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体重減少を防ぐ方法は?

<質問>

おばは、がんにかかっていて、この4カ月で体重が急激に減りました。とにかく食欲がないのだと言います。これは治療の副作用でしょうか。それとも、おばの治療に対する後ろ向きな気持ちの表れでしょうか。実際のところ治療経過は順調で、体重減少が体調に悪い影響を及ぼすのではないかと皆心配しています。どうしたらよいでしょうか。

<回答者>     

Jamie Von Roenn氏、医師
Northwestern大学Robert H. Lurie総合がんセンター

Thomas Smith氏、医師
Virginia Commonwealth大学ヘルスシステム

 多くの場合、体重減少は防ぐことができます。体重減少とは、単純に摂取カロリーより消費カロリーのほうが多いということです。がんに伴う症状や治療の副作用として、あるいはこの2つが重なって、体重が減ることがあります。

 単に食欲の問題だと思われる場合は、酢酸メゲストロール(Megace)懸濁液の200〜800mg経口服用で、約半数の人に食欲増進がみられます。

 食欲がないときに摂取カロリーを増やすには、アイスクリームで作ったシェイクを利用するとカロリーを大量に補えます。キャンディーバー、チーズ、ポテトチップスなどの高カロリー食品もカロリーを増やすよい方法です。

 主治医や看護師に体重減少と食欲減退のことを伝えるのも大切です。原因としてはほかにも、治療による口内炎や胃腸障害、痛み、うつ、糖尿病、治療によるその他の副作用、がんの進行などが考えられます。

 うつはがん患者に非常に多くみられる症状ですが、多忙な医療従事者が気付かずにいることも多いのです。医療従事者がうつに気付いた症例はわずか17%だったという報告もあるほどです。おば様が物事に対する興味を失っている場合や、「気分が落ち込んでいませんか」と尋ねて「落ち込んでいる」とお答えになった場合は、医師に相談してください。

(監修:栃木県立がんセンター 磯 朝枝、名古屋市立城北病院 佐藤 由美子)

※監修者注釈
1)酢酸メゲストロールとは黄体ホルモン類似の薬です。米国では高用量で進行性乳がんに対するホルモン療法に使用され、がんなどに由来する食欲減衰の治療には低用量が投与されています。国内では未承認の薬剤です。国内で承認されている黄体ホルモン製剤(ヒスロンHなど)を乳がん、子宮内膜がん患者に対して食欲増進作用を期待して使うことはあり得ますが、日本では、ホルモン製剤を食欲増進を目的に利用することは一般的ではなく、通常は副腎皮質ステロイドを使用します。しかし、がんにおけるステロイドの 生活の質の改善のための食欲増進効果に関する科学的なエビデ ンスはありません。
2)食欲がないときに摂取カロリーを増やすための食品としては、おかきもお勧めです。

This discussion was originally presented on June 26, 2006 on www.plwc.org
この内容は、2006年6月26日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイ トPeople Living With Cancer に掲載されたものです。

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2007年6月26日