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積極的な治療からホスピスケアへの切り替えはいつ決める?

<質問>

母は16カ月ほど前にステージ4の大腸がんと診断され、2種類の化学療法を受けましたが、何も効果がみられません。最近、親戚からホスピスケアを利用してはどうかと提案されました。ホスピスケアを利用するようになると、母に対する医師の治療方針に影響するでしょうか。

<回答者>Robert Mayer氏、医師

Dana-Farberがん研究所腫瘍内科・学術担当副責任者、Brigham and Women's病院上級医師、Massachusetts総合病院医師、Harvard大学医学部教授

 ご質問から判断すると、お母さまは、16カ月前に転移性大腸がんと診断されてから2種類の化学療法プログラムを受け、効果が出ていないということですね。治療に伴うさまざまな苦しい副作用に耐えてこられ、それでも効果が現れないことに、お母さまもご家族もさぞいらだちや失望を感じていらっしゃることと思います。

 ここで問題となるのは、第三の(そしてもしかしたら将来的に第四の)化学療法を試してみることによってがんとの闘いを続けるのがよいのか、それとも、有害にもなりえるそうした治療法を続けることがお母さまのメリットになる可能性は少ないことを認め、ホスピスグループの支援を受けながら主として自宅で症状を医学的にコントロールすること(緩和ケア)に重点を移していくのがよいのか、という点です。

 治療の目標をがんとの闘いからがんの症状との闘いに移すという決断は、難しいものです。医師や看護士、ソーシャルワーカーなど、気持ちを敏感に汲み取ってくれるがんの専門家に相談するのが最も良い方法といえるでしょう。

 ホスピス組織は通常、患者のニーズに24時間対応していて、進行性大腸がんに伴う疼痛や悪心、便秘、そのほかの症状をコントロールする訓練を一般の医療従事者以上に受けています。

 米国ではホスピスと通常の病院とで保険償還のしくみが違いますので、通常はどちらか一方を選ぶことになります。個人的には、私はホスピス運動を熱心に支持しており、担当の患者さんが緩和ケアに移行しても引き続きケアを行っています。

 現時点でこれがお母さまにとって正しい選択かどうかは、ご本人の全体的な健康状態、個人的な好み、医療従事者との関係、現在の症状の強さなどに左右されます。この重要な決断をする場として、医療従事者も交えてご家族で話し合いをもたれるのがよいかもしれません。

(監修:岡山大学医学部 松岡 順治)

This discussion was originally presented on March 22, 2006 on www.plwc.org
この内容は、2006年3月22日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。

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2008年1月 8日