基本情報

薬効分類

コリンエステラーゼ阻害薬(重症筋無力症治療薬)詳しく見る

  • アセチルコリンの分解酵素を阻害して重症筋無力症での目や口、全身の筋力低下などを改善する薬
コリンエステラーゼ阻害薬(重症筋無力症治療薬)の代表的な商品名
  • メスチノン
  • ウブレチド
  • マイテラーゼ
  • ワゴスチグミン

効能・効果詳しく見る

  • 非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗
  • クラーレ剤<ツボクラリン>による遷延性呼吸抑制
  • 重症筋無力症
  • 手術後の排尿困難
  • 分娩後の排尿困難
  • 手術後の腸管麻痺の消化管機能低下
  • 分娩後の腸管麻痺の消化管機能低下

注意すべき副作用詳しく見る

下痢不整脈唾液分泌過多徐脈発汗縮瞳腹痛嘔吐悪心気管支痙攣気道分泌亢進虚脱

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 1.重症筋無力症、クラーレ剤(ツボクラリン)による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後及び分娩後の腸管麻痺、手術後及び分娩後における排尿困難:ネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.25〜1.0mgを1日1〜3回皮下又は筋肉内注射する
    • なお、重症筋無力症の場合は症状により、その他の適応の場合は年齢、症状により、それぞれ適宜増減する
  • 2.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗:ネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.5〜2.0mgを緩徐に静脈内注射する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
    • 但し、アトロピン硫酸塩水和物を静脈内注射により併用する

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 消化管器質的閉塞
    • 尿路器質的閉塞
    • 迷走神経緊張症
    • 脱分極性筋弛緩剤投与中

副作用

主な副作用

下痢不整脈唾液分泌過多徐脈発汗縮瞳腹痛

重大な副作用

悪心嘔吐気道分泌亢進気管支痙攣虚脱クリーゼ筋攣縮血圧降下下痢眩暈興奮骨格筋の線維束攣縮コリン作動性クリーゼ縮瞳徐脈心停止線維束攣縮唾液分泌過多脱力発汗頻脈不安

上記以外の副作用

過敏症状心室性期外収縮心室頻拍心房細動房室ブロック過度のコリン作動性反応

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • 消化管器質的閉塞
    • 尿路器質的閉塞
    • 迷走神経緊張症
    • 脱分極性筋弛緩剤投与中
  • 慎重投与
    • 重篤な腎機能低下
    • 冠動脈閉塞
    • 気管支喘息
    • 甲状腺機能亢進症
    • 消化性潰瘍
    • 徐脈
    • てんかん
    • パーキンソン症候群
  • 注意
    • 徐脈
    • β遮断剤投与中
    • カルシウム拮抗剤投与中
  • 投与に際する指示
    • 徐脈

患者の属性に応じた注意事項

  • 希望禁止
    • 妊婦・産婦
  • 注意
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 注意
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
硫酸アトロピン コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化
臭化水素酸スコポラミン コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化
副交感神経抑制剤 コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化
臭化ブトロピウム コリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化
プロプラノロール 徐脈
β−遮断剤 徐脈
アテノロール 徐脈
脱分極性筋弛緩剤 作用を増強
スキサメトニウム 作用を増強
コリン作動薬 相互に作用が増強
ナパジシル酸アクラトニウム 相互に作用が増強
アセチルコリン 相互に作用が増強
ジルチアゼム 房室ブロック
カルシウム拮抗剤 房室ブロック
神経筋遮断作用のある抗生物質 本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱
アミノグリコシド系抗生物質 本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱
ポリペプチド系抗生物質 本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    1.重症筋無力症、クラーレ剤<ツボクラリン>による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後の腸管麻痺及び分娩後の腸管麻痺、手術後及び分娩後における排尿困難。
    2.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗。

    用法・用量(添付文書全文)

    1.重症筋無力症、クラーレ剤(ツボクラリン)による遷延性呼吸抑制、消化管機能低下のみられる手術後及び分娩後の腸管麻痺、手術後及び分娩後における排尿困難:ネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.25〜1.0mgを1日1〜3回皮下又は筋肉内注射する。なお、重症筋無力症の場合は症状により、その他の適応の場合は年齢、症状により、それぞれ適宜増減する。
    2.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗:ネオスチグミンメチル硫酸塩として1回0.5〜2.0mgを緩徐に静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。但し、アトロピン硫酸塩水和物を静脈内注射により併用する。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    非脱分極性筋弛緩剤(ツボクラリン塩化物塩酸塩水和物、パンクロニウム臭化物、ベクロニウム臭化物等)の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合には、次記の点に注意する。
    1.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、本剤の投与は、筋弛緩モニターによる回復又は自発呼吸の発現を確認した後に行う。
    2.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、本剤は特別な場合を除き5mgを超えて投与しない。
    3.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、徐脈がある場合には、本剤投与前にアトロピン硫酸塩水和物を投与して脈拍を適度に増加させておく。
    4.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合には、過度のコリン作動性反応を防止するため、通常、成人にはアトロピン硫酸塩水和物として1回0.25〜1.0mgを静脈内注射により併用する。なお、アトロピン硫酸塩水和物は必要に応じ適宜増減する。
    5.非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射する場合、更に血圧低下、徐脈、房室ブロック、心停止等が起こることがあるのでアトロピン硫酸塩水和物0.5〜1.0mgを入れた注射器をすぐ使えるようにしておく(これらの副作用が現れた場合には、アトロピン硫酸塩水和物等を追加投与する)。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    再評価結果における安全性評価対象例282例中、副作用は47例(16.7%)に認められた。主なものは、腹痛・腹部緊張感が34件等であった。
    1.重大な副作用
    1).コリン作動性クリーゼ(頻度不明):コリン作動性クリーゼが現れることがあるので、腹痛、下痢、発汗、唾液分泌過多、縮瞳、線維束攣縮等の症状が認められた場合又はエドロホニウム塩化物を投与したとき症状が増悪ないし不変の場合は、直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物0.5〜1mgを静脈内注射し、更に、必要に応じて人工呼吸又は気管切開等を行い気道を確保する。
    2).不整脈(頻度不明):非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤をアトロピン硫酸塩水和物と併用して静脈内注射した後に、心室性期外収縮、心室頻拍、心房細動等の不整脈や心停止が起こることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には直ちに投与を中止し、心肺蘇生及び抗不整脈剤投与等適切な処置を行う。本剤による徐脈、房室ブロック、心停止等の過度のコリン作動性反応が現れた場合にはアトロピン硫酸塩水和物を投与する。
    2.その他の副作用
    1).過敏症:(5%以上又は頻度不明)過敏症状[症状が現れた場合には投与を中止する]。
    2).循環器:(0.1〜5%未満)血圧降下、徐脈、頻脈。
    3).呼吸器:(0.1〜5%未満)気管支痙攣、気道分泌亢進。
    4).消化器:(5%以上又は頻度不明)腹痛、(0.1〜5%未満)唾液分泌過多、悪心・嘔吐、下痢。
    5).精神神経系:(0.1〜5%未満)発汗、眩暈、大量投与による不安・興奮・虚脱・脱力・筋攣縮・骨格筋の線維束攣縮等。
    6).その他:(0.1〜5%未満)縮瞳。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (警告)
    非脱分極性筋弛緩剤の作用の拮抗に本剤を静脈内注射するにあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、本剤の作用及び使用法について熟知した医師のみが使用する。
    (禁忌)
    1.消化管器質的閉塞又は尿路器質的閉塞のある患者[蠕動運動を亢進させ、また排尿筋を収縮させる作用を有する]。
    2.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者。
    3.迷走神経緊張症の患者[迷走神経興奮作用を有する]。
    4.脱分極性筋弛緩剤投与中(スキサメトニウム)の患者。
    (慎重投与)
    1.気管支喘息の患者[気管支平滑筋を収縮させることがある]。
    2.甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症を悪化させる恐れがある]。
    3.冠動脈閉塞のある患者[冠動脈を収縮させることがある]。
    4.徐脈のある患者[徐脈を更に増強させる恐れがある]。
    5.消化性潰瘍の患者[胃酸分泌を促進させることがある]。
    6.てんかんの患者[骨格筋の緊張が高まり、痙攣症状を増強させる恐れがある]。
    7.パーキンソン症候群の患者[不随意運動を増強させる恐れがある]。
    8.重篤な腎機能低下のある患者[本剤の排泄が遅延し、作用が増強・持続する恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    ときに筋無力症状の重篤な悪化、呼吸困難、嚥下障害(クリーゼ)をみることがあるので、このような場合には、臨床症状でクリーゼを鑑別し、困難な場合には、エドロホニウム塩化物2mgを静脈内注射し、クリーゼを鑑別し、次の処置を行う。
    1.コリン作動性クリーゼ:腹痛、下痢、発汗、唾液分泌過多、縮瞳、線維束攣縮等の症状が認められた場合又はエドロホニウム塩化物を投与したとき症状が増悪ないし不変の場合は、直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物0.5〜1mgを静脈内注射し、更に、必要に応じて人工呼吸又は気管切開等を行い気道を確保する。
    2.筋無力性クリーゼ:呼吸困難、唾液排出困難、チアノーゼ、全身脱力等の症状が認められた場合又はエドロホニウム塩化物を投与したとき症状の改善が認められた場合は、本剤の投与量を増加する。
    (相互作用)
    1.併用禁忌:脱分極性筋弛緩剤(スキサメトニウム<スキサメトニウム「AS」、レラキシン>)[脱分極性筋弛緩剤の作用を増強する(本剤はコリンエステラーゼを阻害し、脱分極性筋弛緩剤の分解を抑制する)]。
    2.併用注意:
    1).コリン作動薬(アセチルコリン、アクラトニウムナパジシル酸塩等)[相互に作用が増強される(本剤はコリンエステラーゼを阻害し、アセチルコリン、アクラトニウムナパジシル酸塩の分解を抑制する)]。
    2).副交感神経抑制剤(アトロピン硫酸塩水和物、スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ブトロピウム臭化物等)[副交感神経抑制剤はコリン作動性クリーゼの初期症状を不顕性化し、本剤の過剰投与を招く恐れがあるので、副交感神経抑制剤の常用は避ける(副交感神経抑制剤は本剤の作用に拮抗する)]。
    (高齢者への投与)
    一般に高齢者では、生理機能が低下しているので減量するなど注意する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
    (過量投与)
    1.過量投与時の徴候、症状:コリン作動性クリーゼ(腹痛、下痢、発汗、唾液分泌過多、縮瞳、線維束攣縮等)が現れることがある。
    2.過量投与時の処置:直ちに投与を中止し、アトロピン硫酸塩水和物0.5〜1mgを静脈内注射し、更に、必要に応じて人工呼吸又は気管切開等を行い気道を確保する。
    (適用上の注意)
    1.アンプルカット時:アンプルカット時に異物の混入を避けるため、アンプルの首部の周りをエタノール綿等で清拭しカットする。
    2.静脈内注射時:静脈内注射にあたっては、緩徐に静脈内注射する。
    3.筋肉内注射時:筋肉内注射にあたっては、組織、神経等への影響を避けるため次記の点に注意する。
    1).筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行う。なお、特に筋肉内注射時同一部位への反復注射は行わない。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意する。
    2).筋肉内注射時神経走行部位を避けるよう注意する。
    3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
    4).筋肉内注射時、注射部位に疼痛、硬結をみることがある。
    4.調剤時:バルビタール系薬剤との配合には注意を要する。
    (その他の注意)
    1.カルシウム拮抗剤投与中(ジルチアゼム)の患者に本剤を静脈内注射して房室ブロックが現れたとの報告がある。
    2.β遮断剤投与中(アテノロール、プロプラノロール)の患者に本剤を静脈内注射して、徐脈、低血圧が現れたとの報告がある。
    3.神経筋遮断作用のある抗生物質(アミノグリコシド系抗生物質、ポリペプチド系抗生物質等)等の薬剤は筋弛緩作用を有するため、本剤の筋弛緩拮抗作用を減弱させることがある。
    4.本剤は肺胞内ハロタン濃度が高い間は投与しない。
    (保管上の注意)
    遮光(光によって徐々に変化することがあるので注意する)。

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