日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

食欲抑制薬(マジンドール)解説

しょくよくよくせいやく(まじんどーる)

薬の解説

薬の効果と作用機序

  • 食欲調節中枢などに作用し食欲抑制作用などをあらわし肥満症を改善する薬
    • 肥満症は脂肪が蓄積し健康障害などの条件を満たしている状態
    • 視床下部には摂食行動に関わる摂食調節中枢がある
    • 神経伝達物質のノルアドレナリンなどのモノアミンと呼ばれる物質は摂食調節などに関わるとされる
    • 本剤は摂食調節中枢やモノアミンへの作用により、摂食抑制作用、消化吸収抑制作用、消費エネルギー促進作用などをあらわす
  • 睡眠障害などを引き起こす場合があるため、通常は夕刻の服用は避ける

詳しい薬理作用

肥満症は脂肪が蓄積し健康障害などの条件を満たしている状態で、エネルギーの摂取過多や運動不足、甲状腺機能低下症などの病気、薬剤によるものなど様々な原因がある。

視床下部の腹内側核(VMH)や視床下部外側野(LHA)は摂食調節の中枢としての役割を担っている。VMHは糖の取り込みなどに関与し、LHAに刺激が伝わると摂食行動が促進しLHAが阻害されると摂食行動が抑制される。また神経終末部において、ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニンといったモノアミンと呼ばれる神経伝達物質が摂食調節(満腹中枢など)などに関わるとされる。

本剤(マジンドール)はVMHやLHAへの直接の作用やモノアミンの再吸収を抑制することで摂食抑制、消化吸収抑制、消費エネルギー促進(糖の利用や熱産生促進)作用をあらわす。また肥満時にみられる代謝変動を改善する作用をあらわし、これらの作用により肥満症の改善効果が期待できる。

尚、本剤は覚醒作用などにより睡眠障害を引き起こす場合があるため、通常は夕刻の投与は避けることが望ましい。

主な副作用や注意点

  • 精神神経系症状
    • 口渇感、睡眠障害、頭痛、脱力感、めまいなどがあらわれる場合がある
  • 消化器症状
    • 便秘、吐き気・嘔吐、胃部不快感などがあらわれる場合がある
  • 依存性
    • 薬剤への耐性及び精神依存があらわれる場合があり十分注意する
  • 肺高血圧症
    • 頻度は極めて稀だが、本剤投与中に肺高血圧症があらわれた報告があり、労作性呼吸困難、胸痛、失神などの症状があらわれた場合は放置せず、医師や薬剤師に連絡する

一般的な商品とその特徴

サノレックス

  • 使用にあたっての注意など
    • 通常、食事療法及び運動療法の効果が不十分な高度肥満症で使用する
    • 通常、投与期間はできる限り短期間とし3ヶ月を限度とする

薬の種類一覧

食欲抑制薬(マジンドール)の医療用医薬品(処方薬)

内用薬:錠剤

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