フェローシップ@メイヨー 新着一覧
- 弱者に厳しい「地域限定」の医療 2015/11/ 2 医療は基本的にローカルなもの。それは正しいと思う。ほとんどの医療は、その人が住んでいる地域の中で完結する。一方で、やはり地域を跨がなくてはいけない場合も往々にしてある。アメリカのように一つの国の中で全く異なるシステムが複数あると、特に社会的弱者に対して弊害が出てくる。
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ミネソタとシカゴのはざまで
2015/10/20
その20代の黒人女性は、HIV関連腎症で透析を受けていたが、急に透析センターに来なくなった。ところが、最近救急室に現れ、高血圧緊急症と尿毒症で入院した。
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米国の医師も燃え尽きる?
2015/ 8/26
ある研究では、米国の医師は一般の労働者に比べ、燃え尽き症候群に陥りやすく、ワークライフバランスにも不満を持つ人が多い、という結果が出ている(Arch Intern Med.2012;172:1377-85.)。一般の労働者と比べたら当然そうだよね、と言うべきか。それとも、アメリカの医者でも燃え尽きるの?と言…
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米国の“ハグレ医者”
2015/ 3/30
米国の医師は働き方の自由度が高い。病院に勤める臨床医の勤務時間は日本より圧倒的に短いし、大学院に通いながら、もしくは家族を世話しながらパートタイムで働く人もたくさんいる。
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「Tele-ICU」で患者を遠隔管理
2014/11/18
A大学病院集中治療専門医のポールは、B病院の集中治療室で挿管されている患者のバイタルサインと人工呼吸器の波形、動脈血ガスの結果をモニターで確認した上で、X線撮影のオーダーと呼吸器設定の調節、1時間後の血ガス再測定を指示した。途端、部屋の電話が鳴る。C病院からだ。「508番の患者さんの…
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コンピューターが診療する日
2014/ 8/ 5
臨床判断支援システム(Clinical Decision Support System;CDSS)をご存じだろうか。医療従事者が臨床判断する際に有用な情報を提供するコンピューターシステムのことで、米国では急速に開発が進んでいる。CDSSの一部は既に実用化されており、近い将来、医療に大きな変化をもたらすだろう。
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人が成長する環境をつくるには
2014/ 4/30
最近、私が主著者の論文がBMJ誌に掲載された。論文の読み込み、データ集めや解析などを実際に担当したのは私と他のチームメンバー。しかし、研究デザインや解析のアイデアなど、細部にわたるメンターの指導が研究の成功に必要不可欠だった。
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月9ドルの薬を安くして
2014/ 2/17
ある女性患者が、6カ月前に8%だったHbA1cを12%に悪化させてやってきた。うつ病もあり、以前から治療が難しい患者だったが、ここまで一気に悪くなったことはない。看護師の予診では、本人は薬を飲んでおり、なぜこんなに悪化しているか分からないという。
- ついに動き出した米国の医療保険市場 2014/ 1/ 6 2013年10月、ついにお待ちかねの医療保険市場(Health Insurance Marketplace、以下エクスチェンジ)が受け付けを開始しました。エクスチェンジは、医療保険制度改革法(オバマケア)の目玉政策の一つです。全人口の16%が無保険という現状を打開する目的で作られたこのシステムは、多くの米国在住…
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出稼ぎ労働者たちの診療
2013/12/ 5
この7月から、migrant worker(季節労働者、出稼ぎ労働者)を対象にした地域のクリニックで研修を開始した。そこは政府から補助を受け、無保険者に格安で医療を提供している。私は通年で週1回の外来診療と、クリニックの運営に関わるプロジェクトに携わる。
- なぜ日本で公衆衛生学が流行らないのか 2013/ 8/23 日本の医療において公衆衛生学がそれほど重視されない理由には、その言葉が与える印象、医師に提示されるキャリアパスの狭さ、重視される分野の違いがあるように思える。
- 米国ではパブリックヘルスは “花形”領域 2013/ 8/ 2 メイヨーの予防医学フェローシップのカリキュラムには、ミネソタ大学でのMaster of Public Health(MPH、公衆衛生学修士)取得が組み込まれている。
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ポパイの腕
2013/ 7/16
60歳代の男性の主訴に一瞬目を疑った。「牛に襲われて負傷」。闘牛士か?と思ったが、予想は外れた。メイヨークリニックは、言っては悪いが米国の田舎にある。「ロチェスターには、メイヨーとIBMしかないよね」とよく言われる。認めたくないが、あながちウソではない。その分、生活環境はとてもよ…
- 医師に研究は必要か? 2013/ 5/ 8 米国では、研修医も研究に携わることが強く推奨される。多くは臨床研究で、基礎研究に従事する研修医は少ない。理由は単純で、フェローシップの応募やその後の就職の際に過去の研究成果が大きく影響するからだ。医学生のうちから先を見据えて研究に携わり、レジデンシー開始時点で数本の論文に共著…
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病院ロビーで始まる即興セッション
2013/ 4/ 8
暖かい日差しが差し込むロビー。メイヨークリニックの平日の午後は、病院であることを忘れるほど穏やかな時間が流れている。格調高い美術館を思わせる大理石の広い階段を下りた先に、グランドピアノが座っている。ビオラを奏でる初老の男性の元に、車椅子の老婦人が近寄る。
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