日経メディカル処方薬事典データ協力:株式会社メドレー

去痰薬解説

きょたんやく

薬の解説

薬の効果と作用機序

  • 病原体や異物などを痰や鼻汁によって体外へ排出しやすくすることで気管支の炎症や喘息、慢性副鼻腔炎などによる症状を和らげる薬
    • 痰や鼻汁には粘性の分泌物が含まれ、粘膜保護や異物をからめとり排出する作用などがある
    • 粘性の分泌物が気道や鼻腔でつまると咳や蓄膿症などを誘発する場合もある
    • 本剤は気道分泌促進作用、粘液などの排出促進作用などをあらわす
  • 本剤は薬剤の作用などにより、気道粘液分泌促進薬や喀痰溶解薬などに分けられる

詳しい薬理作用

痰や鼻汁(鼻漏)などにはムコ多糖類という粘性の分泌物が含まれていて、ムチンなどがこれに含まれる。痰などはその粘性により粘膜の保護作用や病原体などをからめとり排出する作用があるが、この粘性が気道や鼻腔でからんだり、つまることで咳や蓄膿症などを引き起こす場合もある。

本剤の作用としては、肺や気道の分泌液を促進し、線毛運動(気管支粘膜などの上皮細胞にある線毛の動きにより異物や粘液物質を輸送する働き)を亢進することなどにより、痰を体外に排出しやすくする作用や、痰や鼻汁などの粘性を下げることにより、体外へ排出しやすくする作用などがある。また本剤は鼻腔にも同様の作用をあらわすことで副鼻腔炎などの改善に使用する薬剤もある。

本剤は薬剤の作用などにより、気道粘液分泌促進薬と喀痰溶解薬などに分けられる。

主な副作用や注意点

  • 消化器症状
    • 吐き気、食欲不振などがあらわれる場合がある
  • 過敏症
    • 頻度は非常に稀だが、発疹などがあらわれる場合がある

一般的な商品とその特徴

ビソルボン

  • 気道粘液分泌促進薬
    • 粘液物質の輸送を促進させ、体外へ排出しやすくする作用などももつ
    • 膵液の排出促進作用をもつとされ慢性膵炎などで使用する場合もある
  • 他の去痰薬との飲み合わせに関する注意
    • 本剤とアンブロキソール製剤(ムコソルバン など)は原則として併用しない
    • 本剤の活性代謝物がアンブロキソールとなる
  • 剤形に細粒剤、シロップ剤、吸入液剤などがあり用途に合わせて選択が可能

ムコソルバン

  • 気道粘液分泌促進薬
    • 粘液物質の輸送を促進させ、体外へ排出しやすくする作用などももつ
    • 慢性副鼻腔炎の排膿を促進する作用もあるとされる
  • 他の去痰薬との飲み合わせに関する注意
    • 本剤とブロムヘキシン製剤(ビソルボン など)は原則として併用しない
    • 本剤はブロムヘキシンの活性代謝物となる
  • L錠(徐放性製剤)、ドライシロップ剤など剤形が多く用途などに合わせて選択が可能

ムコダイン

  • 喀痰溶解薬
    • 気道炎症抑制作用、気管支粘膜の細胞を修復する作用などももつ
    • 慢性副鼻腔炎における粘液輸送能の改善や副鼻腔粘膜修復促進作用をもつ
  • 剤形にドライシロップ剤、シロップ剤もあり用途などによって選択が可能

薬の種類一覧

去痰薬の医療用医薬品(処方薬)

外用薬:経口剤

注射薬:液剤

内用薬:カプセル剤

内用薬:液剤

内用薬:散剤

内用薬:錠剤

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