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<質問>

私は36歳です。夫とそろそろ子供をつくろうと話していたのですが、大腸がんと診断されました。化学療法、そして大腸がん自体は、生殖能力や子供の健康にどのような影響を及ぼしますか。

<回答者>Robert Mayer氏、医師

Dana-Farberがん研究所腫瘍内科・学術担当副責任者、Brigham and Women's病院上級医師、Massachusetts総合病院医師、Harvard大学医学部教授

 画像検査で確認できる大腸がんをすべて切除したうえで補助化学療法を行った場合と仮定してその安全性についてお答えします。

 以前は、このような補助化学療法は、5-フルオロウラシルとロイコボリンという2種類の薬を6カ月間投与するというものでした。副作用として一時的な下痢や血球数低下が起こることがありますが、生殖能力や、治療後に妊娠・出産した子供の健康に対する影響はありません。

 最近では、上記の2剤にオキサリプラチンを加えた化学療法も試みられており、大規模な2つの臨床試験によれば、がん再発の可能性を低下させる効果がさらに高いようです。この新しい化学療法が治療後の生殖能力にどのような影響を及ぼすか、まだ確定的なデータはありませんが、オキサリプラチンは卵巣内の卵子数や精巣内の精子数を減少させる薬の1つであることが知られています。したがって、治療後に妊娠しにくくなる可能性はあるといえます。

 男性の場合は、化学療法を始める前に精子を保存しておくという方法が比較的容易に利用できます。一方、ヒトの卵子を保存するには、煩雑で時間のかかる処理を要します。オキサリプラチンの追加があなたにとってよい選択肢かどうかを判断するため、担当のがん専門医と相談し、所属リンパ節への浸潤、腫瘍の顕微鏡所見などから再発の可能性を検討なさるのがよいと思います。

(監修:岡山大学医学部 松岡 順治)

※ 監修者注釈 米国臨床腫瘍学会(ASCO)のガイドラインでは、化学療法による不妊のリスクが考えられる場合には、不妊症治療の専門医に相談することが推奨されています。

This discussion was originally presented on March 08, 2006 on www.plwc.org
この内容は、2006年3月8日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。

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2007年12月18日