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一卵性双生児の姉が乳がん、一日1杯半程度の飲酒に問題ある?

<質問>

私は63歳です。健康状態は良好で、がんになったこともありませんが、一卵性双生児の姉は乳がんがあります。以前、アルコールは種類を問わずがんのリスクを上昇させるということを目にしました。私は通常、1日にグラス1杯か1杯半程度のワインを飲んでいますが、問題があるでしょうか。

<回答者>Tim Byers氏、医師・公衆衛生学修士

Colorado大学がんセンター副所長

<回答者>Colleen Gill氏、登録栄養士

Colorado大学病院勤務

Dr. Byers:少量のアルコールが心疾患リスクを低下させることはよく知られています。毎日グラス1杯を超える量を飲むと乳がんリスクが上昇しますが、これはエストロゲンの作用によるものだと考えられています。あなたは既にタモキシフェンの投与を受けていらっしゃるのですよね。タモキシフェンは乳房に対するエストロゲンの作用を阻害してくれます。また、あなたのアルコール摂取量であれば心疾患リスクを低下させる可能性がありますから、飲むのを止めなくてもよいと思います。

Ms. Gill:マルチビタミン剤と十分な葉酸を摂ることで、アルコールによる乳がんリスク上昇が抑えられるようです。ただし、ほかのがん(頭頸部がん、胃がん、食道がんなど)に対しては、アルコールは直接的な毒性作用を及ぼすので、これらのがんの場合はアルコールを摂取しないほうがよいでしょう。

(監修:聖路加国際病院 中村 美波理)

※監修者注釈 日本乳癌学会が取りまとめた「乳癌診療ガイドライン 疫学・予防(2005年版)」によると、日本人女性においては1杯/日程度の少量の飲酒では危険因子にならないだろうが、2杯/日以上の中等量の飲酒では乳がんの危険因子になるだろうとしています。この場合の1杯の目安は、日本酒なら約1合、ビールなら中ぐらいのグラスや小さめのジョッキ,ワインならワイングラスなどです。

※編集部注釈 米国では、家族歴などから乳がんの発症リスクが高い場合、乳がんの発症を予防する目的でタモキシフェンの投与が行われています。

※参考文献 Zhang S, Hunter DJ, Hankinson SE, et al. A prospective study of folate intake and the risk of breast cancer. JAMA 1999;281:1632-7.

This discussion was originally presented on August 30, 2005 on www.plwc.org
この内容は、2005年8月30日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。

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2008年3月11日