日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ベトプティックエス懸濁性点眼液0.5%基本情報
基本情報
薬効分類
β遮断薬(点眼薬)詳しく見る
- 眼圧を上昇させる眼球を満たしている体液(眼房水)の産生を抑え、眼圧を下げて緑内障などの悪化を防ぐ薬
β遮断薬(点眼薬)の代表的な商品名
- チモプトール リズモン
- ミケラン
- ベトプティック
- ハイパジール
- ミロル
効能・効果詳しく見る
- 高眼圧症
- 緑内障
注意すべき副作用詳しく見る
眼痛、眼刺激症状、角膜炎、眩暈、眼がしみる感じ、眼不快感、眼灼熱感、眼異物感、眼瞼炎、結膜充血、羞明、角膜糜爛、角膜障害、霧視、頭痛、低血圧、徐脈、流涙増加、眼そう痒症、角膜知覚低下
用法・用量(主なもの)詳しく見る
- 1回1滴、1日2回点眼する
- なお、症状により適宜増減する
禁忌・原則禁忌
- 病気や症状に応じた注意事項
- 過敏症
- コントロール不十分な心不全
- 患者の属性に応じた注意事項
- 妊婦・産婦
副作用
主な副作用
眼痛、眼刺激症状、角膜炎、眩暈、眼がしみる感じ、眼不快感、眼灼熱感、眼異物感、眼瞼炎、結膜充血、羞明、角膜糜爛、角膜障害、霧視、頭痛
重大な副作用
角膜知覚低下、徐脈、低血圧、流涙増加、眼そう痒症
上記以外の副作用
眼脂、呼吸困難、心不全、蕁麻疹、接触皮膚炎、喘息、全身性エリテマトーデス、洞不全症候群、脳虚血、脳血管障害、不眠症、眼底黄斑部浮腫、眼底黄斑部混濁、眼類天疱瘡、眼乾燥
注意事項
病気や症状に応じた注意事項
- 禁止
- 過敏症
- コントロール不十分な心不全
- 慎重投与
- 気管支痙攣
- コントロール不十分な糖尿病
- コントロール不十分な閉塞性肺疾患
- 心原性ショック
- 喘息
- 洞性徐脈
- 房室ブロック<2〜3度>
- うっ血性心不全
- 注意
- アレルギー性結膜炎
- 全身麻酔
- β遮断剤の全身投与を受けている高齢者
患者の属性に応じた注意事項
- 禁止
- 妊婦・産婦
- 注意
- 高齢者
年齢や性別に応じた注意事項
- 注意
- β遮断剤の全身投与を受けている高齢者(65歳〜)
- 高齢者(65歳〜)
相互作用
薬剤との相互作用
薬剤名 | 影響 |
---|---|
カテコールアミン枯渇剤 | 徐脈 |
レセルピン | 徐脈 |
ベラパミル | 房室伝導障害 |
カルシウム拮抗剤 | 房室伝導障害 |
プロプラノロール塩酸塩<全身投与> | 眼圧下降あるいはβ遮断剤の全身的な作用が増強 |
β−遮断剤の全身投与 | 眼圧下降あるいはβ遮断剤の全身的な作用が増強 |
処方理由
添付文書
効果・効能(添付文書全文)
緑内障、高眼圧症。
用法・用量(添付文書全文)
1回1滴、1日2回点眼する。なお、症状により適宜増減する。
副作用(添付文書全文)簡潔に見る
国内で実施された健常成人男子を対象とした臨床試験において、評価対象例数24例中、3例(12.5%)に軽度の点状表層角膜炎が認められた(承認時)。
(参考)ベトプティック点眼液0.5%:承認時までの緑内障、高眼圧症を対象とした臨床試験における安全性評価対象症例数122例中、17例(13.9%)に35件の副作用が認められた。主な症状は点眼時の不快感11件(9.0%)、眼痛8件(6.6%)、流涙5件(4.1%)、異物感3件(2.5%)であった(承認時)。市販後調査における副作用評価対象症例2,408例中、副作用が報告されたのは245例(10.17%)であった。主な副作用は、点眼時の眼刺激症状(しみる感じ、眼痛、不快感、異物感及び灼熱感)182件(7.56%)、角膜糜爛、角膜炎等の角膜障害36件(1.50%)、その他、流涙、結膜充血、羞明、霧視、眼瞼炎、眼瞼そう痒感、頭痛、眩暈等であった(再審査終了時)。
1.重大な副作用(類薬)
類薬で、眼類天疱瘡、全身性エリテマトーデス、脳虚血、脳血管障害、心不全、洞不全症候群が現れたとの報告があるので、症状が現れた場合には投与を中止し、適切な処置を行う。
2.その他の副作用
1).眼:(5%以上)眼刺激症状(眼がしみる感じ、眼灼熱感、眼痛、眼異物感、眼不快感等)、(0.1〜5%未満)流涙増加、羞明、霧視、眼そう痒症、眼瞼炎、結膜充血、角膜障害(角膜知覚低下、角膜炎、角膜糜爛等)、(0.1%未満)眼乾燥、眼脂、(頻度不明)*眼底黄斑部浮腫、*眼底黄斑部混濁[*:無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合(定期的に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行う)]。
2).循環器:(0.1〜5%未満)徐脈、低血圧。
3).呼吸器:(0.1%未満)喘息、(頻度不明)呼吸困難。
4).その他:(0.1〜5%未満)眩暈、頭痛、(0.1%未満)蕁麻疹、(頻度不明)不眠症、接触皮膚炎。
使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る
(禁忌)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
2.コントロール不十分な心不全のある患者[症状を増悪させる恐れがある]。
3.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
(慎重投与)
1.洞性徐脈、房室ブロック<2〜3度>、心原性ショック、うっ血性心不全のある患者[症状を増悪させる恐れがある]。
2.コントロール不十分な糖尿病のある患者[低血糖症状を隠蔽することがあるので血糖値に注意する]。
3.喘息、気管支痙攣、あるいはコントロール不十分な閉塞性肺疾患のある患者[喘息発作の誘発、喘息発作増悪がみられることがある]。
(重要な基本的注意)
1.全身的に吸収される可能性があり、β遮断剤全身投与時と同様の副作用が現れることがあるので、留意する。
2.本剤の投与を受けている患者で、全身麻酔を施す場合、過度の心機能抑制が現れることがあるので、本剤を徐々に減量し、全身麻酔を行う前には投与を休止する。
3.本剤の投与により、血圧下降することがあるので、長期投与する場合には、定期的に血圧測定を行う。
(相互作用)
併用注意:
1.カテコールアミン枯渇剤(レセルピン等)[交感神経系に対し過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈等が現れる可能性があるので、観察を十分に行うなど注意する(β遮断作用を相加的に増強すると考えられる)]。
2.β遮断剤<全身投与>(プロプラノロール塩酸塩<全身投与>等)[眼圧下降あるいはβ遮断剤の全身的な作用が増強される可能性があるので、観察を十分に行うなど注意する(作用が相加的に現れると考えられる)]。
3.カルシウム拮抗剤(ベラパミル塩酸塩等)[房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こす可能性があるので、観察を十分に行うなど注意する(相互に作用が増強されると考えられる)]。
(高齢者への投与)
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意する。また、心血管系疾患のためにβ遮断剤の全身投与を受けている高齢者に対しては、注意する。
(妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
1.動物実験で、胚死亡増加・胎仔死亡増加が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない。
2.動物実験で、乳汁中へ移行することが報告されているので、授乳婦に投与する場合は、投与中は授乳を避けさせる。
(小児等への投与)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
(適用上の注意)
1.投与経路:点眼用にのみ使用する。
2.投与時:
1).使用時、キャップを閉じたままよく振ってからキャップを開けて点眼する。
2).点眼に際しては原則として患者は仰臥位をとり、患眼を開瞼させ、結膜嚢内に点眼する。
3).点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意する。
4).本剤に含まれているベンザルコニウム塩化物は、ソフトコンタクトレンズに吸着されることがあるので、点眼時はコンタクトレンズをはずし、15分以上経過後装用する。
(その他の注意)
アレルギー性結膜炎等に罹患している患者に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。