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乳がんの病理診断にある問題とは?

<質問>

先日、Susan G. Komen財団(乳がんの撲滅をめざし、研究、教育、スクリーニング、治療を支援している)のレポートを読みました。「なぜ、現在の乳がん病理検査は検証が必要か」というタイトルのレポートです。そこには、現在の乳がんの病理学的診断のガイドラインと、実際に行われている診断との間に、大きな矛盾があると書かれていました。この指摘は正しいのでしょうか。

<回答者>Hortobagyi氏 医師

Texas M.D. Anderson Cancer Center教授

 乳がんの診断と治療はより複雑になってきました。正確に診断し治療方針を決めるためには、病理学的検査を実施する手技の質、そして、検査結果を判定する質を向上させることがますます重要になっています。

 そのため、検査手技のばらつきによって生じる差と、結果の判定法のばらつきによって生じる差を最小限に抑えるため、全ての病理学者、全ての病理学研究室に対して、検査の質向上に力を入れることの重要性を強調しています。特に重視されているのは、乳がんの組織型の判定、エストロゲン受容体(ER)やがん細胞の増殖に関与する上皮細胞増殖因子受容体(HER2)の発現を見る検査です。

 米病理医協会(CAP)は、診断基準の標準化に取り組んでいます。ASCOとCAPは、HER2検査に関するガイドラインを間もなく発表し、引き続いて、ERに関するガイドラインの作成に取り組む予定です。

 (監修:広島大学 村上 茂、聖路加国際病院 奥山 裕美)

※編集部注釈
 米国では、HER2検査は、各医療機関内の検査室で行われる事が多いことにも由来して、検査の精度が悪いことが問題となっていました。そのため、HER2検査の精度管理を目的に、ASCOとCAPは、2006年12月に、「HER2検査に関するガイドライン」を発表しています。日本では、HER-2検査は、病院内で行われることは少なく、検査会社が検査を受託して行っています。そのため、米国ほど、検査の精度管理は問題視されていないようです。

This discussion was originally presented on October 12, 2006 on www.plwc.org
この内容は、2006年10月12日に、米臨床腫瘍学会の患者向けサイトPeople Living With Cancerに掲載されたものです。

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2007年5月29日