日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ポプスカイン0.25%注25mg/10mL基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:塩酸レボブピバカイン注射液

製薬会社:丸石製薬

薬価・規格: 357円(25mg10mL1管) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

効能・効果詳しく見る

  • 伝達麻酔
  • 術後の鎮痛

注意すべき副作用詳しく見る

嘔吐血圧低下徐脈疼痛運動障害出血呼吸抑制悪心意識障害振戦悪寒期外収縮痙攣総蛋白減少

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 1.術後鎮痛には、手術終了時に、レボブピバカインとして15mg/時を硬膜外腔に持続投与する
    • なお、期待する痛覚遮断域、手術部位、年齢、身長、体重、全身状態等により10〜20mg/時の範囲で適宜増減する
  • 2.伝達麻酔には、1回レボブピバカインとして100mgまでを目標の神経あるいは神経叢近傍に投与する
  • 複数の神経ブロックを必要とする場合でも、総量としてレボブピバカインとして150mgを超えない
    • なお、期待する痛覚遮断域、手術部位、年齢、身長、体重、全身状態等により適宜減量する

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • ショック状態
    • 大量出血
    • 敗血症
    • 注射部位又はその周辺に炎症
  • 患者の属性に応じた注意事項
    • 妊婦・産婦

副作用

主な副作用

嘔吐血圧低下徐脈疼痛運動障害出血呼吸抑制悪心意識障害振戦

重大な副作用

総蛋白減少悪寒期外収縮痙攣呼吸抑制上室性頻脈ショック心室性期外収縮頭痛洞性徐脈頭部不快感排尿困難鼻閉頻脈腹痛耳鳴運動機能障害感覚鈍麻酸素飽和度低下膀胱膨満

上記以外の副作用

ST低下アナフィラキシーショック感覚障害狭心症胸痛筋力低下傾眠激越血尿下痢眩暈幻覚高血圧紅斑性皮疹高ビリルビン血症呼吸困難呼吸障害昏迷錯乱状態四肢痛低換気失神静脈炎心停止喘息多汗症知覚障害チアノーゼ注射部位疼痛中毒症状血液量減少潮紅中毒低カリウム血症吐血尿失禁尿閉脳症脳浮腫肺出血背部痛白血球数減少発疹発熱皮膚そう痒症ビリルビン尿不安不整脈便失禁便秘乏尿末梢性虚血麻痺無尿錯感覚筋痙縮神経学的疾患持続的異常感覚低酸素症膀胱直腸障害γ−GTP増加浮動性眩暈ALT増加AST増加GPT増加GOT増加アルブミン尿尿検査異常水疱性皮膚炎Al−P増加無感情好塩基球数増加運動低下創部分泌偶発的針穿刺固有心室調律尿流量減少処置疼痛一過性異常感覚

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • ショック状態
    • 大量出血
    • 敗血症
    • 注射部位又はその周辺に炎症
  • 慎重投与
    • 血液凝固障害
    • 重篤な肝機能障害
    • 重篤な高血圧症
    • 重篤な腎機能障害
    • 髄膜炎
    • 中枢神経系疾患
    • 灰白脊髄炎
    • 抗凝血剤投与中
    • 脊柱に著明な変形
    • 腹部腫瘤
    • 心血管系に著しい障害
    • 脊髄に結核
    • 脊髄に腫瘍
    • 心刺激伝導障害
    • 脊椎に結核
    • 心弁膜症
    • 脊椎に腫瘍
    • 全身状態不良
    • 脊髄ろう
  • 注意
    • 呼吸器疾患
    • 肥満
    • 全身状態不良
  • 投与に際する指示
    • 呼吸器疾患
    • 肥満
    • 腹部腫瘤
    • 全身状態不良

患者の属性に応じた注意事項

  • 禁止
    • 妊婦・産婦
  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 妊婦・産婦
    • 高齢者
  • 注意
    • 幼児・乳児
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 高齢者(65歳〜)
    • 小児(0歳〜14歳)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
全身麻酔 血圧がより低下
サキナビル 本剤の血中濃度が上昇
シメチジン 本剤の血中濃度が上昇
ケトコナゾール 本剤の血中濃度が上昇
ベラパミル 本剤の血中濃度が上昇
フルボキサミン 本剤の血中濃度が上昇
CYP1A2阻害剤 本剤の血中濃度が上昇
リトナビル 本剤の血中濃度が上昇
キノロン系抗菌剤 本剤の血中濃度が上昇
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 本剤の血中濃度が上昇
エリスロマイシン 本剤の血中濃度が上昇
ジゴキシン レボブピバカインによる中毒症状
アミド型局所麻酔薬 中毒症状が相加的に起こる
血液凝固阻止剤 血腫
催眠・鎮静剤 鎮静・麻酔・鎮痛作用が増強
塩酸デクスメデトミジン 鎮静・麻酔・鎮痛作用が増強
催眠・鎮静剤 鎮静効果が相加的に増強
塩酸デクスメデトミジン 鎮静効果が相加的に増強
3群不整脈用剤 心機能抑制作用が増強
アミオダロン 心機能抑制作用が増強

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    術後鎮痛、伝達麻酔。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    伝達麻酔時子宮頚管傍ブロックへは使用しない。

    用法・用量(添付文書全文)

    1.術後鎮痛には、手術終了時に、レボブピバカインとして15mg/時を硬膜外腔に持続投与する。なお、期待する痛覚遮断域、手術部位、年齢、身長、体重、全身状態等により10〜20mg/時の範囲で適宜増減する。
    2.伝達麻酔には、1回レボブピバカインとして100mgまでを目標の神経あるいは神経叢近傍に投与する。複数の神経ブロックを必要とする場合でも、総量としてレボブピバカインとして150mgを超えない。なお、期待する痛覚遮断域、手術部位、年齢、身長、体重、全身状態等により適宜減量する。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1.本剤に血管収縮剤(アドレナリン)を添加しても、作用持続時間の延長は認められない。
    2.(術後鎮痛)血圧低下、運動障害等の副作用の発現が増加する恐れがあるので、本剤15mg/時を超える投与速度で硬膜外に投与する場合は、患者の状態を考慮しながら慎重に判断し、注意深く観察を行う。
    3.(術後鎮痛)持続投与開始時に手術部位(手術創傷部位及び手術操作部位)に痛覚遮断域が到達していない場合は、ポプスカイン等の局所麻酔剤を硬膜外腔に単回投与し、適切な痛覚遮断域を確保する。
    4.(術後鎮痛)あらかじめ痛覚遮断域を確保するために、術前又は術中からポプスカイン等の局所麻酔剤を投与することが望ましい。
    5.(術後鎮痛)術後に局所麻酔剤を単回投与する場合は、血圧低下に注意しながら投与する。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    国内における硬膜外麻酔及び術後鎮痛(持続硬膜外投与)の試験では、安全性評価対象症例190例中119例207件の副作用が認められた。主な副作用は血圧低下86例(45.3%)、嘔吐32例(16.8%)であった(承認時)。
    また、国内における伝達麻酔の試験では、安全性評価対象症例189例中15例19件の副作用が認められた。主な副作用は嘔吐6例(3.2%)であった(効能追加承認時)。
    1.重大な副作用
    1).ショック:徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こす恐れがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、適切な処置を行う。
    2).意識障害、振戦、痙攣:意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状が現れることがあるので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行う。
    3).異常感覚、知覚・運動障害:注射針又はカテーテルの留置時に神経(神経幹、神経根)に触れることにより一過性異常感覚が発現することがある。また、神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると、まれに持続的異常感覚、疼痛、知覚障害、運動障害、硬膜外麻酔及び術後鎮痛では膀胱直腸障害等の神経学的疾患が現れることがある。
    2.その他の副作用:次のような症状が現れた場合には、症状に応じて適切な処置を行う。
    1).循環器系:(5%以上)血圧低下、(1%未満)徐脈、洞性徐脈、上室性頻脈、心室性期外収縮、ST低下、(頻度不明)狭心症、期外収縮、頻脈、高血圧、固有心室調律。
    2).呼吸器系:(1%未満)鼻閉、呼吸抑制、酸素飽和度低下、(頻度不明)喘息、呼吸困難、低換気、低酸素症、呼吸障害、肺出血。
    3).中枢・末梢系:(1%以上5%未満)感覚鈍麻、(1%未満)頭痛、頭部不快感、運動機能障害、運動障害、耳鳴、(頻度不明)浮動性眩暈、錯感覚、麻痺、感覚障害、傾眠、昏迷、失神、振戦、運動低下、脳浮腫、脳症。
    4).消化器系:(5%以上)悪心、嘔吐、(1%未満)腹痛、(頻度不明)便秘、下痢、便失禁、吐血。
    5).血管系:(1%未満)出血、総蛋白減少、(頻度不明)潮紅、静脈炎、末梢性虚血。
    6).泌尿器系:(1%未満)排尿困難、膀胱膨満、(頻度不明)乏尿、尿失禁、尿閉、尿流量減少、アルブミン尿、血尿、無尿、ビリルビン尿。
    7).皮膚:(頻度不明)皮膚そう痒症、多汗症、発疹、紅斑性皮疹、水疱性皮膚炎。
    8).血液・リンパ系:(頻度不明)白血球数減少、低カリウム血症、血液量減少、好塩基球数増加。
    9).精神神経系:(1%未満)悪寒、(頻度不明)発熱、激越、不安、無感情、錯乱状態、幻覚。
    10).筋骨格筋系:(頻度不明)背部痛、筋痙縮、筋力低下、四肢痛。
    11).肝臓:(1%未満)AST増加(GOT増加)/ALT増加(GPT増加)/γ−GTP増加/Al−P増加、(頻度不明)高ビリルビン血症。
    12).腎臓:(頻度不明)尿検査異常。
    13).その他:(頻度不明)処置疼痛、胸痛、注射部位疼痛、疼痛、創部分泌、偶発的針穿刺。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (禁忌)
    1.本剤の成分又はアミド型局所麻酔剤に対し過敏症の既往歴のある患者。
    2.(術後鎮痛)大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある]。
    3.(術後鎮痛)注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある]。
    4.(術後鎮痛)敗血症の患者[敗血症性髄膜炎を生じる恐れがある]。
    (慎重投与)
    1.高齢者。
    2.全身状態不良な患者[生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある]。
    3.心刺激伝導障害のある患者[症状を悪化させることがある]。
    4.重篤な肝機能障害又は重篤な腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる]。
    5.(術後鎮痛)中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎、脊髄ろう等の患者及び脊髄に腫瘍・脊椎に腫瘍又は脊髄に結核・脊椎に結核等のある患者[硬膜外麻酔により病状が悪化する恐れがある]。
    6.(術後鎮痛)血液凝固障害や抗凝血剤投与中の患者[出血しやすいため、血腫形成や脊髄障害を起こすことがあるので、やむを得ず投与する場合は観察を十分に行う]。
    7.(術後鎮痛)脊柱に著明な変形のある患者[脊髄損傷や神経根損傷の恐れがあり、また麻酔範囲の予測も困難であるので、やむを得ず投与する場合は患者の全身状態の観察を十分に行う]。
    8.(術後鎮痛)妊産婦。
    9.(術後鎮痛)腹部腫瘤のある患者[仰臥位性低血圧を起こすことがあり、麻酔範囲が広がりやすい;麻酔中は更に増悪することがあるので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う]。
    10.(術後鎮痛)重篤な高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者[血圧低下や病状の悪化が起こりやすいので、患者の全身状態の観察を十分に行う]。
    (重要な基本的注意)
    1.まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておく。なお、事前の静脈路確保が望ましい。
    2.本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意する。
    1).患者のバイタルサイン(血圧、心拍数、呼吸数等)及び全身状態の観察を十分に行う。
    2).できるだけ必要最少量にとどめる(追加投与及び持続投与時には過量投与時の発現症状に注意する)。
    3).注射針が、血管又はクモ膜下腔に入っていないことを確かめる。血管内へ誤投与された場合、中毒症状が発現することがあり、また、クモ膜下腔へ誤投与された場合、全脊椎麻酔となることがある。
    4).前投薬や術中に投与した鎮静剤、鎮痛剤等による呼吸抑制が発現することがあるので、鎮静剤、鎮痛剤等を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい(なお、高齢者、小児、全身状態不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行う)。
    5).本剤を他のアミド型局所麻酔剤と併用する際には、中毒症状が相加的に起こることに留意して投与する。
    6).(術後鎮痛)試験的に注入(test dose)し、注射針又はカテーテルが適切に留置されていることを確認する。
    7).(術後鎮痛)麻酔範囲が予期した以上に広がることにより、過度の血圧低下、徐脈、呼吸抑制を来すことがあるので、麻酔範囲に注意する。
    8).(伝達麻酔)注射の速度はできるだけ遅くする。
    9).(伝達麻酔)血管の多い部位(頭部、顔面、扁桃等)に注射する場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を投与する。
    10).(伝達麻酔)本剤を全身麻酔剤と併用する際には、血圧がより低下しやすいので、留意して投与する。
    3.注射針又はカテーテルが適切に位置していない等により、神経障害が生じることがあるので、穿刺に際し異常を認めた場合には本剤の注入を行わない。
    (相互作用)
    本剤は、主として肝代謝酵素CYP3A4及びCYP1A2で代謝される。
    併用注意:
    1.CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール、エリスロマイシン、リトナビル、サキナビル、ベラパミル塩酸塩等)及びCYP1A2阻害剤(シメチジン、フルボキサミン、キノロン系抗菌剤等)[本剤の血中濃度が上昇することがある(本剤の代謝には主にCYP3A4及びCYP1A2が関与しているため、CYP3A4及びCYP1A2阻害剤との併用で、本剤の代謝が阻害され、血中濃度が上昇する恐れがある)]。
    2.ジゴキシン[レボブピバカインによる中毒症状が発現しやすくなる(ラットを用いた研究で、ジゴキシンとの併用により、本剤のラセミ体であるブピバカインの中毒閾値が低下したとの報告がある)]。
    3.アミド型局所麻酔剤[中毒症状が相加的に起こる恐れがある(他の局所麻酔剤との併用で中毒症状が相加的に起こることが考えられる)]。
    4.クラス3抗不整脈剤(アミオダロン等)[心機能抑制作用が増強する恐れがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行う(作用が増強することが考えられる)]。
    5.催眠鎮静剤:
    1).催眠鎮静剤(デクスメデトミジン塩酸塩等)[鎮静・麻酔・鎮痛作用が増強し、血圧低下、心拍数低下、呼吸数低下などの症状が現れる恐れがあるので、併用する場合には投与速度を減速するなど慎重に投与する(相互に作用(鎮静・麻酔・鎮痛作用、循環動態への作用)を増強すると考えられる)]。
    2).催眠鎮静剤(デクスメデトミジン塩酸塩等)[抜管後に他の鎮静剤、鎮痛剤などと併用する場合は、鎮静効果が相加的に増強する恐れがあるので、本剤あるいは他の鎮静剤、鎮痛剤の投与量を減量するなどの注意が必要である(相互に作用(鎮静・麻酔・鎮痛作用、循環動態への作用)を増強すると考えられる)]。
    (高齢者への投与)
    一般に高齢者では、麻酔範囲が広がりやすく、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下しているので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない]。
    2.妊産婦:
    1).(術後鎮痛)妊娠後期の患者には、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行う等慎重に投与する[妊娠末期は、仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい;麻酔中は更に増悪することがある]。
    2).(伝達麻酔)子宮頚管傍ブロックへは使用しない(子宮頚管傍ブロックにより胎児の徐脈を起こすことが知られている)。
    (小児等への投与)
    小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
    (過量投与)
    局所麻酔剤の過量投与や血管内誤投与又は非常に急速な吸収等による血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。特に血管内誤投与となった場合には、数分以内に発現することがあり、その症状は、主に中枢神経系症状及び心血管系症状として現れる。また、腕神経叢ブロックや坐骨神経ブロック等の伝達麻酔の過量投与や硬膜外麻酔の過量投与で、蘇生術困難及び死亡に至った報告がある。
    1.徴候、症状:
    1).過量投与時の中枢神経系症状:初期症状として視覚障害、聴覚障害、口周囲知覚麻痺、眩暈、ふらつき、不安、刺痛感、感覚異常が現れ、また、構音障害、筋硬直、攣縮等が現れる(症状が進行すると意識消失、全身痙攣が現れ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じる恐れがあり、より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある)。
    2).過量投与時の心血管系症状:血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等が現れる。これらの心血管系の症状は、鎮静下又は全身麻酔下において、中枢神経系症状を伴わずに発生することがある。
    2.処置:過量投与時には呼吸を維持し、酸素を十分投与することが重要であり、必要に応じて人工呼吸を行う。過量投与による振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。過量投与による心機能抑制に対しては、カテコールアミン等の昇圧剤を投与する。過量投与により心停止を来した場合には直ちに心マッサージ等の蘇生術を開始する。
    (適用上の注意)
    1.投与経路:局所静脈内麻酔<Bier’s block>として投与しない。
    2.投与時:参考までに伝達麻酔法の一般的な推奨容量を記す。
    1).三叉神経ブロック:0.5〜1mL。
    2).星状神経節ブロック:5〜10mL。
    3).肋間神経ブロック:1神経あたり2〜3mL(最大20〜25mL)。
    4).腰部交感神経節ブロック:10mL。
    5).大腰筋筋溝ブロック:15〜30mL。
    6).胸膜腔局所麻酔:20mL。
    7).腕神経叢ブロック:30〜40mL。
    8).指神経ブロック:4mL。
    9).大腿神経ブロック:20〜30mL。
    10).坐骨神経ブロック:20〜30mL。
    (その他の注意)
    球後麻酔、眼球周囲麻酔に際し、類薬(リドカイン塩酸塩等)で持続性眼筋運動障害が発現することが報告されている(本邦における本剤での球後麻酔、眼球周囲麻酔に対する使用経験はない)。
    (取扱い上の注意)
    1.ポリエチレンアンプルの開封方法については、「本剤の容器(ポリエチレンアンプル)の開封方法」の説明を参照する。
    2.ポリエチレンアンプルを複数の患者に使用しない。また、残液は廃棄する。
    (本剤の容器(ポリエチレンアンプル)の開封方法)
    1.手順1:添付文書の図Aの部分を片手でつまみ、首の部分に溜まっている薬液を軽く振って落とす。
    2.手順2:ポリエチレンアンプル本体の添付文書の図Bの部分を片手で持ち、もう片方の手で添付文書の図Cの部分を矢印の方向にねじって取り外す。このとき、薬液が飛び出す恐れがあるので強く握らない。
    3.手順3:注射針を装着せずに注射筒の筒先をポリエチレンアンプルに接続した後、ポリエチレンアンプルを上にして薬液を抜き取る。このとき本体を強く握り過ぎない。薬液を抜き取り中にプランジャーが引き戻されることがあるので薬液を抜き取った後は、プランジャーを固定した状態でポリエチレンアンプルを取り外す。

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