日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

トレシーバ注フレックスタッチ基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:インスリンデグルデク(遺伝子組換え)キット

製薬会社:ノボ ノルディスク ファーマ

薬価・規格: 2619円(300単位1キット) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

インスリン製剤詳しく見る

  • インスリンを体内に投与することで、血糖値を下げ糖尿病による合併症を防ぐ薬
インスリン製剤の代表的な商品名
  • ノボラピッド注
  • ノボラピッド30ミックス注 ノボラピッド50ミックス注 ノボラピッド70ミックス注
  • ヒューマログ注
  • ヒューマログ25ミックス注 ヒューマログ50ミックス注
  • ノボリンR注 ノボリンN注 ノボリン30R注 イノレット30R注
  • ヒューマリンR注 ヒューマリンN注 ヒューマリン3/7注
  • アピドラ注
  • レベミル注
  • ランタス注 ランタスXR注
  • トレシーバ注

効能・効果詳しく見る

  • 糖尿病

注意すべき副作用詳しく見る

低血糖注射部位反応低血糖症状体重増加冷汗意識障害振戦昏睡眩暈精神障害糖尿病網膜症の顕在化血中ケトン体増加頭痛アナフィラキシーショック嘔気意識混濁痙攣顔面蒼白

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 初期は1日1回4〜20単位を皮下注射する
  • 投与量は患者の状態に応じて適宜増減する
  • 他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、1日4〜80単位である
    • 但し、必要により前記用量を超えて使用することがある
  • 注射時刻は原則として毎日一定とするが、必要な場合は注射時刻を変更できる
  • 小児では、1日1回皮下注射する
  • 注射時刻は毎日一定とする
  • 投与量は患者の状態に応じて適宜増減する
  • 他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、1日0.5〜1.5単位/kgである
    • 但し、必要により前記用量を超えて使用することがある

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 低血糖症状

副作用

主な副作用

低血糖注射部位反応低血糖症状体重増加冷汗意識障害振戦昏睡眩暈精神障害糖尿病網膜症の顕在化血中ケトン体増加頭痛

重大な副作用

アナフィラキシーショック意識混濁嘔気顔面蒼白痙攣血腫倦怠感興奮昏睡集中力低下神経過敏脱力感知覚異常動悸疼痛熱感不安皮下脂肪肥厚皮下脂肪萎縮高度空腹感糖尿病網膜症の顕在化糖尿病網膜症増悪結節リポディストロフィー

上記以外の副作用

アレルギー過敏症肝機能異常血圧低下血管神経性浮腫呼吸困難蕁麻疹全身発疹そう痒感発汗頻脈糖尿病網膜症増悪

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • 低血糖症状
  • 慎重投与
    • 胃腸障害
    • インスリン需要の変動が激しい
    • 嘔吐
    • 外傷
    • 過度のアルコール摂取
    • 感染症
    • 飢餓状態
    • 下痢
    • 下垂体機能不全
    • 重篤な肝機能障害
    • 重篤な腎機能障害
    • 手術
    • 低血糖
    • 激しい筋肉運動
    • 不規則な食事摂取
    • 副腎機能不全
    • 低血糖を起こすと事故につながる恐れ
    • 血糖降下作用を増強する薬剤との併用
  • 注意
    • 食事を摂取しなかった
    • 予定外の激しい運動を行った

患者の属性に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 妊婦・産婦
    • 高齢者
  • 注意
    • 妊婦・産婦
    • 授乳婦
    • 幼児・乳児

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 小児(0歳〜14歳)
    • 緩解期<ハネムーン期>

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
プロプラノロール 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ピンドロール 血糖降下作用の増強による低血糖症状
アテノロール 血糖降下作用の増強による低血糖症状
β−遮断剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ベザフィブラート 血糖降下作用の増強による低血糖症状
副腎皮質ホルモン剤 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
トリアムシノロン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
プレドニゾロン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ACTH 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ACTH 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
フェニトイン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
オクトレオチド酢酸塩 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ソマトスタチンアナログ製剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ランレオチド酢酸塩 血糖降下作用の増強による低血糖症状
トリクロルメチアジド 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
チアジド系薬剤 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
シクロペンチアジド 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
濃グリセリン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
スルホニルウレア系薬剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
糖尿病用薬 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ビグアナイド系製剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
DPP−4阻害剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
チアゾリジン系薬剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
α−グルコシダーゼ阻害剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
GLP−1アナログ 血糖降下作用の増強による低血糖症状
速効型食後血糖降下剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
モノアミン酸化酵素阻害剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
コハク酸シベンゾリン 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ジソピラミド 血糖降下作用の増強による低血糖症状
塩酸ピルメノール 血糖降下作用の増強による低血糖症状
メスタノロン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
蛋白同化ステロイド 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
エテンザミド 血糖降下作用の増強による低血糖症状
サリチル酸製剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
アスピリン 血糖降下作用の増強による低血糖症状
サルファ剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
エピネフリン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
成長ホルモン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ソマトロピン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ニコチン酸製剤 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ACE阻害剤 低血糖
三環系抗うつ剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
塩酸ノルトリプチリン 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ワルファリンカリウム 血糖降下作用の増強による低血糖症状
クマリン系抗凝血剤 血糖降下作用の増強による低血糖症状
クロラムフェニコール 血糖降下作用の増強による低血糖症状
卵胞ホルモン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
エチニルエストラジオール 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
経口避妊薬 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
結合型エストロゲン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
ピオグリタゾン 浮腫
シクロホスファミド水和物 血糖降下作用の増強による低血糖症状
ダナゾール 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
グルカゴン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
甲状腺ホルモン剤 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
レボチロキシン 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
乾燥甲状腺 血糖降下作用の減弱による高血糖症状
イソニアジド 血糖降下作用の減弱による高血糖症状

飲食物との相互作用

  • ニコチン酸(ナイアシン)を含むもの<まいたけ、たらこ、インスタントコーヒー、かつお節、まぐろ など>

処方理由

持効型インスリン製剤この薬をファーストチョイスする理由(2016年10月更新)もっと見る

  • ・フレックスタッチのペンは高齢者でも簡単に押すことができて、デバイスを変えたら注射が楽になったと話す患者さんが多い。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
  • ・作用持続時間が長く強力に作用します。しかし、それゆえ低血糖になる例もあり、減量してもすぐには効果が減弱しない問題があります。専門医以外の方が処方する事はあまり勧めません。(50歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)
  • ・2型糖尿病で、インスリン量を高頻度で変更しない人には、トレシーバが圧倒的に効果が安定していて優れています。一方で、そうでない2型糖尿病患者さんには従来のグラルギンでも大差ないかも。(40歳代開業医、代謝・内分泌内科)
  • ・長時間作用する点。長時間にわたり、切れ目のない基礎インスリン補充が可能。(30歳代病院勤務医、代謝・内分泌内科)

持効型インスリン製剤この薬をファーストチョイスする理由(2015年5月更新)もっと見る

  • ・ランタスやレベミルは、薬効が切れる時間には、キチンと次の注射をしなくてはならない。トレシーバは72時間効果を示すため、少々の時間のズレが問題とならない。(40代診療所勤務医、一般内科)
  • ・効果時間が長く、かつ打ち忘れた際には気付いた時に皮下注しても持効性効果が維持される点が、他の製剤より優れていると感じている。(70歳以上病院勤務医、循環器内科)
  • ・長所は、持続時間が長い点、短所も、変更時や低血糖時の持続時間が長いための遷延性。(50代診療所勤務医、一般内科)
  • ・注射時は多量体、皮下で二量体、血中で単量体と、変化の過程が明確であることが気に入っている。(60代病院勤務医、呼吸器外科)
  • ・注射器の扱いやすさが好評。患者指導も楽。(50代診療所勤務医、総合診療科)

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    インスリン療法が適応となる糖尿病。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    糖尿病の診断が確立した患者に対してのみ適用を考慮する。糖尿病以外にも耐糖能異常や尿糖陽性を呈する糖尿病類似の病態(腎性糖尿、甲状腺機能異常等)があることに留意する。

    用法・用量(添付文書全文)

    初期は1日1回4〜20単位を皮下注射する。投与量は患者の状態に応じて適宜増減する。他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、1日4〜80単位である。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。注射時刻は原則として毎日一定とするが、必要な場合は注射時刻を変更できる。
    小児では、1日1回皮下注射する。注射時刻は毎日一定とする。投与量は患者の状態に応じて適宜増減する。他のインスリン製剤を併用することがあるが、他のインスリン製剤の投与量を含めた維持量は、1日0.5〜1.5単位/kgである。但し、必要により前記用量を超えて使用することがある。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.適用にあたっては、本剤の作用持続時間や患者の病状に留意し、患者の病状が本剤の製剤的特徴に適する場合に投与する。
    2.成人では、注射時刻は原則として毎日一定とするが、通常の注射時刻から変更する必要がある場合は、血糖値の変動に注意しながら通常の注射時刻の前後8時間以内に注射時刻を変更し、その後は通常の注射時刻に戻すよう指導する。成人では、注射時刻の変更に際して投与間隔が短くなる場合は低血糖の発現に注意するよう指導する。
    3.糖尿病性昏睡、急性感染症、手術等緊急の場合は、本剤のみで処置することは適当でなく、速効型インスリン製剤を使用する。
    4.中間型又は持効型インスリン製剤から本剤に変更する場合は、次を参考に本剤の投与を開始し、その後の患者の状態に応じて用量を増減するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行う。
    1).Basalインスリン製剤を用いた治療、Basal−Bolus療法による治療及び混合製剤による治療から本剤に切り替える場合、目安として、前治療で使用していたBasalインスリンと同じ単位数から投与を開始し、その後、それぞれの患者の血糖コントロールに基づき調整する。但し、Basal−Bolus療法による治療において、1日2回投与のBasalインスリン製剤から本剤に切り替える場合、減量が必要な場合もある。
    2).小児では、Basalインスリン製剤を用いた治療、Basal−Bolus療法による治療、持続皮下インスリン注入(CSII)療法及び混合製剤による治療から本剤に切り替える場合は、本剤投与量は前治療で使用していたBasalインスリン相当量を目安とするが、低血糖リスクを回避するため減量を考慮し、その後、それぞれの患者の血糖コントロールに基づき調整する。
    5.インスリン以外の他の糖尿病用薬から本剤に切り替える場合又はインスリン以外の他の糖尿病用薬と併用する場合は、低用量から開始するなど、本剤の作用特性を考慮の上慎重に行う。
    6.小児では、インスリン治療開始時の初期投与量は、患者の状態により個別に決定する。
    7.本剤の投与開始時及びその後数週間は血糖コントロールのモニタリングを十分に行う(併用する超速効型、速効型インスリン又は他の糖尿病用薬の用量や投与スケジュールの調整が必要となることがある)。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    成人:長期投与試験を含む臨床試験における安全性評価対象症例1,098例(日本人725例)中、152例(13.8%)に229件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。日本人症例725例では93例(12.8%)に120件の副作用が認められた。全集団における主な副作用は、糖尿病網膜症の顕在化又は増悪27例(2.5%)、重篤な低血糖22例(2.0%)、低血糖性意識消失15例(1.4%)及び体重増加15例(1.4%)であった(一変承認時)。
    小児:臨床試験(主要期間26週間、延長期間26週間)における安全性評価対象症例174例(1〜18歳)(日本人23例)中、47例(27.0%)に112件の副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。日本人症例23例では9例(39.1%)に19件の副作用が認められた。全集団における主な副作用は、注射部位反応9例(5.2%)、血中ケトン体増加7例(4.0%)及び重篤な低血糖5例(2.9%)であった(小児用法用量承認時)。
    1.重大な副作用
    1).低血糖:低血糖(脱力感、倦怠感、高度空腹感、冷汗、顔面蒼白、動悸、振戦、頭痛、眩暈、嘔気、知覚異常、不安、興奮、神経過敏、集中力低下、精神障害、痙攣、意識障害(意識混濁、昏睡)等)が現れることがある(なお、徐々に進行する低血糖では、精神障害、意識障害等が主である場合があるので注意する)。また、長期にわたる糖尿病、糖尿病性神経障害、β−遮断剤投与中あるいは強化インスリン療法が行われている場合では、低血糖の初期の自覚症状(冷汗、振戦等)が通常と異なる場合や、自覚症状が現れないまま、低血糖あるいは低血糖性昏睡に陥ることがある。
    低血糖症状が認められた場合には通常はショ糖を経口摂取し、α−グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を経口摂取する。
    低血糖で経口摂取が不可能な場合はブドウ糖を静脈内に投与するか、グルカゴンを筋肉内又は静脈内投与する。
    低血糖は臨床的にいったん回復したと思われる場合にも後で再発することがあるので、経過観察を継続して行うことが必要である(本剤の作用は持続的であるため、他の基礎インスリンの補充に用いる製剤と同様に、低血糖症状の回復が遅延する恐れがある)。
    2).アナフィラキシーショック(頻度不明):アナフィラキシーショック(呼吸困難、血圧低下、頻脈、発汗、全身発疹、血管神経性浮腫等)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
    2.その他の副作用
    1).過敏症:(頻度不明)アレルギー、蕁麻疹、そう痒感。
    2).肝臓:(頻度不明)肝機能異常(AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)等)。
    3).神経系:(0.4〜5%未満)頭痛、眩暈。
    4).眼:(0.4〜5%未満)糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪。
    5).注射部位:(0.4〜5%未満)注射部位反応(疼痛、血腫、結節、熱感等)[注射部位反応の症状の多くは軽度であり、治療の継続中に軽快又は消失している]、(注射部位)リポディストロフィー(皮下脂肪萎縮・皮下脂肪肥厚等)。
    6).その他:(0.4〜5%未満)血中ケトン体増加、体重増加。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (禁忌)
    1.低血糖症状を呈している患者。
    2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    (慎重投与)
    1.インスリン需要の変動が激しい患者。
    1).手術、外傷、感染症等の患者。
    2).妊婦。
    2.次に掲げる低血糖を起こしやすい患者又は状態。
    1).重篤な肝機能障害又は重篤な腎機能障害。
    2).下垂体機能不全又は副腎機能不全。
    3).下痢、嘔吐等の胃腸障害。
    4).飢餓状態、不規則な食事摂取。
    5).激しい筋肉運動。
    6).過度のアルコール摂取者。
    7).高齢者。
    8).血糖降下作用を増強する薬剤との併用。
    3.低血糖を起こすと事故につながる恐れがある患者(高所作業・自動車の運転等の作業に従事している患者等)。
    (重要な基本的注意)
    1.インスリン製剤の使用上最も重要なことは、適応の決定と患者教育である。日常の糖尿病治療のためにインスリンを使用する場合、その注射法及び低血糖に対して患者自らも対処できるように十分指導する。本剤の皮下からの吸収は、血流、体温、運動量等により異なるため、適切な注射法についても患者教育を十分行う。更に、本剤の使用にあたっては、必ず添付の使用説明書を読むよう指導する。また、すべての器具の安全な廃棄方法についても十分指導する。
    2.投与を忘れた場合には、本剤の作用持続時間等の特徴から、気づいた時点で直ちに投与できるが、その次の投与は8時間以上あけてから行い、その後は通常の注射時刻に投与するよう指導する。
    3.2型糖尿病においては、急を要する場合以外は、あらかじめ糖尿病治療の基本である食事療法、運動療法を十分行ったうえで適用を考慮する。
    4.低血糖を起こすことがあるので、注意する(特に、食事を摂取しなかったり、予定外の激しい運動を行った場合、低血糖を引き起こしやすい)。低血糖が無処置の状態で続くと低血糖昏睡等を起こし、重篤な転帰(中枢神経系の不可逆的障害、死亡等)をとる恐れがある。また、低血糖に関する注意について、患者及びその家族に十分徹底させる。
    5.インスリンの用量が不足した場合、高血糖を起こすことがあるので、注意する。高血糖が無処置の状態で続くと悪心、嘔吐、眠気、潮紅、口渇、頻尿、脱水、食欲減退、呼気アセトン臭、ケトアシドーシス、昏睡等を起こし、重篤な転帰をとる恐れがあるので、適切な処置を行う。
    6.肝機能障害が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合はインスリン製剤を変更するなど適切な処置を行う。
    7.急激な血糖コントロールに伴い、糖尿病網膜症の顕在化又は糖尿病網膜症増悪、眼の屈折異常、治療後神経障害(主として有痛性神経障害)が現れることがあるので注意する。
    8.本剤は無色澄明な液剤であるため、速効型及び超速効型インスリン製剤と間違えないよう患者に十分な指導を行う。
    (相互作用)
    併用注意:
    1.糖尿病用薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア系薬剤、速効型インスリン分泌促進剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP−4阻害薬、GLP−1受容体作動薬等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(血糖降下作用が増強される)]。
    2.モノアミン酸化酵素<MAO>阻害剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリン分泌促進、糖新生抑制作用による血糖降下作用を有する)]。
    3.三環系抗うつ剤(ノルトリプチリン塩酸塩等)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(機序は不明であるが、インスリン感受性を増強するなどの報告がある)]。
    4.サリチル酸誘導体(アスピリン、エテンザミド)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(糖に対するβ細胞の感受性の亢進やインスリン利用率の増加等による血糖降下作用を有し、また、末梢で弱いインスリン様作用を有する)]。
    5.抗腫瘍剤(シクロホスファミド水和物)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリンが結合する抗体の生成を抑制し、その結合部位からインスリンを遊離させる可能性がある)]。
    6.β−遮断剤(プロプラノロール塩酸塩、アテノロール、ピンドロール)[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(アドレナリンによる低血糖からの回復反応を抑制し、また、低血糖に対する交感神経系の症状(振戦、動悸等)をマスクし、低血糖を遷延させる可能性がある)]。
    7.クマリン系薬剤(ワルファリンカリウム)、クロラムフェニコール[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(機序不明)]。
    8.ベザフィブラート[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリン感受性増強等の作用により、本剤の作用を増強する)]。
    9.サルファ剤[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(膵臓でのインスリン分泌を増加させることにより、低血糖を起こすと考えられており、腎機能低下、空腹状態遷延、栄養不良、過量投与が危険因子となる)]。
    10.シベンゾリンコハク酸塩、ジソピラミド、ピルメノール塩酸塩水和物[血糖降下作用の増強による低血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリン分泌作用を認めたとの報告がある)]。
    11.チアジド系利尿剤(トリクロルメチアジド、シクロペンチアジド)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(カリウム喪失が関与すると考えられており、カリウム欠乏時には、血糖上昇反応に対するβ細胞のインスリン分泌能が低下する可能性がある)]。
    12.副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン、トリアムシノロン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。
    13.ACTH(テトラコサクチド酢酸塩)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(副腎皮質刺激作用により糖質コルチコイドの分泌が増加し、糖質コルチコイドは、糖新生亢進、筋肉組織・脂肪組織からのアミノ酸や脂肪酸の遊離促進、末梢組織でのインスリン感受性低下等による血糖上昇作用を有する)]。
    14.アドレナリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(糖新生亢進、末梢での糖利用抑制、インスリン分泌抑制による血糖上昇作用を有する)]。
    15.グルカゴン、甲状腺ホルモン(レボチロキシンナトリウム水和物、乾燥甲状腺)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(糖新生亢進、肝グリコーゲン分解促進による血糖上昇作用を有する)]。
    16.成長ホルモン(ソマトロピン)[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(抗インスリン様作用による血糖上昇作用を有する)]。
    17.卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール、結合型エストロゲン)、経口避妊薬[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(末梢組織でインスリンの作用に拮抗する)]。
    18.ニコチン酸[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(末梢組織でのインスリン感受性を低下させるため耐糖能障害を起こす)]。
    19.濃グリセリン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(代謝されて糖になるため、血糖値が上昇する)]。
    20.イソニアジド[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(炭水化物代謝を阻害することによる血糖上昇作用を有する)]。
    21.ダナゾール[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリン抵抗性を増強する恐れがある)]。
    22.フェニトイン[血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリン分泌抑制作用を有する)]。
    23.蛋白同化ステロイド(メスタノロン)[血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(機序不明)]。
    24.ソマトスタチンアナログ製剤(オクトレオチド酢酸塩、ランレオチド酢酸塩)[血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は血糖降下作用の減弱による高血糖症状が現れることがあるので、併用する場合は血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与する(インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用を持つホルモン間のバランスが変化することがある)]。
    (高齢者への投与)
    一般に高齢者では生理機能が低下していることが多く、低血糖が起こりやすいので、用量に留意し、定期的に検査を行うなど慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    本剤の妊娠中の投与に関する安全性は確立していない(妊娠した場合、あるいは妊娠が予測される場合には医師に知らせるよう指導する)。妊娠中、周産期、授乳期等にはインスリンの需要量が変化しやすいため、用量に留意し、定期的に検査を行い投与量を調整する(通常インスリン需要量は、妊娠初期は減少し、中期及び後期は増加する)。
    (小児等への投与)
    緩解期<ハネムーン期>の患者では減量を考慮する。成長及び活動性に応じてインスリンの需要量が変化するので、投与量は患者の状態に応じて適宜増減する。思春期の患者ではインスリン抵抗性が上昇するため、投与量が多くなることがある。
    (過量投与)
    1.過量投与時の徴候・症状:低血糖が起こることがある。
    2.過量投与時の処置:低血糖の起こる時間はインスリンの種類、量等により異なるため、低血糖が発現しやすい時間帯に特に経過を観察し、適切な処置を行う。
    (適用上の注意)
    1.投与時:本剤は他の薬剤との混合により、成分が分解する恐れがあるため、本剤と他の薬剤を混合しない。
    2.保存時:使用中は冷蔵庫に入れず、室温に保管し、8週間以内に使用する(残った場合は廃棄する)。
    3.投与経路:静脈内及び筋肉内に投与しない。皮下注射したとき、まれに注射針が血管内に入り、注射後直ちに低血糖が現れることがあるので注意する。
    4.投与部位:皮下注射は大腿・上腕・腹部に行う。同じ部位に注射を行う場合は、その中で注射場所を毎回変える(前回の注射場所より2〜3cm離して注射する)。
    5.その他
    1).本剤はJIS T 3226−2に準拠したA型専用注射針を用いて使用する[本剤はA型専用注射針との適合性の確認をペンニードルで行っている]。
    2).本剤とA型専用注射針との装着時に液漏れ等の不具合が認められた場合には、新しい注射針に取り替える等の処置方法を患者に十分指導する。
    3).インスリンカートリッジにインスリン製剤を補充してはならない。
    4).注射後、注射針は廃棄する(注射針は毎回新しいものを、必ず注射直前に取り付ける)。
    5).液に濁りが生じたり、変色している場合は、使用しない。
    6).インスリンカートリッジにひびが入っている場合は使用しない。
    7).1本のフレックスタッチを複数の患者に使用しない。
    (その他の注意)
    1.インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。
    2.ピオグリタゾンと併用した場合、浮腫が多く報告されているので、併用する場合には、浮腫及び心不全の徴候を十分観察しながら投与する。
    (保管上の注意)
    凍結を避け、2〜8℃に遮光して保存する。

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