4%)、(1%〜5%未満)呼吸困難、咳嗽、鼻漏、(1%未満)口腔咽頭痛、鼻乾燥。
    5).皮膚:(5%以上)発疹、(1%〜5%未満)皮膚そう痒症、爪異常、皮膚乾燥、皮下出血、脱毛症、紅斑、(1%未満)皮膚炎、多汗症、蕁麻疹。
    6).筋・骨格:(5%以上)筋骨格痛(11.9%)、関節痛、(1%〜5%未満)筋痙縮、(1%未満)筋骨格硬直。
    7).耳:(1%〜5%未満)回転性眩暈。
    8).眼:(1%〜5%未満)視力障害(霧視、視力低下)、流涙増加、結膜炎、眼乾燥、(1%未満)眼充血、結膜出血、眼刺激、眼そう痒症。
    9).代謝:(5%以上)食欲減退(16.9%)、血中カリウム減少、(1%未満)高血糖、血中尿酸増加、脱水。
    10).生殖器:(1%未満)膣出血。
    11).血液:(5%以上)貧血、好中球数減少、(1%〜5%未満)白血球数減少、(1%未満)リンパ球数減少。
    12).その他:(5%以上)倦怠感(41.4%)、発熱(13.0%)、疼痛(背部痛、四肢痛等)、悪寒、粘膜炎症、(1%〜5%未満)浮腫(全身性浮腫、末梢性浮腫)、鼻咽頭炎、体重減少、胸痛、インフルエンザ様疾患、尿路感染、上気道感染、(1%未満)カンジダ症、挫傷、熱感、粘膜乾燥、胸部不快感、口渇、インフルエンザ、胃腸炎、肺炎、体重増加。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    1.本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤が適切と判断される症例についてのみ実施する。適応患者の選択にあたっては、本剤の添付文書を参照して十分注意する。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与する。
    2.肺臓炎、間質性肺炎等の間質性肺疾患が現れ、死亡に至る例も報告されているので、初期症状(呼吸困難、咳嗽、疲労、肺浸潤等)の確認及び胸部X線検査の実施等、観察を十分に行い、また、異常が認められた場合には、投与中止等の適切な処置を行う。
    (禁忌)
    1.本剤の成分又はトラスツズマブ(遺伝子組換え)に対し過敏症(過敏症と鑑別困難で死亡につながる恐れのある重篤なInfusion reactionを含む)の既往歴のある患者。
    2.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
    (慎重投与)
    1.安静時呼吸困難等の症候性肺疾患のある患者[肺臓炎が現れることがある]。
    2.左室駆出率<LVEF>が低下している患者[LVEF低下を悪化させる恐れがある]。
    3.次に掲げる心機能の低下する恐れのある患者[心不全等の心障害が現れる恐れがある]。
    1).アントラサイクリン系薬剤投与歴のある患者[心不全等の心障害が現れる恐れがある]。
    2).胸部への放射線治療中の患者又は胸部への放射線治療歴のある患者[心不全等の心障害が現れる恐れがある]。
    3).うっ血性心不全若しくは治療を要する重篤な不整脈のある患者又はその既往歴のある患者[心不全等の心障害が現れる恐れがある]。
    4).冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症等)の患者又はその既往歴のある患者[心不全等の心障害が現れる恐れがある]。
    5).高血圧症の患者又はその既往歴のある患者[心不全等の心障害が現れる恐れがある]。
    4.肝機能障害のある患者[安全性は確立していない]。
    5.血小板数減少のある患者又は抗凝固剤治療中の患者[出血の恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    1.左室駆出率低下(LVEF低下)、うっ血性心不全等の心障害が現れることがあるので、本剤投与開始前には患者の心機能を確認し、また、本剤投与中は心症状の発現状況・重篤度等に応じて適宜心機能検査(心エコー等)を行い、患者の状態(LVEFの変動を含む)を十分に観察し、休薬、投与再開又は中止を判断する。
    2.Infusion reaction(症状:呼吸困難、低血圧、喘鳴、気管支痙攣、頻脈、紅潮、悪寒、発熱等)が、本剤投与中又は投与開始後24時間以内に多く報告されており、これらの症状は、主に本剤の初期の投与時に現れやすいので、本剤投与中及び投与後は患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与中止等の適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察する。
    3.AST増加(GOT増加)、ALT増加(GPT増加)、総ビリルビン増加等が現れることがあり、重度肝機能障害、肝不全が認められ、死亡に至った例も報告されているので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、総ビリルビン等)を行い、異常が認められた場合には、休薬、減量、投与中止等の適切な処置を行う。
    4.血小板数減少が現れることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に血小板数を測定し、出血に関する症状の有無を確認する等、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、休薬、減量、投与中止等の適切な処置を行う。
    5.本剤の使用にあたっては、本剤と一般名が類似しているトラスツズマブとの取り違えに注意する。
    (相互作用)
    ヒト肝ミクロソーム等を用いたin vitro試験において、本剤を構成するメイタンシン誘導体であるDM1は、主としてCYP3A4及び一部CYP3A5で代謝されることが示唆されているため、CYP3Aを強く阻害する薬剤と併用する際には注意する。
    (高齢者への投与)
    一般に高齢者では生理機能が低下しているので、心機能、肝機能・腎機能検査、血液検査を行うなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない(妊娠する可能性のある婦人には、適切な避妊法を用いるよう指導する)[本剤を構成するトラスツズマブを投与した妊婦に羊水過少が起きたとの報告があり、また、羊水過少を発現した症例で、胎児腎不全・新生児腎不全、胎児発育遅延、新生児呼吸窮迫症候群、胎児肺形成不全等が認められ死亡に至った例も報告されている(本剤を構成するDM1の類薬であるメイタンシンを用いた動物実験において、催奇形性及び胎仔毒性が報告されている)]。
    2.授乳婦に投与する場合は、授乳を中止させる[本剤を構成するトラスツズマブを用いた動物実験において、乳汁への移行が報告されている]。
    (小児等への投与)
    低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない[使用経験がない]。
    (過量投与)
    海外臨床試験の本剤過量投与例において、死亡例が報告されている。過量投与にみられる主な症状は、血小板減少症であった(なお、本剤の過量投与に対する解毒剤は知られていない)。
    (適用上の注意)
    1.調製時:
    1).調製時には、日局注射用水、日局生理食塩液以外は使用しない。
    2).溶解時は静かにバイアルを回転させ、完全に溶解する。
    3).用時調製し、調製後は速やかに使用する(また、残液は廃棄する)。
    2.投与時:
    1).0.2又は0.22μmインラインフィルター(ポリエーテルスルホン製又はポリスルホン製)を通して投与する。
    2).他剤<日局注射用水・日局生理食塩液以外>との混注をしない。
    3).ブドウ糖溶液との混合を避け、本剤とブドウ糖溶液の同じ点滴ラインを用いた同時投与は行わない。
    4).点滴静注のみとし、静脈内大量投与、急速静注をしない。
    5).点滴静注に際し、薬液が血管外に漏れると、投与部位における紅斑、圧痛、皮膚刺激、疼痛、腫れ等の事象をおこすことがあるので薬液が血管外に漏れないように投与する。
    (保管上の注意)
    2〜8℃。

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