カッコいい薬剤師

漫画

敬語は正しくお使いなさい

 「お、おっ、おすわり!」待合のいすの上で飛び跳ねている子供の患者さんに、新人薬剤師が叫んだ一言に一瞬薬局内が凍りついた。「うちの子は犬ではありません」。ごもっともなお母様の一言。でも、悪いのは……。

 新人薬剤師に限らず、新入社員ならだれもが一度は経験する敬語の難しさ。「本当は『座れ!』と言いたかったのですが、接遇研修で敬語の使い方を習ったばかりなので、尊敬の接頭語「お」を付けて、『お座り!』と言ってしまいました」というのが新人薬剤師君の弁明。うーん、ここはひとつ、先輩薬剤師として正しい敬語の使い方をレクチャーしてあげなくてはなるまい。それもカッコよくだ。

 「あの場面では『お座り』で終わらせず、『お座りなさい』と言えば問題はなかった。『〜なさい』は尊敬語『なさる』の命令形だから、『お座りなさい』はれっきとした敬語である。もっとも、大人の患者さんには、より丁寧に『お座りください』あるいは『おかけいただけますでしょうか』などと言うべきだろう」。こんな感じだろうか。

 ところで、今年4月の調剤報酬改定で、保険薬局が患者の希望で甘味剤等の添加を行った場合の実費徴収が認められた(治療上の必要性がなく、かつ治療上問題がない場合に限る)。極論すれば、患者が納得する“おいしい薬”を出したら、お金がもらえるということだ。あちらこちらの薬局で「お口に合いますかどうか……」という敬語表現が使われる日もそう遠くないかもしれない。でも、そうなっても「つまらないものですが……」なんて、くれぐれも言わないように。

(鬼)

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