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なぜ、前立腺がんはホルモン抵抗性になるのか?

<質問>

前立腺がんの治療でホルモン療法の効果が徐々に失われていくのはどうしてですか。前立腺がんが男性ホルモン非依存性になると、どうなるのでしょうか。また、どのように治療するのですか。

<回答者>Eric Small氏、医師

カリフォルニア大学サンフランシスコ校・医学部泌尿器科教授、泌尿器腫瘍学プログラム共同責任者、血液学/腫瘍学部門の泌尿器腫瘍医学責任者

 ホルモン抵抗性は、前立腺がんの細胞が変化して、テストステロンという男性ホルモンへの感受性がきわめて高くなるために生じると考えられています。ロイプロリドなどのホルモンを使ってテストステロンを減少させても、体内に残っているわずかなテストステロンによって前立腺がんの細胞が増殖してしまうのです。ホルモン抵抗性前立腺がん(HRPC)の治療において、まず二次的なホルモン調整を行うことが多いのはこのためです。

 しかし、二次的なホルモン療法もいずれは効かなくなってしまいます。その場合には試験的な治療か化学療法を行うことができます。

 れぞれの副作用の治療法をお話しするだけの時間がありませんが、ご自分の症状について、仕方がないと決め付けてしまうのではなく、具体的に、そしてはっきりと医師に伝えて話し合うことが非常に大切です。

 化学療法に対する誤解について、3つほどコメントさせてください。まず、化学療法は前立腺がんに効かないという人がいますが、それは全く正しくありません。化学療法はHRPCに対して最も効果的な治療法となることもあるのです。

 第二に、化学療法を受けても体調が悪くなるだけだという人がいますが、これも正しくありません。化学療法でがんを抑えることができてよかったという患者さんがたくさんいます。もちろん化学療法は、水を飲むのとはわけが違います。しかし、前立腺がんに対するさまざまな投与方法や、副作用を軽減する薬を用いることで、患者さんが耐えられるような治療を行うことができます。

 3つ目の誤解は、化学療法は最終手段としてのみ使うべきだというものです。これも正しくありません。前立腺がんでもそのほかのがんでも、存在するがんが少ないほど化学療法の効果は高くなります。ある程度早い段階で化学療法を行うのは妥当なことです。HRPCに対する標準的な化学療法はドセタキセル(商品名「タキソテール」、国内では適応外)ですが、これに新しい薬を併用する臨床試験も多数行われています。

(監修:癌研有明病院 山崎 真澄)

This discussion was originally presented on February 24, 2006 on www.plwc.org
この内容は、2006年2月24日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイト People Living With Cancer に掲載されたものです。

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2007年11月13日