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大腸がん検診は何歳から受けるべき?

<質問>

大腸がん検診は何歳から受けるのがよいですか。どのような検査がどのくらいの頻度で必要ですか。

<回答者>Robert Mayer氏、医師

Dana-Farberがん研究所腫瘍内科・学術担当副責任者、Brigham and Women's病院上級医師、Massachusetts総合病院医師、Harvard大学医学部教授

 明らかな家族歴がない場合、大腸がんの発症年齢の中央値は約67歳で、50歳以前の発症は比較的まれです。したがって、いくつかの団体が指針を発表していますが、大腸がん検診を開始する推奨年齢は50歳で一致しています。

 以前の検診では、便を何度か採取して血液が混じっていないかを見る検査(便潜血検査)が行われていましたが、この検査方法では十分でないことが示されています。というのも、この検査は、大腸がんがあれば出血するはずという前提に立っているからです。実際には、大腸がんによる出血は間欠的に起こることもあり、そうすると検査結果が偽陰性(実際には陰性でないのに陰性の結果が出ること)になってしまうことがあります。さらに重要なのは、便潜血の大多数は大腸がんによるものではないということです。この場合は検査結果が偽陽性(実際には陽性でないのに陽性の結果が出ること)になってしまいます。

 最近では、腸の内壁を観察して、がんや、がん化する可能性がある良性のポリープを発見することに主眼が置かれています。検診の研究結果から、S字結腸鏡(直腸に近い部分の大腸まで入るチューブ)や結腸鏡(結腸全体と直腸を観察できる長いチューブ)でポリープを発見・切除することによって大腸がんの発生リスクが大幅に低下することが示されています。

 現時点では、50歳以降、S字結腸鏡検査と便潜血検査を5年ごとに受けるか、できれば結腸鏡検査を10年ごとに受けるのがよいのではないかとされています。こうした検査でポリープが見つかった場合は(中年〜高齢の人では約40〜50%の割合で見つかります)、3〜4年ごとに結腸鏡検査を受けるべきです。

 こうした検診基準は、大腸がんの家族歴がない人や、若年で大腸がんと診断された血縁者がいない人を対象にしたものです。50歳以前に大腸がんになった第一度近親(親・兄弟姉妹・子)が1人以上いる人、あるいは、60歳以前に大腸がんになった第二度近親(祖父母、孫、おじ・おば、姪・甥、異父母兄弟)が2人以上いる人は、40歳から検診を受けるべきです。大腸がん(遺伝性非ポリポーシス大腸がんなど)や炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)の明確な家族歴がある場合は検診基準が異なるので、かかりつけの医師に相談してください。

(監修:岡山大学医学部 松岡 順治)

This discussion was originally presented on March 22, 2006 on www.plwc.org
この内容は、2006年3月22日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。

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2008年1月 8日