日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

ネオペリドール注50基本情報

先発品(後発品なし)

一般名:ハロペリドールデカン酸エステル注射液

製薬会社:ジョンソン・エンド・ジョンソン

薬価・規格: 1531円(50mg1mL1管) 薬価を比較する

添付文書(PDF)

基本情報

薬効分類

定型抗精神病薬詳しく見る

  • 主に脳内のドパミンに対して抑制作用をあらわし、幻覚、妄想、不安、緊張、興奮などの症状を改善する薬
定型抗精神病薬の代表的な商品名
  • コントミン
  • フルメジン
  • ノバミン
  • セレネース
  • ドグマチール アビリット

効能・効果詳しく見る

  • 統合失調症

注意すべき副作用詳しく見る

アカシジア振戦錐体外路症状倦怠感硬結筋強剛脱力感疼痛パーキンソン症候群流涎

用法・用量(主なもの)詳しく見る

  • ハロペリドールとして、1回量50mg〜150mgを4週間隔で筋肉内投与する
  • 投薬量、注射間隔は症状に応じて適宜増減ならびに間隔を調節する
    • なお、初回用量は、経口ハロペリドールの1日用量の10〜15倍を目安とし、可能な限り少量より始め、100mgを超えないものとする

禁忌・原則禁忌

  • 病気や症状に応じた注意事項
    • 過敏症
    • 昏睡状態
    • 重症心不全
    • パーキンソン病
    • 中枢神経抑制剤の強い影響下
    • クロザピン投与中
    • アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
  • 患者の属性に応じた注意事項
    • 妊婦・産婦

副作用

主な副作用

アカシジア振戦錐体外路症状倦怠感硬結筋強剛脱力感疼痛パーキンソン症候群流涎寡動

重大な副作用

肝機能障害AST上昇ALT上昇γ−GTP上昇Al−P上昇ビリルビン上昇CK上昇CPK上昇意識障害急性腎不全心室細動心室頻拍Torsades de PointesQT延長遅発性ジスキネジー口周部不随意運動不随意運動四肢不随意運動抗利尿ホルモン不適合分泌症候群SIADH低ナトリウム血症低浸透圧血症尿中ナトリウム排泄量増加高張尿痙攣無顆粒球症血小板減少皮下出血粘膜下出血横紋筋融解症筋肉痛血中ミオグロビン上昇尿中ミオグロビン上昇肺塞栓症深部静脈血栓症静脈血栓症血栓塞栓症息切れ胸痛四肢疼痛浮腫黄疸悪性症候群Syndrome malin無動緘黙強度筋強剛嚥下困難血圧変動血清CK上昇血清CPK上昇ミオグロビン尿腎機能低下嚥下性肺炎高熱が持続呼吸困難循環虚脱脱水症状麻痺性イレウス腸管麻痺著しい便秘腹部膨満腹部弛緩腸内容物うっ滞白血球減少咽頭痛全身倦怠

上記以外の副作用

歩行障害仮面様顔貌嚥下障害構音障害静座不能局所反応発赤腫脹眩暈ふらつき立ちくらみ睡眠障害頻脈発汗発熱白血球増加食欲不振悪心嘔吐便秘ジスキネジー頭痛動悸血圧低下徐脈胸内苦悶感血圧上昇心電図異常心室性期外収縮心房性期外収縮肝機能異常LDH上昇ジストニア痙攣性斜頚顔面攣縮頚部攣縮後弓反張眼球上転発作眼調節障害発疹顆粒球増加口渇胃不快感下痢体重増加体重減少月経異常頭重不安感焦燥感興奮易刺激性抑うつ眠気脳波異常傾眠鼻閉排尿障害のぼせ高脂血症喉頭攣縮過敏症蕁麻疹血管性浮腫喉頭浮腫舌浮腫持続勃起女性化乳房高プロラクチン血症尿閉低体温無動霧視視覚異常目のチカチカ光線過敏症そう痒感貧血血沈亢進腹痛食欲亢進腹部膨満感乳汁分泌インポテンス緊張離人感過鎮静BUN上昇尿糖陽性化

注意事項

病気や症状に応じた注意事項

  • 禁止
    • 過敏症
    • 昏睡状態
    • 重症心不全
    • パーキンソン病
    • 中枢神経抑制剤の強い影響下
    • クロザピン投与中
    • アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>
  • 慎重投与
    • QT延長
    • 肝障害
    • 痙攣性疾患
    • 甲状腺機能亢進状態
    • 低カリウム血症
    • 低血圧
    • てんかん
    • 脳器質的障害
    • 薬物過敏症
    • 栄養不良状態を伴う身体的疲弊
    • 脱水を伴う身体的疲弊
    • 心・血管疾患
    • QT延長を起こすことが知られている薬剤投与中
  • 注意
    • 脱水状態
    • 肥満
    • 長期臥床
    • 不動状態

患者の属性に応じた注意事項

  • 禁止
    • 妊婦・産婦
  • 慎重投与
    • 高齢者
  • 注意
    • 高齢者
  • 投与に際する指示
    • 高齢者

年齢や性別に応じた注意事項

  • 慎重投与
    • 高齢者(65歳〜)
  • 注意
    • 認知症に関連した精神病症状<承認外効能・効果>を有する高齢(65歳〜)
  • 投与に際する指示
    • 高齢者(65歳〜)

相互作用

薬剤との相互作用

薬剤名 影響
QTを延長する薬剤 QT延長
アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く> 血圧低下
中枢抑制剤 中枢神経抑制等が強く発現
バルビツール酸誘導体 中枢神経抑制等が強く発現
リチウム製剤 類薬のハロペリドールで心電図変化
リチウム製剤 類薬のハロペリドールで重症の錐体外路症状
リチウム製剤 類薬のハロペリドールで持続性のジスキネジー
リチウム製剤 類薬のハロペリドールで突発性の悪性症候群<Syndrome malin>
リチウム製剤 類薬のハロペリドールで非可逆性の脳障害
肝酵素誘導作用をもつ医薬品 類薬<ハロペリドール>で作用が減弱
肝薬物代謝酵素<CYP3A4>を誘導する薬剤 類薬<ハロペリドール>で作用が減弱
カルバマゼピン 類薬<ハロペリドール>で作用が減弱
リファンピシン類 類薬<ハロペリドール>で作用が減弱
薬物代謝酵素<CYP3A4>を阻害する薬剤 本剤の作用が増強し副作用が発現
イトラコナゾール 本剤の作用が増強し副作用が発現
肝薬物代謝酵素CYP2D6を阻害する薬剤 本剤の作用が増強し副作用が発現
キニジン 本剤の作用が増強し副作用が発現
プロメタジン 本剤の作用が増強し副作用が発現
クロルプロマジン 本剤の作用が増強し副作用が発現
クエン酸タンドスピロン 錐体外路症状を増強
抗ドパミン作用を有する薬剤 内分泌機能異常
ベンザミド系薬剤 内分泌機能異常
メトクロプラミド 内分泌機能異常
スルピリド 内分泌機能異常
チアプリド 内分泌機能異常
ドンペリドン 内分泌機能異常
抗ドパミン作用を有する薬剤 錐体外路症状
ベンザミド系薬剤 錐体外路症状
メトクロプラミド 錐体外路症状
スルピリド 錐体外路症状
チアプリド 錐体外路症状
ドンペリドン 錐体外路症状
ドパミン作動薬 作用が減弱
レボドパ 作用が減弱
ブロモクリプチン 作用が減弱
抗コリン作用を有する薬剤 腸管麻痺等の抗コリン系の副作用が強く現れる
抗コリン性抗パーキンソン病薬 腸管麻痺等の抗コリン系の副作用が強く現れる
フェノチアジン系薬剤 腸管麻痺等の抗コリン系の副作用が強く現れる
三環系抗うつ剤 腸管麻痺等の抗コリン系の副作用が強く現れる
抗コリン作用を有する薬剤 類薬<ハロペリドール>で精神症状が悪化
抗コリン性抗パーキンソン病薬 類薬<ハロペリドール>で精神症状が悪化
フェノチアジン系薬剤 類薬<ハロペリドール>で精神症状が悪化
三環系抗うつ剤 類薬<ハロペリドール>で精神症状が悪化
エタノール摂取 眠気
エタノール摂取 精神運動機能低下

飲食物との相互作用

  • アルコールを含むもの<ジン、ウオッカ、ラム、ウイスキー、ブランデー など>

処方理由

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    添付文書

    効果・効能(添付文書全文)

    統合失調症。

    用法・用量(添付文書全文)

    ハロペリドールとして、1回量50mg〜150mgを4週間隔で筋肉内投与する。投薬量、注射間隔は症状に応じて適宜増減ならびに間隔を調節する。なお、初回用量は、経口ハロペリドールの1日用量の10〜15倍を目安とし、可能な限り少量より始め、100mgを超えないものとする。
    <用法・用量に関連する使用上の注意>
    本剤を増量する場合は慎重に行う[本剤の急激な増量により悪性症候群(Syndrome malin)が起こることがある]。

    副作用(添付文書全文)簡潔に見る

    承認時及び使用成績調査において、2,585例中、副作用及び臨床検査値異常の発現例は809例(発現率31.3%)で、2,408件であった。主な副作用はアカシジア217件(8.4%)、振戦154件(6.0%)、パーキンソニズム73件(2.8%)等の錐体外路症状のほか、倦怠感123件(4.8%)、睡眠障害79件(3.1%)等であり、注射部反応、注射部硬結等の注射部位障害が143例(5.5%)、165件にみられた(再審査終了時)。
    1.重大な副作用
    1).悪性症候群(Syndrome malin)(0.1%未満):無動緘黙、強度筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う(本症発症時には、白血球増加や血清CK上昇(血清CPK上昇)がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能低下や、筋強剛を伴う嚥下困難から嚥下性肺炎が発現することがある)、なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡した例が報告されている。
    2).心室細動、心室頻拍(頻度不明):心室細動、心室頻拍(Torsades de Pointesを含む)、QT延長が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行う。
    3).麻痺性イレウス(0.1%未満):腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物うっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺が現れた場合には投与を中止する。なお、この悪心・嘔吐は本剤の制吐作用により不顕性化することもあるので注意する。
    4).遅発性ジスキネジー:長期投与により、遅発性ジスキネジー(口周部不随意運動等の不随意運動、四肢不随意運動等を伴うことがある)が発症することがある(抗パーキンソン剤を投与しても、症状が軽減しない場合があるので、このような症状が現れた場合には本剤の投与継続の必要性を他の抗精神病薬への変更も考慮して慎重に判断する)。
    5).抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)(頻度不明):低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)が現れることがあるので、このような場合には投与を中止し、水分摂取の制限等、適切な処置を行う。
    6).無顆粒球症(頻度不明)、白血球減少(0.1%未満)、血小板減少(頻度不明):無顆粒球症、白血球減少(初期症状として発熱、咽頭痛、全身倦怠等)、血小板減少(初期症状として皮下出血・粘膜下出血等)が現れることがあるので、異常が現れた場合には、血液検査を行い、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    7).横紋筋融解症:横紋筋融解症が現れることがあるので、筋肉痛、脱力感、CK上昇(CPK上昇)、血中ミオグロビン上昇及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行う。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意する。
    8).肺塞栓症、深部静脈血栓症(頻度不明):抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    9).肝機能障害(0.1〜5%未満)、黄疸(頻度不明):AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、ビリルビン上昇等を伴う肝機能障害、黄疸が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行う。
    2.その他の副作用:次記のような副作用が現れることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量・休薬等の適切な処置を行う。
    1).循環器:(0.1〜5%未満)動悸、頻脈、血圧低下、徐脈、胸内苦悶感、血圧上昇、心電図異常(心室性期外収縮、心房性期外収縮等)。
    2).肝臓:(0.1〜5%未満)肝機能異常[AST上昇(GOT上昇)、ALT上昇(GPT上昇)、γ−GTP上昇、Al−P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇等][投与を中止する]。
    3).錐体外路症状:(5%以上)パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎、寡動、歩行障害、仮面様顔貌、嚥下障害、構音障害等)、アカシジア(静座不能)、(0.1〜5%未満)ジスキネジー(口周部不随意運動、四肢不随意運動等の不随意運動等)、ジストニア(痙攣性斜頚、顔面攣縮・喉頭攣縮・頚部攣縮、後弓反張、眼球上転発作等)。
    4).眼:(0.1〜5%未満)眼調節障害、(0.1%未満)霧視、視覚異常(目のチカチカ等)。
    5).過敏症:(0.1〜5%未満)発疹、(0.1%未満)光線過敏症、そう痒感、(頻度不明)蕁麻疹、血管性浮腫(喉頭浮腫、舌浮腫)[投与を中止する]。
    6).血液:(0.1〜5%未満)白血球増加・顆粒球増加、(0.1%未満)白血球減少、貧血、血沈亢進。
    7).消化器:(0.1〜5%未満)食欲不振、口渇、便秘、悪心・嘔吐、胃不快感、下痢、(0.1%未満)腹痛、食欲亢進、腹部膨満感。
    8).内分泌:(0.1〜5%未満)体重増加、体重減少、月経異常、(0.1%未満)乳汁分泌、インポテンス、(頻度不明)持続勃起、女性化乳房、高プロラクチン血症。
    9).呼吸器:(0.1%未満)呼吸困難、(頻度不明)喉頭攣縮[投与を中止する]。
    10).精神神経系:(0.1〜5%未満)睡眠障害、頭痛・頭重、不安感・焦燥感、興奮・易刺激性、抑うつ、眠気、脳波異常、傾眠、(0.1%未満)緊張、離人感、意識障害、過鎮静、痙攣。
    11).注射部位:(5%以上)注射局所反応(発赤、腫脹、疼痛、硬結等)。
    12).その他:(5%以上)脱力感・倦怠感、眩暈・ふらつき・立ちくらみ、(0.1〜5%未満)発汗、発熱、鼻閉、排尿障害、のぼせ、浮腫、CK上昇(CPK上昇)、高脂血症、(0.1%未満)BUN上昇、尿糖陽性化、無動、(頻度不明)尿閉、低体温。

    使用上の注意(添付文書全文)簡潔に見る

    (禁忌)
    1.昏睡状態の患者[昏睡状態が悪化する恐れがある]。
    2.バルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者[中枢神経抑制作用が増強される恐れがある]。
    3.重症心不全患者[心筋に対する障害作用や血圧降下が報告されている]。
    4.パーキンソン病の患者[錐体外路症状が悪化する恐れがある]。
    5.本剤の成分又はブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者。
    6.アドレナリン投与中<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く>、クロザピン投与中の患者。
    7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人。
    (慎重投与)
    1.肝障害のある患者[血中濃度が上昇する恐れがある]。
    2.心・血管疾患、低血圧、又はこれらの疑いのある患者[一過性血圧降下が現れることがある]。
    3.QT延長を起こしやすい患者(QT延長を起こすことが知られている薬剤投与中の患者、低カリウム血症のある患者等)[QT延長が発現する恐れがある]。
    4.てんかん等の痙攣性疾患、又はこれらの既往歴のある患者[痙攣閾値を低下させることがある]。
    5.甲状腺機能亢進状態にある患者[錐体外路症状が起こりやすい]。
    6.高齢者。
    7.薬物過敏症の既往歴のある患者。
    8.脱水を伴う身体的疲弊・栄養不良状態を伴う身体的疲弊等のある患者、脳器質的障害のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい]。
    9.高温環境下にある患者[体温調節中枢を抑制するため、高熱反応が起こる恐れがある]。
    (重要な基本的注意)
    1.本剤は、抗精神病薬の長期投与が必要な慢性精神病患者に使用するものである。本剤を用いる場合は、過去の治療で抗精神病薬の投与により症状が安定した患者に投与することが望ましい。現在ハロペリドール以外の抗精神病薬を使用している場合は、ハロペリドールに対する予期しない副作用が起こる可能性を防ぐために、まず、経口ハロペリドールを投与した後、本剤に切り替える。
    2.本剤の投与にあたっては、本剤が持効性製剤であることを考慮して、初回用量は患者の既往歴、病状、過去の抗精神病薬への反応に基づいて決める。できるだけ低用量より始め、必要に応じ漸増することが望ましい。投与初期に用量の不足による精神症状の再発の可能性も考えられるが、その場合には原則として、本剤以外のハロペリドール製剤の追加が望ましい。また、次回投与時にはその間の十分な臨床観察を参考に用量調節を行う必要がある。
    3.本剤による副作用の種類はハロペリドール製剤のそれと同様のものであるが、本剤が持効性製剤であり、直ちに薬物を体外に排除する方法がないため、副作用の予防、副作用発現時の処置、過量投与等について十分留意する必要がある。
    4.眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意する。
    5.本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意する。
    6.抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の危険因子を有する患者に投与する場合には注意する。
    (相互作用)
    ハロペリドールは主として薬物代謝酵素CYP2D6及びCYP3A4で代謝される。
    1.併用禁忌:
    1).アドレナリン<アナフィラキシーの救急治療に使用する場合を除く><ボスミン>[血圧低下を起こすことがある(アドレナリンのα作用を本剤が阻害しβ作用のみが発現し、アドレナリンの作用を逆転させる)]。
    2).クロザピン<クロザリル>[クロザピンは原則単剤で使用し、他の抗精神病薬とは併用しないこととされており、本剤は半減期が長いため、本剤が体内から消失するまでクロザピンを投与しない(本剤が血中から消失するまでに時間を要する)]。
    2.併用注意:
    1).中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)[中枢神経抑制等が強く発現する恐れがあるので、減量するなど注意する(相互に作用を増強する)]。
    2).リチウム[類薬のハロペリドールで心電図変化、類薬のハロペリドールで重症の錐体外路症状、類薬のハロペリドールで持続性のジスキネジー、類薬のハロペリドールで突発性の悪性症候群<Syndrome malin>、類薬のハロペリドールで非可逆性の脳障害を起こすことが報告されているので、観察を十分に行い、このような症状が現れた場合には投与を中止する(機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている)]。
    3).薬物代謝酵素を誘導する薬剤(主にCYP3A4を誘導する薬剤)(カルバマゼピン、リファンピシン等)[類薬<ハロペリドール>で作用が減弱するとの報告がある(薬物代謝酵素誘導作用により、ハロペリドールの血中濃度が低下すると推定される)]。
    4).CYP3A4を阻害する薬剤(イトラコナゾール等)、CYP2D6を阻害する薬剤(キニジン、プロメタジン、クロルプロマジン等)[本剤の作用が増強し副作用が発現する恐れがある(薬物代謝酵素阻害作用により、ハロペリドールの血中濃度が上昇する)]。
    5).タンドスピロンクエン酸塩[錐体外路症状を増強する恐れがある(動物実験(ラット)において、類薬(ハロペリドール)の抗ドパミン作用の増強が認められている)]。
    6).抗ドパミン作用を有する薬剤(ベンザミド系薬剤(メトクロプラミド、スルピリド、チアプリド等)、ドンペリドン等)[内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある(相加的に抗ドパミン作用が増強する)]。
    7).ドパミン作動薬(レボドパ製剤、ブロモクリプチンメシル酸塩等)[併用薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱する恐れがある(本剤がドパミン作動性神経において、併用薬剤の作用に拮抗する)]。
    8).抗コリン作用を有する薬剤(抗コリン作動性抗パーキンソン剤、フェノチアジン系化合物、三環系抗うつ剤等)[腸管麻痺等の抗コリン系の副作用が強く現れることがあり、また、類薬<ハロペリドール>で精神症状が悪化したとの報告がある(併用により抗コリン作用が強く現れる)]。
    9).アルコール(飲酒)[眠気、精神運動機能低下等を起こすことがある(相互に作用を増強する)]。
    (高齢者への投与)
    高齢者では、錐体外路症状等の副作用が現れやすいので、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する。
    (妊婦・産婦・授乳婦等への投与)
    1.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しない[動物実験(ラット、ウサギ)で催奇形作用は認められていないが、胎仔死亡率増加、新生仔死亡率増加が認められており、類似化合物(ハロペリドール)で催奇形作用を疑う症例及び動物実験で口蓋裂(マウス)、脳奇形(ハムスター)等の催奇形作用及び着床数減少、胎仔吸収増加(マウス)、流産率上昇(ラット)等の胎仔毒性が報告されている。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状が現れたとの報告がある]。
    2.授乳中の婦人に投与する場合には、授乳を中止させる[動物実験(ラット)で乳汁中への移行がみられており、また、類似化合物(ハロペリドール)でヒト母乳中への移行が報告されている]。
    (小児等への投与)
    小児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
    (過量投与)
    1.過量投与時の症状:主な症状は、低血圧、過度の鎮静、重症の錐体外路症状(筋強剛、振戦、ジストニア症状)等である。また、過量投与により呼吸抑制及び低血圧を伴う昏睡状態や心電図異常(Torsades de Pointesを含む)が現れることがある。
    2.過量投与時の処置:特異的な解毒剤はないので支持・対症療法を行う。過量投与により呼吸抑制が現れた場合には、気道の確保、人工呼吸等の適切な処置を行う。過量投与により低血圧や循環虚脱が現れた場合には、輸液、血漿製剤、アルブミン製剤、ノルアドレナリン等の昇圧剤(アドレナリンは禁忌)等の投与により血圧の確保等の処置を行う。また、過量投与によるQT延長、不整脈等の心電図異常に注意する。過量投与による重症の錐体外路症状に対しては、抗パーキンソン剤を投与する。
    (適用上の注意)
    1.投与経路:筋肉内注射にのみ使用し、深部に注射する。
    2.筋肉内注射時:組織・神経等への影響を避けるため、次記の点に注意する。
    1).同一部位への反復注射は避ける。また、小児には特に注意する。
    2).神経走行部位を避けるよう注意する。
    3).注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合には、直ちに針を抜き、部位をかえて注射する。
    4).局所発赤、局所腫脹、局所疼痛、局所硬結等がみられることがある。
    3.アンプルカット時:本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。
    (その他の注意)
    1.本剤による治療中、原因不明の突然死が報告されている。
    2.外国で実施された認知症に関連した精神病症状<承認外効能・効果>を有する高齢患者を対象とした17の臨床試験において、非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6〜1.7倍高かったとの報告があり、また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率上昇に関与するとの報告がある。
    3.類似化合物(ハロペリドール)を雌マウスに長期間経口投与した試験において、臨床最大通常用量の10倍(1.25mg/kg/日)以上で乳腺腫瘍の発生頻度が、40倍(5mg/kg/日)以上で下垂体腫瘍の発生頻度が、対照群に比し高いとの報告がある。
    (保管上の注意)
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