日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

アリセプト内服ゼリー3mg基本情報

先発品(後発品あり)

一般名:ドネペジル塩酸塩ゼリー

製薬会社:エーザイ

薬価・規格: 200.2円(3mg1個) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

コリンエステラーゼ阻害薬詳しく見る

  • 脳内の神経伝達物質(アセチルコリン)の量を増やしアルツハイマー病などにおける記憶障害などの症状の進行を遅らせる薬
コリンエステラーゼ阻害薬の代表的な商品名
  • アリセプト
  • レミニール
  • イクセロン リバスタッチ

効能・効果詳しく見る

  • アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制
  • レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制

注意すべき副作用詳しく見る

振戦ジスキネジー不随意運動寡動歩行異常言語障害錐体外路障害アミラーゼ上昇ジストニア十二指腸潰瘍失神姿勢異常心ブロック急性腎障害横紋筋融解症肝機能障害脳性発作運動失調嘔吐嘔気易怒性転倒黄疸

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • 1.アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制:ドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1〜2週間後に5mgに増量し、経口投与する
  • 高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する
    • なお、症状により適宜減量する
  • 2.レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制:ドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1〜2週間後に5mgに増量し、経口投与する
  • 5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する
    • なお、症状により5mgまで減量できる

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症

副作用

主な副作用

振戦ジスキネジー不随意運動寡動歩行異常言語障害錐体外路障害アミラーゼ上昇ジストニア十二指腸潰瘍失神姿勢異常心ブロック急性腎障害横紋筋融解症肝機能障害脳性発作運動失調

重大な副作用

転倒易怒性嘔気黄疸嘔吐過敏症肝炎急性膵炎筋痛痙攣血圧上昇血圧低下血小板減少下痢眩暈幻覚倦怠感攻撃性興奮呼吸困難消化性潰瘍消化管出血上室性期外収縮食欲不振徐脈心筋梗塞心室性期外収縮心室細動心室頻拍心不全心ブロック頭痛総コレステロール上昇譫妄そう痒感体重減少脱力感多動てんかん動悸洞停止洞不全症候群洞房ブロックトリグリセリド上昇尿アミラーゼ上昇尿失禁眠気脳血管障害脳出血徘徊発汗白血球減少発疹発熱貧血頻尿不穏腹痛不眠ヘマトクリット値減少便秘房室ブロックむくみ高度徐脈妄想流涎十二指腸潰瘍穿孔無感情抑うつ

上記以外の副作用

Al−P上昇BUN上昇CPK上昇GOT上昇GPT上昇γ−GTP上昇LDH上昇QT延長悪夢胃潰瘍嚥下困難嚥下障害嘔吐顔面紅潮顔面浮腫胸痛筋肉痛痙攣血圧変動昏迷錯乱縮瞳腎機能低下心停止心房細動躁状態多弁ALT上昇洞房ブロックAST上昇突然死尿閉白血球増加頻脈血中ミオグロビン上昇便失禁房室ブロックミオグロビン尿無動緘黙流涎尿中ミオグロビン上昇悪性症候群CK上昇強度筋強剛リビドー亢進

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
  • 慎重投与
    • 気管支喘息
    • 錐体外路障害
    • 消化性潰瘍
    • 心疾患
    • 洞不全症候群
    • パーキンソン症候群
    • パーキンソン病
    • 閉塞性肺疾患
    • 非ステロイド性消炎鎮痛剤投与中
    • 房室接合部伝導障害
    • 心房内伝導障害
  • 注意
    • 心筋梗塞
    • 心筋症
    • 心疾患
    • 低カリウム血症
    • 電解質異常
    • 弁膜症
    • アルツハイマー型認知症及びレビー小体型認知症以外の認知症性疾患
    • レビー小体型認知症で薬物治療を要する程度の錐体外路障害
    • レビー小体型認知症における行動障害
    • レビー小体型認知症における精神症状
    • レビー小体型認知症で日常生活動作が制限される錐体外路障害

患者の属性に応じた注意事項

  • 相対禁止
    • 妊婦・産婦
  • 希望禁止
    • 授乳婦

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
フェノバルビタール 本剤の代謝を促進し作用を減弱
リファンピシン類 本剤の代謝を促進し作用を減弱
カルバマゼピン 本剤の代謝を促進し作用を減弱
デキサメタゾン 本剤の代謝を促進し作用を減弱
フェニトイン 本剤の代謝を促進し作用を減弱
非ステロイド系抗炎症剤 消化性潰瘍
キニジン硫酸塩水和物 本剤の代謝を阻害し作用を増強
塩化カルプロニウム 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
塩化ベタネコール 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
塩化アンベノニウム 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
臭化ピリドスチグミン 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
コリンエステラーゼ阻害剤 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
コリン作動薬 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
塩化アセチルコリン 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
ネオスチグミン 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
臭化ジスチグミン 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
ナパジシル酸アクラトニウム 迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強
塩酸マザチコール 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
硫酸アトロピン 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
トリヘキシフェニジル塩酸塩 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
メチキセン塩酸塩 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
抗コリン作用を有する薬剤 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
塩酸ビペリデン 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
塩酸ピロヘプチン 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
ブチルスコポラミン臭化物 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
中枢性抗コリン剤 互いに干渉しそれぞれの効果を減弱
イトラコナゾール 本剤の代謝を阻害し作用を増強
イストラデフィリン 本剤の代謝を阻害し作用を増強
ブロモクリプチン 本剤の代謝を阻害し作用を増強
エリスロマイシン 本剤の代謝を阻害し作用を増強
CYP3A酵素阻害剤 本剤の代謝を阻害し作用を増強
スキサメトニウム塩化物水和物 筋弛緩作用を増強

処方理由

抗認知症薬この薬をファーストチョイスする理由(2016年8月更新)もっと見る

  • ・レビー小体型認知症にも適応拡大になったことと、1日1回投与でいいことが処方する理由です。レミニールもおだやかないい薬ですが、服薬当初に吐き気が多いことと、1日2回の服薬がネックと感じています。(50歳代診療所勤務医、総合診療科)
  • ・ジェネリックが発売されたこともあり、処方する頻度は最も多いです。しかし新規処方に関しては、先発のアリセプトは減り、レミニール、メマリーなど他剤を処方する機会が増えています。(50歳代病院勤務医、消化器内科)
  • ・自閉傾向や抑鬱が見られたときに処方しています。とはいえ患者さんによっては夏場など、ややハイテンションになる方もいて気を遣います。(60歳代開業医、循環器内科)
  • ・副作用をほどんど経験したことがないので使いやすい。ただ、易怒性のある患者さんであったり、周辺症状がある場合はメマリーを第一選択にしている。(30歳代病院勤務医、一般内科)
  • ・第一選択としてまずアリセプトを処方している。その後、症状に合わせてレミニールやメマリーなどに変更する。(70歳以上開業医、小児科)

抗認知症薬この薬をファーストチョイスする理由(2015年2月更新)もっと見る

  • ・軽症から重症まで使用できるから。(60代病院勤務医、放射線科)
  • ・早く発売されたため、患者家族も知っていることがある。(60代病院勤務医、一般内科)
  • ・レビー小体型認知症にも適応があり、使いやすい。(40代病院勤務医、その他の診療科)
  • ・ジェネリックがあるので、低所得の患者さんにも比較的薦めやすい。(30代病院勤務医、総合診療科)
  • ・使い慣れており、腎機能に関係なく使用できる。(40代診療所勤務医、一般内科)
  • ・レム睡眠行動障害の改善効果が報告されている。(30代病院勤務医、呼吸器内科)

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    アルツハイマー型認知症における認知症症状及びレビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制。
    <効能・効果に関連する使用上の注意>
    1.アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制:本剤は、アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用する。
    2.レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制:
    1).レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制の場合、本剤は、レビー小体型認知症の臨床診断基準に基づき、適切な症状観察や検査等によりレビー小体型認知症と診断された患者にのみ使用する。
    2).レビー小体型認知症における精神症状・レビー小体型認知症における行動障害に対する本剤の有効性は確認されていない。
    3.両効能共通:
    1).本剤がアルツハイマー型認知症及びレビー小体型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない。
    2).アルツハイマー型認知症及びレビー小体型認知症以外の認知症性疾患において本剤の有効性は確認されていない。

    用法・用量(添付文書全文)

    1.アルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制:ドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1〜2週間後に5mgに増量し、経口投与する。高度のアルツハイマー型認知症患者には、5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する。なお、症状により適宜減量する。
    2.レビー小体型認知症における認知症症状の進行抑制:ドネペジル塩酸塩として1日1回3mgから開始し、1〜2週間後に5mgに増量し、経口投与する。5mgで4週間以上経過後、10mgに増量する。なお、症状により5mgまで減量できる。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    1).3mg/日投与は有効用量ではなく、消化器系副作用の発現を抑える目的なので、原則として1〜2週間を超えて使用しない。
    2).10mg/日に増量する場合は、消化器系副作用に注意しながら投与する。
    3).医療従事者、家族などの管理のもとで投与する。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症:承認時までの臨床試験において、総症例457例中、48例(10.5%)の副作用が報告されている。また、98例(21.4%)の臨床検査値異常変動が報告されている(承認時)。使用成績調査において、総症例3,240例中、346例(10.7%)の副作用(臨床検査値異常変動を含む)が報告されている(再審査終了時)。
    高度のアルツハイマー型認知症:承認時までの臨床試験において、総症例386例中、171例(44.3%)の副作用(臨床検査値異常変動を含む)が報告されている(承認時)。
    レビー小体型認知症:承認時までの臨床試験において、総症例346例中、169例(48.8%)の副作用(臨床検査値異常変動を含む)が報告されている(承認時)。
    1.重大な副作用
    1).QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動、洞不全症候群、洞停止、高度徐脈、心ブロック、失神:QT延長(0.1〜1%未満)、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動、洞不全症候群、洞停止、高度徐脈(各頻度不明)、心ブロック(洞房ブロック、房室ブロック)、失神(各0.1〜1%未満)が現れ、心停止に至ることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    2).心筋梗塞、心不全:心筋梗塞、心不全(各0.1%未満)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    3).消化性潰瘍、十二指腸潰瘍穿孔、消化管出血:本剤のコリン賦活作用による胃酸分泌及び消化管運動の促進によって消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)(0.1%未満)、十二指腸潰瘍穿孔(頻度不明)、消化管出血(0.1%未満)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    4).肝炎、肝機能障害、黄疸:肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1〜1%未満)、黄疸(頻度不明)が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    5).脳性発作、脳出血、脳血管障害:脳性発作(てんかん、痙攣等)(0.1〜1%未満)、脳出血、脳血管障害(各0.1%未満)が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    6).錐体外路障害(アルツハイマー型認知症:0.1〜1%未満):寡動、運動失調、ジスキネジー、ジストニア、振戦、不随意運動、歩行異常、姿勢異常、言語障害等の錐体外路障害、(レビー小体型認知症:9.5%):寡動、運動失調、ジスキネジー、ジストニア、振戦、不随意運動、歩行異常、姿勢異常、言語障害等の錐体外路障害が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    7).悪性症候群(Syndrome malin)(0.1%未満):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水・電解質管理等の全身管理とともに適切な処置を行う(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇(血清CPK上昇)がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下がみられることがある)。
    8).横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症が現れることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意する。
    9).呼吸困難(0.1%未満):呼吸困難が現れることがあるので、このような症状が現れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。
    10).急性膵炎(0.1%未満):急性膵炎が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    11).急性腎障害(0.1%未満):急性腎障害が現れることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    12).原因不明の突然死(0.1%未満)。
    13).血小板減少(0.1%未満):血小板減少が現れることがあるので、血液検査等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    2.その他の副作用
    1).過敏症:(0.1〜1%未満)発疹、そう痒感[このような症状が現れた場合には、投与を中止する]。
    2).消化器:(1〜3%未満)食欲不振、嘔気、嘔吐、下痢、(0.1〜1%未満)腹痛、便秘、流涎、(0.1%未満)嚥下障害、便失禁。
    3).精神神経系:(0.1〜1%未満)興奮、不穏、不眠、眠気、易怒性、幻覚、攻撃性、譫妄、妄想、多動、抑うつ、無感情、(0.1%未満)リビドー亢進、多弁、躁状態、錯乱、(頻度不明)悪夢。
    4).中枢・末梢神経系:(0.1〜1%未満)徘徊、振戦、頭痛、眩暈、(0.1%未満)昏迷。
    5).肝臓:(0.1〜1%未満)LDH上昇、AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇。
    6).循環器:(0.1〜1%未満)動悸、血圧上昇、血圧低下、上室性期外収縮、心室性期外収縮、(頻度不明)心房細動。
    7).泌尿器:(0.1〜1%未満)BUN上昇、尿失禁、頻尿、(頻度不明)尿閉。
    8).血液:(0.1〜1%未満)白血球減少、ヘマトクリット値減少、貧血。
    9).その他:(0.1〜1%未満)CK上昇(CPK上昇)、総コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、アミラーゼ上昇、尿アミラーゼ上昇、倦怠感、むくみ、転倒、筋痛、体重減少、(0.1%未満)顔面紅潮、脱力感、胸痛、(頻度不明)発汗、顔面浮腫、発熱、縮瞳。
    発現頻度は、軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症承認時までの臨床試験及び使用成績調査、高度のアルツハイマー型認知症及びレビー小体型認知症承認時までの臨床試験の結果をあわせて算出した。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (禁忌)
    本剤の成分又はピペリジン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者。
    (慎重投与)
    本剤はアセチルコリンエステラーゼ阻害剤であり、コリン作動性作用により次に示す患者に対しては症状を誘発又は増悪する可能性があるため慎重に投与する。
    1.洞不全症候群、心房内伝導障害及び房室接合部伝導障害等の心疾患のある患者[迷走神経刺激作用により徐脈あるいは不整脈を起こす可能性がある]。
    2.消化性潰瘍の既往歴のある患者、非ステロイド性消炎鎮痛剤投与中の患者[胃酸分泌の促進及び消化管運動の促進により消化性潰瘍を悪化させる可能性がある]。
    3.気管支喘息又は閉塞性肺疾患の既往歴のある患者[気管支平滑筋の収縮及び気管支粘液分泌の亢進により症状が悪化する可能性がある]。
    4.錐体外路障害(パーキンソン病、パーキンソン症候群等)のある患者[線条体のコリン系神経を亢進することにより、症状を誘発又は増悪する可能性がある]。
    (重要な基本的注意)
    1.本剤の投与により、QT延長、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、心室細動、洞不全症候群、洞停止、高度徐脈、心ブロック(洞房ブロック、房室ブロック)等が現れることがあるので、特に心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)を有する患者や電解質異常(低カリウム血症等)のある患者等では、観察を十分に行う。
    2.レビー小体型認知症で日常生活動作が制限される錐体外路障害、あるいはレビー小体型認知症で薬物治療を要する程度の錐体外路障害を有する場合、本剤の投与により、錐体外路障害悪化の発現率が高まる傾向がみられていることから、重篤な症状に移行しないよう観察を十分に行い、症状に応じて減量又は中止など適切な処置を行う。
    3.他の認知症性疾患との鑑別診断に留意する。
    4.定期的に認知機能検査を行う等患者の状態を確認し、本剤投与で効果が認められない場合、漫然と投与しない。
    5.他のAChE阻害作用を有する同効薬<アルツハイマー型・レビー小体型認知症>(ガランタミン等)と併用しない(AChE:アセチルコリンエステラーゼ)。
    6.アルツハイマー型認知症及びレビー小体型認知症では自動車の運転等の機械操作能力が低下する可能性があり、本剤により意識障害、眩暈、眠気等が現れることがあるので自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう患者等に十分に説明する。
    (相互作用)
    本剤は、主として薬物代謝酵素CYP3A4及び一部CYP2D6で代謝される。
    併用注意:
    1.スキサメトニウム塩化物水和物[筋弛緩作用を増強する可能性がある(併用薬剤の脱分極性筋弛緩作用を増強する可能性がある)]。
    2.コリン賦活剤(アセチルコリン塩化物、カルプロニウム塩化物、ベタネコール塩化物、アクラトニウムナパジシル酸塩)、コリンエステラーゼ阻害剤(アンベノニウム塩化物、ジスチグミン臭化物、ピリドスチグミン臭化物、ネオスチグミン等)[迷走神経刺激作用などコリン刺激作用が増強される可能性がある(本剤とともにコリン作動性の作用メカニズムを有している)]。
    3.CYP3A阻害剤(イトラコナゾール、エリスロマイシン等)、ブロモクリプチンメシル酸塩、イストラデフィリン[本剤の代謝を阻害し作用を増強させる可能性がある(併用薬剤のチトクロームP450(CYP3A4)阻害作用による)]。
    4.キニジン硫酸塩水和物等[本剤の代謝を阻害し作用を増強させる可能性がある(併用薬剤のチトクロームP450(CYP2D6)阻害作用による)]。
    5.カルバマゼピン、デキサメタゾン、フェニトイン、フェノバルビタール、リファンピシン等[本剤の代謝を促進し作用を減弱させる可能性がある(併用薬剤のチトクロームP450(CYP3A4)の誘導による)]。
    6.中枢性抗コリン剤(トリヘキシフェニジル塩酸塩、ピロヘプチン塩酸塩、マザチコール塩酸塩水和物、メチキセン塩酸塩、ビペリデン塩酸塩等)、アトロピン系抗コリン剤(ブチルスコポラミン臭化物、アトロピン硫酸塩水和物等)[本剤と抗コリン剤は互いに干渉しそれぞれの効果を減弱させる可能性がある(本剤と抗コリン剤の作用が、相互に拮抗する)]。
    7.非ステロイド性消炎鎮痛剤[消化性潰瘍を起こす可能性がある(コリン系の賦活により胃酸分泌が促進される)]。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療での有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する[動物実験(ラット経口10mg/kg)で出生率減少、死産仔頻度増加及び生後体重増加抑制が報告されている]。
    2.授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は、授乳を避けさせる[ラットに14C−ドネペジル塩酸塩を経口投与したとき、乳汁中へ移行することが認められている]。
    (小児等への投与)
    小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
    (過量投与)
    1.徴候・症状:コリンエステラーゼ阻害剤の過量投与は高度嘔気、嘔吐、流涎、発汗、徐脈、低血圧、呼吸抑制、虚脱、痙攣及び縮瞳等のコリン系副作用を引き起こす可能性があり、筋脱力の可能性もあり、呼吸筋弛緩により死亡に至ることもあり得る。
    2.処置:アトロピン硫酸塩水和物のような3級アミン系抗コリン剤が本剤の過量投与の解毒剤として使用でき、アトロピン硫酸塩水和物の1.0〜2.0mgを初期投与量として静注し、臨床反応に基づいてその後の用量を決める(他のコリン作動薬では4級アンモニウム系抗コリン剤と併用した場合、血圧及び心拍数が不安定になることが報告されている)、本剤あるいはその代謝物が透析(血液透析、腹膜透析又は血液濾過)により除去できるかどうかは不明である。
    (適用上の注意)
    1.投与経路:内服用のみに使用させる。
    2.薬剤交付時:
    1).服用の直前にアルミ袋を開封するよう指導する(主薬が酸化により分解されることがある)。
    2).包装又はカップごと服用しないよう指導する。
    3.服用時:
    1).本剤はカップ入りのゼリー製剤であり、スプーン等で投与しやすい大きさにして服用させる。
    2).カップ開封後はできるだけ速やかに服用させる。
    (その他の注意)
    1.外国において、NINDS−AIREN診断基準に合致した脳血管性認知症(本適応は国内未承認)と診断された患者を対象(アルツハイマー型認知症と診断された患者は除外)に6カ月間のプラセボ対照無作為二重盲検試験3試験が実施された。最初の試験の死亡率はドネペジル塩酸塩5mg群1.0%(2/198例)、ドネペジル塩酸塩10mg群2.4%(5/206例)及びプラセボ群3.5%(7/199例)であった。2番目の試験の死亡率はドネペジル塩酸塩5mg群1.9%(4/208例)、ドネペジル塩酸塩10mg群1.4%(3/215例)及びプラセボ群0.5%(1/193例)であった。3番目の試験の死亡率はドネペジル塩酸塩5mg群1.7%(11/648例)及びプラセボ群0%(0/326例)であり両群間に統計学的な有意差がみられた。なお、3試験を合わせた死亡率はドネペジル塩酸塩(5mg及び10mg)群1.7%、プラセボ群1.1%であったが、統計学的な有意差はなかった。
    2.動物実験(イヌ)で、ケタミン・ペントバルビタール麻酔又はペントバルビタール麻酔下にドネペジル塩酸塩を投与した場合、呼吸抑制が現れ死亡に至ったとの報告がある。
    (取扱い上の注意)
    1.誤用を避けるため他の容器に移し替えて保存しない。
    2.小児等の手の届かないところに保存する。
    3.高温を避けて保存する。
    4.包装に表示している上下の向きに注意して保存する。
    5.アルミ袋の状態で保存する(アルミ袋内に脱酸素剤を封入している)。
    6.ゼリー表面に水分がみられることがあるが、製剤由来のものである。

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