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脂肪摂取量を減らせば閉経後乳がんの生存率は本当に上がる?

<質問>

2005年のASCO年次学会で、脂肪摂取量を減らすと閉経後の乳がん患者の生存率が上昇する可能性がある、と報告されていました。この研究についてコメントをいただけませんか。

<回答者>Tim Byers氏、医師・公衆衛生学修士

Colorado大学がんセンター副所長

<回答者>Colleen Gill氏、登録栄養士

Colorado大学病院勤務

Dr. Byers:これは予備的な研究報告で、試験全体の分析はまだ完了していないので、低脂肪食によって実際に乳がん再発率が低下したと結論付けるのは時期尚早です。

 このデータ速報では、低脂肪食によるメリットが認められたのはエストロゲン受容体(ER)陰性の乳がん患者だけだったと報告され、関係者を驚かせました。というのも、多くの研究者は、低脂肪食のメリットがあるとすればER陽性の乳がん患者でその傾向が強いだろうと考えていたからです。

Ms. Gill:極端なダイエットを推奨することに対して、私は慎重な立場を取っています。脂肪摂取量を極度に減らすと、がん予防効果があることが知られている脂溶性栄養素の吸収力にも影響が出るからです。また、脂肪摂取量を減らすとその代わりに炭水化物を摂ってしまうことが多く、これもがん予防の観点からあまりよくありません。

 むしろ、摂取する脂肪の種類や質、そして脂肪以外の食事内容にも気をつけていただきたいと思います。

Dr. Byers:がんとの闘いを考えるうえで、これからは、がん経験者が長期的に心疾患、糖尿病、脳卒中などほかの病気のリスクも減らすにはどうしたらよいかを考えていかなくてはならないと思います。

 心疾患、糖尿病、脳卒中、そしてがんの研究では、リスクを減らす食事内容について、かなりデータが一致してきています。

 したがって、食事に取り入れるべき脂肪の種類を選択するのは非常に簡単です――飽和脂肪やトランス脂肪を避けてください。

(監修:聖路加国際病院 中村 美波理)

This discussion was originally presented on August 30, 2005 on www.plwc.org
この内容は、2005年8月30日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。

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2008年3月25日