■PETの基礎知識|用語解説
 
●X線撮影
(エックスせんさつえい)
●FDG
(エフ・ディー・ジー/2-deoxy-2-[18F]fluoro-D-glucose)
●MRI
(エム・アール・アイ/
Magnetic Resonance Imaging)
●核医学
(かくいがく)
●画像診断
(がぞうしんだん)
●サイクロトロン
(Cyclotron)
●CT
(シー・ティー/Computed Tomography)
●腫瘍の病期分類
(しゅようのびょうきぶんるい)

●同位体
(どういたい)
●読影
(どくえい)
●トレーサー
(Tracer)

●フュージョン画像
(Fusion がぞう)
●PET
(ペット/
Positron Emission Tomography)
●PET-CT
(ペット-シー・ティー)
●PET製剤
(ペットせいざい)
●ヘリカルCT
(Herical シー・ティー)
●放射性同位体
(ほうしゃせんどういたい)
●ポジトロン核種
(Positron かくしゅ)
●ポジトロン
(Positron)
●生検
(せいけん)
●骨シンチグラフィ
(こつシンチグラフィ)

 

●X線撮影(エックスせんさつえい)
放射線の一種であるX線を利用した、最も一般的な画像診断法。いわゆる「レントゲン撮影」は、このX線撮影のことをいう。骨などX線を通しにくいところは白く、通しやすいところは黒く写る。
●FDG(エフ・ディー・ジー/2-deoxy-2-[18F]fluoro-D-glucose)
正確には18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)。ポジトロン核種のフッ素18をブドウ糖にくっつけたPET製剤で、がんの診断に使用する。FDGはブドウ糖と構造が似ているので、がん細胞などブドウ糖の消費が激しい細胞には多く取り込まれる。しかしブドウ糖と完全に同じではないため、エネルギー源として利用されることはなく、細胞中に蓄積する。PET検査では、この細胞内に集積したFDGを捉えて画像化する。
●MRI(エム・アール・アイ)/Magnetic Resonance Imaging
画像診断法の一つで、日本語では「磁気共鳴画像診断法」。高磁場で人間の体に電磁波を当てると、体の組織を構成している水素原子が共鳴して、信号を発する。MRIでは、この信号をコンピューターで解析し、画像にする。放射線を利用しないため、被曝はない。CTでは見えにくい部位がよく見えたり、横断面だけではなく、あらゆる方向からの断面画像を撮影できるなどの利点がある。

●核医学(かくいがく)
放射性同位体を用いて検査や診断、治療などを行う医学。
●画像診断(がぞうしんだん)
体内の様子を画像にして、異常がないかどうかを調べる医療技術。X線や磁力、超音波、放射性同位体などを利用したものがある。
●サイクロトロン(Cyclotron)
磁場の中で電荷を持った素粒子を加速して高エネルギーを持つようにする装置。放射性同位体の製造や素粒子研究に使われる。
●CT(シー・ティー/Computed Tomography)
コンピューター断層撮影法。X線を用いた画像診断法の一つ。一般のX線撮影と異なり、コンピューターを使って、体の断面(輪切りにした状態)を画像化する。PETと組み合わせて行われることも多い。
●腫瘍の病期分類
通常、ステージ0からIVまでの五段階であらわされ、数が大きくなるに従ってがんの進行度が高くなる。
●同位体(どういたい)
アイソトープ。原子核にある陽子の数が同じで、中性子の数が異なる原子。天然に存在するほとんどの元素には、安定した同位体が含まれている。例えば水素原子(H)はふつう、陽子数が1、中性子数が0だが、このほかに中性子数1の2Hと、中性子数2の3Hという同位体がある。
●読影(どくえい)
検査で得られた画像から、病変があるかどうかや、また病変が見られる場合には、どんな疾患が考えられるかなどを、医師が読みとり診断すること。
●トレーサー(Tracer)
生体内などである元素や化合物の挙動を追跡するために用いる物質。追跡が容易なため、放射性同位元素を用いる。追跡子、標識ともいう。
●フュージョン画像(Fusion がぞう)
CTとPET、CTとMRIなど、異なる撮影装置で得られた画像を重ね合わせた合成画像のこと。
●PET(ペット)/Positron Emission Tomography
画像診断法の一つで、日本語では「ポジトロン(陽電子)放射断層撮影法」。開発当初は脳機能の研究に用いられていたが、現在では早期がんの発見などに不可欠な画像診断法として注目されている。ポジトロンを放出する放射性のPET製剤を事前に投与し、体内での代モの様子をPETカメラで捉えて画像化する。 CTやMRIが体内の組織を「形」で診る「形態診断」なのに対し、PETは細胞の代モなどの機能を診る「機能診断」。
●PET-CT(ペット-シー・ティー)
PETとCTの機能を併せ持つ画像診断装置。最初にCTで撮影を行ったあと、検査台がさらに奥に動いて、PETの撮影が行えるようになっている。PETとCTの検査が一度で済むため患者の負担が軽いこと、別々で撮って合成するより、高精度の画像が得られるなどの利点がある。
●PET製剤(ペットせいざい)
PET検査の際に使用する薬剤。酸素、水、ブドウ糖など人体が必要とする物質と、ポジトロン核種を合成したもの。がんの診断に用いられるのは、フッ素18をブドウ糖にくっつけた18F-FDG。そのほか目的に応じて、さまざまなPET製剤が使用される。
●ヘリカルCT(Herical シー・ティー)
CTの一種。断面画像を1枚ずつ撮るのではなく、気になる部位をらせん状に一度で撮影する方法。検査時間の短縮化がはかれる。
●放射性同位体(ほうしゃせいどういたい)
ラジオアイソトープ。同位体のうち、放射線を放出する性質を持つもの。自然界にも存在するが、人工的に作ることも可能。ポジトロン核種は放射性同位体の一種。
●ポジトロン核種(Positron かくしゅ)
放射性同位体の一種。陽電子を放つ性質を持つ原子の総称。主なものに、フッ素18(18F)、炭素11(11C)、窒素13(13N)、酸素15(15O)などがある。
●ポジトロン(Positron)
陽電子のこと。文字通り正の電荷をもった電子で、負の電荷をもった電子と出合うと互いに引き合って衝突し、消滅する。このときガンマ線と呼ばれる放射線を1対出す。PETはこのガンマ線を捉えて画像化する。
●生検(せいけん)
がんが疑われる部分から、細胞や組織を採取すること。採取した細胞や組織をもとに、顕微鏡などで、がんかどうかを調べる病理検査が行われる。
●骨シンチグラフィ(こつシンチグラフィ)
画像診断法の一つ。放射性同位体で印をつけた薬剤を注射し、特殊なカメラで撮影する。用いる薬剤は、骨の組織(特に骨が盛んにつくられている部分)に集まる性質を持つので、その集まり具合を画像で捉えることで、X線撮影では分かりにくい、骨の様子が観察できる。全身の骨を一度に簡便に検査できることから、がん診療では骨への転移を調べるためによく用いられる。「骨シンチ」と略されることも多い。