日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ジャヌビア錠25mg基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物錠

製薬会社:MSD

薬価・規格: 73.9円(25mg1錠) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

DPP-4阻害薬詳しく見る

  • 体内でインスリン分泌を促す物質の作用を強め、血糖値を下げる薬
DPP-4阻害薬の代表的な商品名
  • グラクティブ ジャヌビア
  • エクア
  • ネシーナ
  • トラゼンタ
  • テネリア
  • スイニー
  • オングリザ
  • ザファテック
  • マリゼブ

効能・効果詳しく見る

  • 2型糖尿病

注意すべき副作用詳しく見る

低血糖便秘胃炎腹痛腹部膨満低血糖症状嘔吐浮腫空腹間質性肺炎アナフィラキシー反応悪心肝機能異常胃不快感黄疸

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • シタグリプチンとして50mgを1日1回経口投与する
    • なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 重症感染症
    • 重症ケトーシス
    • 重篤な外傷
    • 手術前後
    • 糖尿病性前昏睡
    • 糖尿病性昏睡
    • 1型糖尿病

副作用

主な副作用

低血糖便秘胃炎腹痛腹部膨満低血糖症状嘔吐浮腫空腹間質性肺炎

重大な副作用

悪心アナフィラキシー反応胃不快感黄疸肝機能異常肝機能障害急性腎不全急性膵炎筋肉痛血小板減少下痢倦怠感口内炎鼓腸歯周炎湿疹上腹部痛上室性期外収縮心室性期外収縮赤血球数減少体重増加多汗症腸閉塞動悸剥脱性皮膚炎発疹横紋筋融解症皮膚粘膜眼症候群糜爛冷汗糜爛性胃炎腹部不快感ヘマトクリット減少ヘモグロビン減少類天疱瘡白血球数増加感覚鈍麻回転性眩暈浮動性眩暈血中クレアチニン増加血中トリグリセリド増加血中ビリルビン増加血中尿素増加血中コレステロール増加血中尿酸増加尿中蛋白陽性鼻咽頭炎胃食道逆流性疾患萎縮性胃炎胃ポリープ血中ブドウ糖減少低比重リポ蛋白増加糖尿病網膜症悪化

上記以外の副作用

意識消失関節痛血管浮腫呼吸困難四肢痛蕁麻疹水疱頭痛咳嗽脱力感捻髪音背部痛発熱皮膚そう痒症血中ミオグロビン上昇出血性膵炎尿中ミオグロビン上昇皮膚血管炎高度便秘上気道感染肺音異常γ−GTP増加ALT増加AST増加GOT増加GPT増加血中LDH増加持続する腹痛重篤な低血糖症状CK増加CPK増加心電図T波振幅減少持続的な激しい腹痛壊死性膵炎

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • 重症感染症
    • 重症ケトーシス
    • 重篤な外傷
    • 手術前後
    • 糖尿病性前昏睡
    • 糖尿病性昏睡
    • 1型糖尿病
  • 慎重投与
    • 栄養不良状態
    • 過度のアルコール摂取
    • 飢餓状態
    • 腸閉塞
    • 低血糖
    • 脳下垂体機能不全
    • 激しい筋肉運動
    • 不規則な食事摂取
    • 副腎機能不全
    • 糖尿病用薬投与中
    • 食事摂取量不足
    • 中等度腎機能障害
    • 重度腎機能障害
    • 腹部手術
    • 血液透析を要する末期腎不全
    • 腹膜透析を要する末期腎不全
  • 注意
    • 腎機能障害
    • 中等度腎機能障害
    • 重度腎機能障害
    • 30mL/分≦Ccr<50mL/分
    • 1.5mg/dL<Cr≦2.5mg/dLの男性
    • 1.3mg/dL<Cr≦2.0mg/dLの女性
    • 末期腎不全
    • インスリン依存状態の2型糖尿病
    • Ccr<30mL/分
    • Cr>2.0mg/dLの女性
    • Cr>2.5mg/dLの男性
  • 投与に際する指示
    • 腎機能障害
    • 中等度腎機能障害
    • 重度腎機能障害
    • 1.5mg/dL<Cr≦2.5mg/dLの男性
    • 1.3mg/dL<Cr≦2.0mg/dLの女性
    • 30mL/分≦Ccr<50mL/分
    • 末期腎不全
    • Ccr<30mL/分
    • Cr>2.0mg/dLの女性
    • Cr>2.5mg/dLの男性

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
    • 虚弱者(衰弱者を含む)
  • 注意
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 高齢者(65歳〜)
    • 1.3mg/dL<Cr≦2.0mg/dLの女性
    • 1.5mg/dL<Cr≦2.5mg/dLの男性
    • Cr>2.5mg/dLの男性
    • Cr>2.0mg/dLの女性

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
スルホニルウレア系薬剤 低血糖のリスクが増加
インスリン製剤 低血糖のリスクが増加
速効型食後血糖降下剤 低血糖のリスクが増加
GLP−1アナログ 低血糖
ビグアナイド系製剤 低血糖
SGLT2阻害剤 低血糖
糖尿病用薬 低血糖
チアゾリジン系薬剤 低血糖
経口メトホルミン併用 低血糖
経口ピオグリタゾン併用 低血糖
経口ボグリボース併用 低血糖
甲状腺ホルモン剤 血糖降下作用の減弱により血糖が上昇
副腎皮質ホルモン剤 血糖降下作用の減弱により血糖が上昇
エピネフリン 血糖降下作用の減弱により血糖が上昇
糖尿病用薬及び糖尿病用薬の血糖降下作用を減弱する薬剤 血糖降下作用の減弱により血糖が上昇
ジゴキシン 血漿中濃度がわずかに増加
モノアミン酸化酵素阻害剤 血糖降下作用の増強により更に血糖が低下
糖尿病用薬及び糖尿病用薬の血糖降下作用を増強する薬剤 血糖降下作用の増強により更に血糖が低下
β−遮断剤 血糖降下作用の増強により更に血糖が低下
サリチル酸製剤 血糖降下作用の増強により更に血糖が低下
α−グルコシダーゼ阻害剤 低血糖
経口ナテグリニド併用 低血糖
経口ミチグリニド併用 低血糖
経口グリメピリド併用 低血糖

処方理由

DPP−4阻害薬この薬をファーストチョイスする理由(2017年9月更新)もっと見る

  • ・最初に上市された製剤のため使用している。(60歳代診療所勤務医、一般内科)
  • ・この領域で最初に国内発売されたので使い慣れている。その後、合併症を中心に長期データが他剤でも発表されてきているので、今後も本剤が高頻度処方になるかはわからない。(50歳代開業医、一般内科)
  • ・初めて発売されたDDP−4阻害薬でデータも豊富で、腎障害があってもそれほど問題もなく使いやすい。(50歳代開業医、一般内科)
  • ・50mg錠と25mg錠があり使いやすい。最初のDPP−4阻害薬であり、ずっとこれを使っている。特に問題はなく、他剤を用いる理由もない。(70歳代以上病院勤務医、神経内科)
  • ・最も早く発売になったため第一選択だったが、最近は腎機能を考慮してトラゼンタが多くなってきている。(70歳代以上開業医、循環器内科)
  • ・最初に処方したDPP−4阻害薬がこれであったという理由のみ。最近は、腎機能低下例でも減量を必要としないテネリア、weekly製剤のマリゼブ(ザファテックは腎機能低下症例には使いにくいので)を意識しています。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
  • ・待ちに待って一番最初に登場したDPP−4阻害薬なので、みなさん、未だに一番処方が多いはず。その後続々発売されたDPP−4阻害薬に抜かれなかったのは、効果の高さと持続性、副作用の少なさ、1日1回の利便性、薬価のどれをとっても、これを凌ぐDPP−4阻害薬が出てこなかったことによります。つまり、ほぼ完成品の形で最初に世に出たことが大きいと思います。(50歳代診療所勤務医、一般内科)
  • ・1日1回服用なので使いやすいです。腎機能低下しても半量で処方可能なので、腎機能低下症例では薬価も安くなります。(50歳代開業医、循環器内科)
  • ・副作用(腹部膨満)の経験は、他の薬剤ではあるのですがジャヌビアでは私はありません。(50歳代病院勤務医、消化器内科)

DPP4阻害薬この薬をファーストチョイスする理由(2016年5月更新)もっと見る

  • ・副作用として、便秘等の消化器症状を時々認めますが、緩下剤で対応は可能です。(40歳代病院勤務医、整形外科)
  • ・一番早く販売されたこともあり、使用頻度が高い。1日2回服用タイプはコントロールがやや悪くなった場合に使用している。(50歳代診療所勤務医、代謝・内分泌内科)
  • ・重症副作用がアナウンスされましたが、処方量が多いのでこのぐらいの頻度は仕方がないと思います。(40歳代病院勤務医、精神科)
  • ・最もスタンダードな薬剤で使い慣れている。薬価も安め。ただ腎機能低下例で用量調節が必要なのが短所。(40歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
  • ・使い慣れている。腎機能低下時には減量して使用可能。(40歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
  • ・1日1回投与であり、エビデンスが十分揃っている。(60歳代病院勤務医、一般内科)

DPP4阻害薬この薬をファーストチョイスする理由(2014年11月更新)もっと見る

  • ・薬価が安い。最も早くから処方されているためにエビデンスが豊富(30歳代病院勤務医、総合診療科)
  • ・最初に出たので使い続けています。低血糖が少ないことなど、気にいっています(50歳代病院勤務医、一般内科)
  • ・特になし。院内で採用されているのでよく使う(60歳代病院勤務医、一般内科)
  • ・最初のDPP4阻害薬で使い慣れている。腎機能をチェックしてからであれば、HbA1c値が7〜10%で、運動や食事指導をしながらでも低血糖を心配せずに処方できる。患者もHbA1c値の低下を早期に実感できることから、モチベーションを保ちやすい。むかつきなどの副作用も初期の血糖降下を反映しているように思う。(60歳代開業医、循環器内科)
  • ・全部のDPP4阻害薬は採用されていない。通常ジャヌビアを処方し、高齢・腎不全患者にはトラゼンタを処方する。印象は良好。(60歳代病院勤務医、一般内科)

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    2型糖尿病。

    用法・用量(添付文書全文)

    シタグリプチンとして50mgを1日1回経口投与する。なお、効果不十分な場合には、経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量することができる。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.本剤は主に腎臓で排泄されるため、腎機能障害のある患者では、次を目安に用量調節する。
    1).中等度腎機能障害:30mL/分≦Ccr<50mL/分、1.5mg/dL<Cr≦2.5mg/dLの男性、1.3mg/dL<Cr≦2.0mg/dLの女性;通常投与量25mg1日1回、最大投与量50mg1日1回。
    2).重度腎機能障害、末期腎不全:Ccr<30mL/分、Cr>2.5mg/dLの男性、Cr>2.0mg/dLの女性;通常投与量12.5mg1日1回、最大投与量25mg1日1回。
    [Ccr:クレアチニンクリアランス、Cr:血清クレアチニン値(クレアチニンクリアランスに概ね相当する値)]。
    2.末期腎不全患者については、血液透析との時間関係は問わない。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    国内で実施された臨床試験において、1,734例中195例(11.2%)の副作用が認められた。主なものは低血糖症73例(4.2%)、便秘19例(1.1%)、空腹9例(0.5%)、腹部膨満9例(0.5%)等であった。また、関連の否定できない臨床検査値の異常変動は1,732例中64例(3.7%)に認められ、主なものはALT(GPT)増加20例/1,732例(1.2%)、AST(GOT)増加12例/1,732例(0.7%)、γ−GTP増加12例/1,732例(0.7%)等であった(承認時)。
    1.重大な副作用
    1).アナフィラキシー反応:アナフィラキシー反応(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2).皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎:皮膚粘膜眼症候群(Stevens−Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    3).低血糖:経口糖尿病用薬との併用で*低血糖(経口グリメピリド併用時5.3%:*低血糖、経口ピオグリタゾン併用時0.8%:*低血糖、経口メトホルミン併用時0.7%:*低血糖、経口ボグリボース併用時0.8%:*低血糖、経口ナテグリニド併用時又は経口ミチグリニド併用時6.5%:*低血糖)が現れることがある。また、インスリン製剤併用時に*低血糖(17.4%)が多くみられている。特に、インスリン製剤との併用又はスルホニルウレア剤との併用で重篤な低血糖症状が現れ、意識消失を来す例も報告されている。したがって、インスリン製剤と併用、スルホニルウレア剤と併用又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合には、これらの薬剤の減量を検討する。また、他の糖尿病用薬を併用しない場合でも*低血糖(1.0%)が報告されているので、低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行う。但し、α−グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与する[*:低血糖症として報告された発現頻度である]。
    4).肝機能障害、黄疸:著しいAST上昇(著しいGOT上昇)、著しいALT上昇(著しいGPT上昇)等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    5).急性腎不全:急性腎不全(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    6).急性膵炎:急性膵炎(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。海外の自発報告においては、出血性膵炎又は壊死性膵炎も報告されている。
    7).間質性肺炎:間質性肺炎(頻度不明)が現れることがあるので、咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音異常(捻髪音)等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT、速やかに血清マーカー等の検査を実施し、間質性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。
    8).腸閉塞:腸閉塞(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、高度便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    9).横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症(頻度不明)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    10).血小板減少:血小板減少(頻度不明)が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    11).類天疱瘡:類天疱瘡(頻度不明)が現れることがあるので、水疱、糜爛等が現れた場合には、皮膚科医と相談し、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    2.その他の副作用:次のような症状又は異常が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    1).神経系障害:(0.1〜2%未満)浮動性眩暈、感覚鈍麻、(頻度不明)頭痛。
    2).眼障害:(0.1〜2%未満)糖尿病網膜症悪化。
    3).耳及び迷路障害:(0.1〜2%未満)回転性眩暈。
    4).心臓障害:(0.1〜2%未満)上室性期外収縮、心室性期外収縮、動悸。
    5).呼吸、胸郭及び縦隔障害:(0.1〜2%未満)鼻咽頭炎、(頻度不明)上気道感染。
    6).胃腸障害:(0.1〜2%未満)腹部不快感(胃不快感を含む)、腹部膨満、腹痛、上腹部痛、悪心、便秘、下痢、鼓腸、胃ポリープ、胃炎、萎縮性胃炎、糜爛性胃炎、歯周炎、胃食道逆流性疾患、口内炎、(頻度不明)嘔吐。
    7).肝胆道系障害:(0.1〜2%未満)肝機能異常。
    8).皮膚及び皮下組織障害:(0.1〜2%未満)発疹、湿疹、冷汗、多汗症、(頻度不明)皮膚血管炎、蕁麻疹、血管浮腫、皮膚そう痒症。
    9).筋骨格系及び結合組織障害:(頻度不明)関節痛、筋肉痛、四肢痛、背部痛、RS3PE症候群。
    10).全身障害:(0.1〜2%未満)空腹、浮腫、倦怠感。
    11).臨床検査:(0.1〜2%未満)心電図T波振幅減少、体重増加、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少、白血球数増加、ALT増加(GPT増加)、AST増加(GOT増加)、γ−GTP増加、血中ビリルビン増加、血中LDH増加、CK増加(CPK増加)、血中コレステロール増加、血中尿酸増加、血中尿素増加、血中クレアチニン増加、血中ブドウ糖減少、低比重リポ蛋白増加、血中トリグリセリド増加、尿中蛋白陽性。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (禁忌)
    1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    2.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は糖尿病性前昏睡、1型糖尿病の患者[輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので本剤を投与すべきでない]。
    3.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者[インスリン注射による血糖管理が望まれるので本剤の投与は適さない]。
    (慎重投与)
    1.中等度腎機能障害又は重度腎機能障害のある患者、血液透析を要する末期腎不全又は腹膜透析を要する末期腎不全の患者。
    2.他の糖尿病用薬投与中(特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬)の患者[併用により低血糖を起こすことがある]。
    3.次に掲げる低血糖を起こす恐れのある患者又は状態。
    1).脳下垂体機能不全又は副腎機能不全。
    2).栄養不良状態、飢餓状態、不規則な食事摂取、食事摂取量不足又は衰弱状態。
    3).激しい筋肉運動。
    4).過度のアルコール摂取者。
    5).高齢者。
    4.腹部手術の既往又は腸閉塞の既往のある患者[腸閉塞を起こす恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    1.本剤の使用にあたっては、患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明する。特に、インスリン製剤と併用、スルホニルウレア剤と併用又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するので、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬による低血糖のリスクを軽減するため、これらの薬剤と併用する場合には、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬の減量を検討する。
    2.糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮する。糖尿病以外にも耐糖能異常・尿糖陽性等、糖尿病類似の症状(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)を有する疾患があることに留意する。
    3.本剤の適用はあらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮する。
    4.本剤投与中は、血糖を定期的に検査するとともに、経過を十分に観察し、常に投与継続の必要性について注意を払う。本剤を3カ月投与しても食後血糖に対する効果が不十分な場合、より適切と考えられる治療への変更を考慮する。
    5.投与の継続中に、投与の必要がなくなる場合や、減量する必要がある場合があり、また、患者の不養生、感染症の合併等により効果がなくなったり、不十分となる場合があるので、食事摂取量、血糖値、感染症の有無等に留意の上、常に投与継続の可否、投与量、薬剤の選択等に注意する。
    6.腎機能障害のある患者では本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇する恐れがあるので、腎機能を定期的に検査することが望ましい。
    7.急性膵炎が現れることがあるので、持続的な激しい腹痛、嘔吐等の初期症状が現れた場合には、速やかに医師の診察を受けるよう患者に指導する。
    8.インスリン依存状態の2型糖尿病患者に対する本剤とインスリン製剤との併用投与の有効性及び安全性は検討されていない。したがって、患者のインスリン依存状態について確認し、本剤とインスリン製剤との併用投与の可否を判断する。
    9.低血糖症状を起こすことがあるので、高所作業、自動車の運転等に従事している患者に投与するときには注意する。
    10.本剤とGLP−1受容体作動薬はいずれもGLP−1受容体を介した血糖降下作用を有しており、本剤とGLP−1受容体作動薬を併用した際の臨床試験成績はなく、有効性及び安全性は確認されていない。
    (相互作用)
    本剤は主に腎臓から未変化体として排泄され、その排泄には能動的な尿細管分泌の関与が推察される。
    併用注意:
    1.糖尿病用薬:
    1).糖尿病用薬(インスリン製剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進薬)[糖尿病用薬との併用時には、低血糖の発現に注意し、特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬と併用する場合、低血糖のリスクが増加するので、これらの薬剤による低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬の減量を検討し、低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行う(糖尿病用薬(特に、インスリン製剤、スルホニルウレア剤又は速効型インスリン分泌促進薬)との併用時には、本剤の血糖コントロール改善により、低血糖のリスクが増加する恐れがある)]。
    2).糖尿病用薬(α−グルコシダーゼ阻害剤)[糖尿病用薬との併用時には、低血糖の発現に注意し、α−グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合には、ブドウ糖を投与する(糖尿病用薬との併用時には、本剤の血糖コントロール改善により、低血糖のリスクが増加する恐れがある)]。
    3).糖尿病用薬(チアゾリジン系薬剤、ビグアナイド系薬剤、GLP−1受容体作動薬、SGLT2阻害剤等)[糖尿病用薬との併用時には、低血糖の発現に注意し、低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行う(糖尿病用薬との併用時には、本剤の血糖コントロール改善により、低血糖のリスクが増加する恐れがある)]。
    2.ジゴキシン[本剤との併用によりジゴキシンの血漿中濃度がわずかに増加したとの報告があるので、適切な観察を行う(機序不明)]。
    3.血糖降下作用を増強する薬剤(β−遮断薬、サリチル酸剤、モノアミン酸化酵素阻害剤等)[これらの薬剤と本剤を併用する場合には、血糖降下作用の増強により更に血糖が低下する可能性があるため、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(これらの薬剤との併用により血糖降下作用が増強される恐れがある)]。
    4.血糖降下作用を減弱する薬剤(アドレナリン、副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン等)[これらの薬剤と本剤を併用する場合には、血糖降下作用の減弱により血糖が上昇する可能性があるため、併用する場合には、血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(これらの薬剤との併用により血糖降下作用が減弱される恐れがある)]。
    (高齢者への投与)
    高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高齢者では腎機能に注意し、腎機能障害がある場合には適切な用量調節を行う。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与を考慮する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない、動物実験(ラット)において、1000mg/kg/日(臨床での最大投与量100mg/日の約100倍の曝露量に相当する)経口投与により、胎仔肋骨欠損、胎仔肋骨形成不全及び胎仔波状肋骨の発現率の軽度増加が認められたとの報告がある]。
    2.授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている]。
    (小児等への投与)
    小児等に対する本剤の安全性及び有効性は確立していない(使用経験がない)。
    (適用上の注意)
    薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。
    (その他の注意)
    雌雄ラットに本剤50、150及び500mg/kg/日を2年間経口投与したがん原性試験では、500mg/kg/日群の雄ラットにおいて肝腺腫及び肝がんの発現率が増加し、同群の雌ラットにおいて肝がんの発現率が増加したとの報告がある。このラットの投与量は、臨床での最大投与量100mg/日の約58倍の曝露量に相当する。雌雄マウスに本剤50、125、250及び500mg/kg/日を2年間経口投与したがん原性試験では、本剤500mg/kg/日(臨床での最大投与量100mg/日の約68倍の曝露量に相当する)までの用量で、いずれの臓器においても腫瘍の発現率は増加しなかった。

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